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御領山(ごりょうやま):234.2m        広島県福山市神辺
 山の概要
  御領山は広島県福山市神辺町に位置する標高234.2mの山である。山頂部一帯には鬼に伝説にまつわる巨岩奇岩
  が点在し、その中でも八丈岩はこの山のシンボル的な岩である。また、この山域には遺跡も多く、その遺跡の一つで
  ある御領古墳群は、中国地方以西で最大級の「群集墳」とされている。山麓には堂々川に架る砂留遺跡や国分寺跡
  などがあり、古代ロマン溢れる歴史の旅を満喫出来る。
  
 Route Map国分寺跡から堂々公園を経て、四季の森登山口から山頂を周回する
 Road Map山陽自動車福山東ICから国道182号線を北進し、国道313号線神辺町へ 

 2021年3月23日(火曜日)
  晴れ

 ホーム6:45.。。。9:00国分寺駐車場(南大門跡)9:15 → 9:28一番砂留 → 9:47堂々公園10:04 →
 10:14淀ヶ池 → 10:17四季の森登山口10:27 → 10:40町道29号線出会い → 10:54小八丈 → 
 10:57御領山山頂 → 11:00八丈岩(昼食)12:00 →12:21町道29号線登山口 →12:33西国街道(北四ツ分)→
 12:40北札場正面登山口 → 12:48日吉神社→ 13:00国分寺13:10。。。。15:05ホーム

 行動時間:3時間45分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:60分

 テレビで御領山の八丈岩が紹介されていたので、いつか登ってみようと思っていた。
 備後国分寺の駐車場に車を駐車させていただき、まずは旧備後国分寺跡の南大門跡へ。ここは近世山陽道(西国街道)と古代
 山陽道(石州銀山道)の交差点となっている。今日はここを出発点に御領山をぐるっと周回するルートを歩く予定だ。
 南大門跡を出発し、松並木の参道を塔跡や金堂跡の石柱を見ながら国分寺へ。国分寺でお参りした後、仁王門の前を西に進み、
 堂々川の土手に上がる。2車線の広い車道に出るとすぐ「一番砂留」がある。

  堂々川砂留群は、芦田川水系堂々川流域に建設された複数の砂防堰堤であり、殆どが国の「登録有形文化財」となっている。 
  延宝元年(1673年)5月、梅雨の大雨により堂々川最上層部にある大原池が決壊して土石流が発生し、下流の農地・住宅
  に加えて国分寺を全壊、当時の住民150人弱のうち63人の死者が出る大惨事になった。
  福山藩主水野勝種は元禄7年(1675年)、国分寺を再建し、砂留普請を計画したが、この計画は享保7年(1772年)
  まで進められなかった。堂々川で砂留普請が本格的に進められたのは、つぎに藩主阿部正福時代のことになる。

 砂留は下流から上流に向かって、二番〜六番と順番に名称が付いている。堂々川六番砂留は国内最大級の石積砂防ダムで江戸
 末期に築かれ、ダムの上部は明治・大正時代に補強されたものである。
 六番砂留の上流は堂々公園として整備され、春は桜やツツジの公園、初夏は蛍、晩夏は蓮華と四季折々の風景が楽しめる。
 一番砂留から六番砂留に至る広い範囲を整備される地元のボランティアの方々には感謝しかない。今日も公園内の草刈りや清掃
 に精をだしておられた。
 
国分寺南大門跡 ここが歴史街道の交差点
参道の松並木は福山市の保護樹に指定されている 国分寺仁王門
中門 国分寺本堂
国分寺から堂々川の川土手へ
堂々川砂留の説明板  画像クリックで拡大 一番砂留
二番砂留 三番砂留
四番砂留 五番砂留
堂々川最大の六番砂留
六番砂留の上流は堂々公園 公園遊歩道の突き当り

