おしどり登山隊                                   |山便りへ ホームへ 
御領古墳群:257.0m        広島県福山市神辺町
 山の概要
  御領古墳群は西日本最大の古墳群で福山市神辺町上御領・下御領・福山カントリークラブ南東の山地に整備保存
  されている古墳群です。
  ここ数年で発見・整備された古墳群で、総数200基を越える古墳が整備保存されています。その殆どが横穴式石室を
  持つ後期古墳で、市民の有志団体「御領の古代ロマンを蘇らせる会」によって追従整備が進められています。
  その一部は遊歩道も整備され、見学が出来るようになっています。
  
 Route Map奈良原古墳群のルート
 Road Map :山陽自動車福山東ICから国道182号線を北進し、国道313号線神辺町へ 

 2021年4月22日(木曜日)
  晴れ

 ホーム6:45.。。9:18下御領古墳群駐車場 → 9:20<下御領古墳群探索>9:30。。。9:35
 <古墳の丘探索>10;27。。。10:50奈良原古墳群駐車場 → 10:55<奈良原古墳群探索>12:50
 。。。15:30ホーム

 行動時間:5時間19分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:41分
下御領古墳群
 御領古墳群の西方に位置する古墳群で、総数97基と最大規模を誇りますが、南側はほぼ未整備の状態で見学できるのは北側
 の古墳が中心となります。
 
 堂々川四番砂留の上流にある林道入口に「御領古墳群」の案内板がある。初めは舗装されているが、暫く行くと急な砂利道
 になる。やがて「下御領古墳群」「御領最大の横穴式石室」の看板がある駐車場が右手にある。4,5台は停まれそうな舗装さ
 れた駐車場だ。
 駐車場のすぐ先に7号古墳、地肌が出るほど整備された道を下っていくと、辺りには石がゴロゴロ転がっている。古墳かどう
 かは分からない。所々に「古墳」と書かれた白い立札が立っている。整備された山の先端に御領最大の横穴式石室の
 13号古墳がある。
 ここから先には膨大な数の古墳が眠っているのだろうが、今日はここまで、次に進もう!
御領古墳群の案内板 下御領古墳群入口 上に駐車場
7号墳 8号墳
良く整備された道を下っていく 10号墳
これも古墳? 盛り上がった所が御領最大の横穴式古墳
13号墳 御領最大の横穴式古墳、片袖式 全長11.5m 幅2.4m
13号墳の下にある崩れた古墳
古墳の丘「上御領下組古墳群」
 下御陵古墳群の東に位置する38基ある古墳群で、道路北側の古墳群は整備されており、御領古墳群では一番見学しやすい古墳群
 になります。
 
 古墳の丘までは下御領古墳群駐車場から0.2kmのダートの道だ。「古墳の丘」入口の前に駐車して出発する。
 入口の竹藪を抜けると、南向きの斜面が日に照らされて石室が明るく輝いて見えます。下から見上げると14基の横穴式石室
 が確認されています。ちなみに上御領下組古墳群には全部で38基の古墳が確認されています。
 「古墳の丘」は、2014年に発見されましたが、発見当時はさぞ驚かれたことでしょう。今でも斜面一面に広がる古墳群は
 圧巻です。
 古墳群のある丘は真砂土で滑りやすく、傾斜も急なのでそれなりの準備が必要です。
 それに今日はマムシとシマヘビに遭遇しました。 
「古墳の丘」まで0.2kmの案内 「古墳の丘」入口
入口を過ぎると早速 古墳が・・ 真砂土の坂を登っていく

 古墳の残骸かもしれない岩の散在する坂道を登っていくと、尾根の先端近くに大きな石室が露になった古墳がある。この古墳
 は下から眺めても存在感があり、「古墳の丘」のシンボル的古墳です。ここから眺めると神辺平野の下御領から上御領にかけて
 広がる縄文時代の「御領遺跡」が一望出来ます。
 「古墳の丘」にある古墳の石室の開口部はすべて、この「御領遺跡」を向いています。この古墳群は御領遺跡で暮らしていた
 古代の人達の墓だったのでしょう。
 
 古墳の丘の石室の大きさは、幅0.8mのものから2.3mで、長さは2mから9.2mと大規模ではありません。幅が2m以上だと最有
 力者層の家族墓で、幅が1m未満だと身分に関係なく別の理由で埋葬されたと考えられています。
 古墳の多くが堂々川の砂留の石材として利用され、完全な形の石室が残されていないのは残念です。今後は自然災害から、
 いかに古墳群の崩壊を防いでいくかが課題となるでしょう。  
この石室は「古墳の丘」のシンボル的古墳です 「古墳の丘」の斜面
尾根を東に回り込んだ所にも大きな古墳が2基
帰りに向かう西の尾根
奈良原古墳群
 御領古墳群の北側、神辺斎場周辺に位置する古墳群で、総数9基の古墳が保存されている。遊歩道が整備され、古墳以外にも
 古のロマンを感じさせる遺跡が散在している。
 
