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野路山(のろやま):731.2m        広島県東広島志和町
 山の概要
  野路山は東広島市の志和町と福富町の境に位置する標高731.2mの山である。福富町では段原山と表記される
  こともある。
  福富町からは林道大谷線から分岐した車道が山頂まで登っているが、道幅は狭く荒れ気味である。また志和町からは
  林道野路線を登り、山頂を目指すが登山道ルートが明確ではないため藪歩きが強いられるので、それなりの装備とj準
  備や経験が必要である。
  かってはDoCoMoの段原中継所があった山頂は現在、電波塔は撤去され広場となっている。山頂からの展望は木の間
  越しにしか見えないが、一段降りた伐採地からは素晴らしい展望が広がっている。
  下山は来た道を引き返すか、藪歩きを楽しむしかない。
  
 Route Map林道野路線から山頂を経て、藪漕ぎしながら福富町に下山
 Road Map県道46号線を北上し、志和堀交差点を右折し、県道33号線を福富町に向かう。 

 2020年2月20日(木曜日)
  曇り後晴れ

 ホーム8:45.。。。。9:40県道80号線入口駐車地9:45 → 9:47林道野路線入口 → 10:24石積 → 

 10:40林道峠 → 10:48林道から入山 → 10:56反射板と三角点(休憩)11:06 → 11:26車道出会い → 

 11:30野路山山頂(昼食)12:25 → 12:49尾根先端 → 12:55 小コブ → 13:30 630m台ピーク → 

 14:20ヌタ場 → 14:30 真砂土の山 → 15:00渡渉地点 → 15:12ゲート → 15:17県道33号線 → 
 16:10駐車地16:15。。。。17:05ホーム

 行動時間:6時間25分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:55分

 野路山(段原山)は車道が山頂まで登っていて登山の対象の山ではないと思っていたが、近場の山も残り少なくなってきたので
 登ってみることにした。
 志和堀のセブンイレブンの前の交差点を東に曲がり、福富町方面に向かう。登りつくして峠まで上がると右手に県道80号線が
 分岐している。入口には県道80号線東広島向原線の案内標識があり、傍に「土砂崩れ通行止め」の建て看板と電光掲示板が
 ある。
 入口に車を停め、出かけようとすると奥から軽トラが上がってきた。通行止めでは?と思ったが車を少し後ろに移動した。 
 (車の駐車場所としては峠の少し手前の道路の膨らみが最適)
 県道80号線を南に20〜30m歩くと県道から離れて左手の林道野路線に入っていく。いる口に立つ標識には「林道野呂線」と
 あるが、呂の字が何故か薄れている。間違いに気づいて修正した跡だろうか。
 その先には「東広島市 野路林道組合」と書かれた古い看板がある。ここは西側の志和町、志和町での呼び名は野路山なんだ。
 林道は舗装されているが、所々土砂崩れがあり、樹木が道を塞いで車の通行は出来ない状態が続いている。
 送電線が通る峰の中腹を送電線と並行するように林道を緩やかに歩いていく。その山列が低くなって、送電線を潜ると正面に
 石積みが現れる。溜池の土手かと思って、横手の道を登ってみるが・・・・地図上で池は100mほど先だ。
 
県道80号線はまだ通行止め 県道80号線から野路林道へ(呂の字が正解?)
この看板は野路林道組合となっているが・・・ 帰りはここに降りてくる予定だが・・・・・
土砂崩れの樹木が林道を塞いでいる 緩やかな登りが続く林道
正面に石積み 池の土手ではなかった

 池の探索を諦め、鬱蒼とした水源の森を過ぎると、林道は山と山の狭間に差しかかり、峠となる。地形図の破線径を探して峠を
 越えてみるが、それらしき登山口は見当たらず、少し引き返して法面の少ないところから野路山の南斜面に取りつく。
 下生えの無い斜面を右手の尾根の方に捩れながら登っていく。大きな岩が現れだすと反射板の立つ開けた場所に出た。
 露出した大きな岩の上で暫く休憩。今日は午後は晴れる予想だが、まだ薄曇りで風景は霞んではっきりしない。
 反射板の裏から雑木林に入ると四等三角点がひっそりと林床に鎮座している。
 
鬱蒼とした水源の森 峠の手前から入山
歩きやすい所を尾根に向かって 尾根を進む
反射板 反射板からの眺め
南に向かって開かれた所にある大きな岩 707.4m峰 四等三角点