 堂々公園を出ると淀ヶ池までは10分ほどだ。四季の森公園までは行かず堰堤を渡り、登山口へ。登山口付近の広場には桜や
 タムシバトサミズキが今や遅しと花を咲かせている。
 「八丈岩」の標識に従い、平坦な歩き易い道を歩き谷を詰めていくと急な横木の階段が現れる。階段を登り切り、小さな尾根
 に上がると、右手の平坦な道には「八丈岩」の案内がある。しばらく進み町道29号線の車道に降りると向かいに登山口が
 見える。
 鬼の絵が砕けて散らばっている登山口から、緩やかに登っていく。登山口から15分、ひと汗かいた所で巨岩の前に到着。
 ここで道が分岐している。直進は町道29号線に下る西登山道のようだ。(「八丈岩周辺マップ」参照) 左手の坂を登る
 と「小八丈」の表示板が・・・。
 この小八丈のからの眺望で一服。
 
淀ヶ池堰堤を行く ヌートリアが泳いでいる
四季の森登山口 六分咲きの桜
トサミズキ 満開のタムシバ
平坦な道 急な横木の階段
尾根に上がると平坦な道 町道29号線の車道に降りると向かいに登山口
登山口から登り返す ミツバツツジはほぼ満開
山頂部に到着 画面クリックで八丈岩周辺マップ 小八丈の案内

 小八丈から八丈岩に向かうと三つの岩に囲まれた祠があり、左手の薄い踏み跡を登ると御領山山頂の三角点がある。山頂は
 雑木に囲まれ展望はない。
 山頂を後にし、鳥居を潜ると巨岩がゴロゴロした場所に出る。左方向に進んで行くと梯子の架った大きな岩が見える。これが「八丈岩」だ。
 
小さな祠 御領山三角点
山頂から八丈岩へ 鳥居を潜り、下っていく
少し下ると・・・ 八丈岩
八丈岩   (マウス ON 鬼の足跡) 烏帽子岩

 八丈岩は神辺町御領山の巨岩。東西約10m、南北約13.5m、高さ約4.5mの平らな岩。その上部には「鬼の足跡」と
 呼ばれる窪みがあり、これが民話「八丈岩の鬼伝説」を生むきっかけになっている。
 八丈岩の鬼伝説
 その昔、栗の木がたくさんある御領山に赤鬼の八(ハチ)が、向いの岩山の権現山には青鬼の権(ゴン)が住んでいました。
 ある時、どちらの山が高いかで、御領山の鬼は栗を、権現山の鬼は岩を投げ合って喧嘩をしたのです。その結果、御領山
 は岩だらけの山に、権現山は栗だらけの山になり、岩の高さだけ御領山の方が少し高くなったのだとか。
 そんな御領山山頂にある「八丈岩」という大岩。上の面が八畳の広さがあることから名付けられた。この岩には、喧嘩した鬼が
 岩を投げつける時に踏ん張ってできたと伝えられる足跡が残っています。
 八丈岩には、梯子が架けてあり、岩の上に登ることが出来ます。この他に、大蛇が棲むという「くぐり岩」や、岩穴の中に千人
 も入れるという「千人かくれ岩」など、大きくて珍しい岩が密集しています。
 
千人隠れ岩 大亀岩
潜り岩 富士岩

 八丈岩の下で昼食後、奇岩を巡る霊場巡りを楽しむ。下山道はコンクリート舗装された急坂。滑りそうなほどの坂だ。やっと
 階段が現れるとほっとする。 この道が正規の参詣ルートなら登りたくない道だ。この過酷な道を下ること20分で町道29号
 線の登山口に降り立つ。
 あとは西国街道に向けて降りるだけ? その結果は後で判明する。 町道をひたすら下ると10分余りで西国街道の「北四ツ
 分」に出る。
 街道を西に歩いていると「北札場」の正面登山口?があるではないか! カシミールの地形図には無いが国土地理院の地形図
 には多くの林道が山中に記載されている。町道を下らず、逆に登っていけば正面登山道に出会えていたはずだ。
 日吉神社は鳥居の奥に凄い階段が見えたのでパス。西国街道に良く似合う長屋門を過ぎると国分寺は近い。
 
下山道は舗装された急坂
コンクリート舗装されて道を下っていく
町道29号線の登山口 桜はすでに満開
此処が北札場の正面登山口? 日吉神社
西国街道に良く似合う長屋門 無事国分寺へ
ひとこと:見所多くて楽しい山歩き!
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