 「古墳の丘」を出て、堂々川を遡り、クリーンセンター、斎場を過ぎると辻堂がある。辻堂のすぐ先の急な狭い道を左に登って
 いくと土塀のある古民家が現れる。
 古民家の右手前に竹林に囲まれた空地があるので、そこに駐車させていただく。この空地は古民家の方の私有地です。
 駐車地を出発。古民家の前を通り、土塀の角を回り込むと舗装が無くなり雑草が生い茂った山道と進むと行き止まりの看板。
 突き当りを左に曲がり、少し行くと「奈良原遺跡ロード」の看板が立っている。 「◆古墳群コース 約2.4km、1時間 
 ◆古墳群・磐座(いわくら)コース 約3.4km、1.5時間 ◆オプション お月山・国境石コース +約1.5km、1時間」
 の案内がある。
辻堂 竹林に囲まれた駐車地
古民家の前を 突き当りを左へ
奈良原遺跡ロード 入口 廃屋の角を曲がっていく

 廃屋の角を曲がっていくと竹林を二分する山道になる。猪に掘り返された上に落ち葉が積み重なった道は歩きにくい。竹林の
 際には大きなタケノコが顔を出している。
 尾根まで上がると「復路」、「往路」の案内表示があり、掃き清められたような快適な道を進んでいくと「地神」様が道端に
 鎮座している。
 地神様から少し進むと、まず最初の古墳(1号墳)が、そしてこの古墳の少し先にも古墳(2号墳)が・・・数個の石が囲む
 ような形で道の真ん中に点在し、天井石も見当たらないので、古墳と気づかず素通りしそうです。
 整備された道を進んでいくと分岐があり、「←磐座(いわくら) 古墳→」の案内標識が立っている。まずは古墳への右手の
 坂を上がると「神田跡」の標識が竹林の中に立っている。石積み跡枯らして荒神社(帰路に立ち寄る予定)の水田跡のようだ。
 神田跡を横切り登っていくと「順路」の案内があり、登り続けると県境尾根の道にぶつかる。
 「←古墳7,8号 お月山・国境石  古墳3〜6号→」の案内標識。案内に従い県境の分岐を右へ。暫く進むと古墳が
 2基、3,4号墳だろうか。「順路→」に従って進むと県境尾根道の下に5号古墳が見える。羨道の残る大きくて立派な古墳だ。
 その先にももう1基、二つの天井石が露になった古墳がある。
笹の落ち葉が積もった道 地神様と快適な尾根道
道の真ん中に古墳(1号墳) 分岐は右へ進む
水田跡の石積みか? 神田跡の看板
順路に従い・・ 県境の分岐を右へ
3号墳 5号墳
6号墳 6号墳を上から

 県境尾根を案内標識まで引き返し、そのまま尾根道を直進し、「古墳7,8号」に向かう。「古墳7号・8号」の案内に従い、
 左手の斜面を登っていくと立派な石が散在する採石場跡に着く。砕石の跡が残る石も見受けられる。
 「順路」に従って、奥に向かって下っていくと崩れた古墳が、7号古墳のようだ。その少し先に8号古墳がある。この古墳も
 形は崩れ、古墳の石の一部が無くなっている。何かに流用されたのかもしれない。
 「古墳7,8号」を見たので引き返さなければと思いながら、もう少し先に進むと「←順路」の案内標識。順路の標識に従って、
 急になった道を下っていくと、なんと午前中の「神田跡」に逆戻りした。ここから県境尾根道までまた登るのは・・・・。
 時間は12時前だし・・・・。 古墳はたっぷり見たし、「お月山・国境石」はパスしよう。
「古墳7号・8号」の案内に従い、尾根を左に 採石場跡
7号墳 8号墳

 「神田跡」下の分岐から「磐座」に向かう。暫くは緩やかな広い道が続くが、次第に急な山道となり、やがて巨岩の重なった
 磐座に着く。
 岩穴や中蓮縄を巡らした巨岩、変わった形の手水鉢と遠い昔の祭祀場が再現されたような磐座です。
 磐座を後に緩やかに下っていくと中に石が祀られた祠が、さらにその先には地神様の石柱が立っている。地神様を左手に過ごす
 と「←復路 磐座↑」の案内標識。直進すると巨大な岩の磐座(虚空蔵菩薩)」が聳えている。
 時間は12時05分 爽やかな風が抜ける磐座の前で弁当にしよう。
 
 食後は「←復路」へ。ほどなく「荒神社}に到着。
 荒神社の急な階段を下り、道なりに進んでいくと見覚えのある往路の道に合流する。後は、来た道を帰っていきます。1号墳や
 地神様を通過し、尾根道から笹、タケノコの皮に覆われた竹林の道を下って駐車地へ。無事帰ってきました。
 
分岐から磐座へ ここにも石積み跡
中蓮縄を巡らした磐座 手水鉢
石を祀った祠 地神様
巨大な岩の磐座(虚空蔵菩薩) 荒神社
往路の磐座道に合流 無事帰ってきた
ひとこと:日当たりの良い「古墳の丘」でワラビ取り!マムシは怖いが・・・・・。
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