 三角点から車道のような広い道が尾根の岩を避けながらアセビの巨木の間を緩やかに延びている。アセビのトンネルを抜けると
 送電線が通っていたルートにぶつかった。電波塔が撤去され不要となった送電線の跡は一直線の広い空間が残っているだけだ。 
 車止めのコンクリート杭には電電公社の懐かしい丸に横線のマークが付いている。
 車道に出て暫く歩くと山頂直下のカーブのガードレールの切れた所に下る道がある。これが下山口だ。テープも見えているが。
 カーブを上がるとDoCoMo段原中継所跡の山頂広場が広がっている。大きな中継所設備だったのだろう。周りをぐるりとコンク
 リートの擁壁で囲った広大な広さだ。その南端に落ち葉に埋もれかかった三角点と国土地理院の白い杭がある。三角点の
 近くには太陽光パネルと小ぶりな発送電設備があり、ケーブルが南斜面を下っている。
 山頂からの展望は木の間越しにしか見えないが、北側は広範囲に伐採され、一段降りた所からは素晴らしい展望が広がって
 いる。
 金明山から鷹巣山までが一望でき、遠くには雪を被った西中国山地の山も遠望できる。
 素晴らしい展望を楽しみながら昼食にする。
 
広い尾根道 アセビのトンネル
送電線の跡 この道は送電線の跡?
車道を進む 電波塔跡の山頂広場 松の木の下辺りに三角点
小さな電波塔とソーラーパネル 野路山 三等三角点
山頂下からの展望

 山頂でのんびり風景を楽しんで過ごしていると、予定していたルートのことを忘れ、魅入られたように東尾根への下山口に
 入ってしまった。
 伐採地等の荒地に育つモミジイチゴ?の幼木が密集して降りるのに一苦労する。暫く、我慢して急坂を下り、伐採作業道に難を
 避け素晴らしい風景の中を先に進む。 振り返れば、野路山山頂が山城跡のように聳えている。
 作業道を北端まで進み、尾根の先端から樹林の中へ入っていく。広い山道が真っすぐ下に下っている。20mほど下り、登り
 返すと小さなコブの上に出る。ここでやっと予定したルートでないことに気づき、GPSで確認すると右手に車道が走っている。
 山頂への管理道だ!
 ここで覚悟を決め新ルートを開拓することにした。この野路山山域は四方を車道に囲まれ、それより外に出ることはないし、
 いざとなれば右手の管理道に出ればよい。
 コブから比高40m程下ると深い谷に出る。地形図の右方向に向かう道はあるようだが、左への道は見当たらない。
 鞍部から比高70mほど急坂を登ると630m台のピークに達する。展望は全く無い。
 歩き易いところを選ぶと道?は自然に右へ向かう。ここからは、多少のアップダウンはあるが、おおむね平坦な道?が1km
 ほど続く。
 落ち葉の積もったフカフカ道の尾根を快適に歩いていく。40分ほど漫歩を楽しむと、道は下りになり谷へと降りていく。倒木に
 埋まった谷を渡ると道は左に向かう(右への道は無し)。平坦な湿地のヌタ場の点在する地点を過ぎると、やがて道は谷の藪
 の中に急激に降りていく。
 仕方なく道から離れて右手の真砂土の山に上がる。ここからは小さくアップダウンを繰り返しながら尾根を急速に下っていく。
 30分程歩くと小さな沢に出る。沢を渡ると平坦になり、やがて整備された山道となる。シイタケの栽培地を過ぎると獣避けの
 柵があり、ゲートを抜けると福富町竹仁の里に出た。今から長い車道歩きが待っている。
 県道から仰ぎ見た野路山は間近に見え、不思議な気がした。
  
東尾根のこの風景に魅入られて下山口を間違える 東尾根への下山口
山城跡のような山頂を振り返る 伐採地の作業道
尾根の先端から樹林の中へ 尾根の先端からの下り道
鞍部から登り返すと小さなコブに上がる
再び下り鞍部に出る 登り返して630m台ピークへ
東に向かって快適な尾根歩き
谷で方向転換 ヌタ場
アップダウンのある尾根道 小さな小川を渡る
獣避け柵のゲートを出る 野路山を遠望
駐車地の峠
ひとこと:思いがけないトラブルも楽しい山歩きになった!
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