天神嶽(てんじんだけ):757.5m 広島県東広島市豊栄町
山の概要
天神嶽は広島県のほぼ中央、東広島市豊栄町にある標高757.5mの山である。
この山は古くから霊峰として信仰を集めてきた。その山頂(中天神嶽)には、元内務大臣・望月圭介書「忠考」を刻字した巨石や、
高さ4mの大地蔵尊像ほか多くの石地蔵が置かれている。
山頂は東天神嶽、中天神嶽、西天神嶽の三つのピークからなり、三角点は最高峰の西天神嶽に設置されている。
登山道は、南の安宿(あすか)中村谷から天神道を行くコースと北側の天神沖からの直登コース、垰田からの西コースがある。
Route Map:天神沖・東登山口から東天神・中天神・西天神と巡り、西登山口に下り林道を東登山口に周回
Road Map :山陽道西条ICから国道375号線を北上し、豊栄町宮の首から県道296号線に入り、吉原から天神嶽の案内に従う
以前の天神嶽:2012.02.16、2006.12.16 |
2019年11月21(木曜日) 快晴
ホーム8:45.。。。9:50東登山口駐車場10:00 → 10:25稜線10:30 → 10:41地蔵菩薩像10:45 → 10:53安宿中村谷分岐 →
11:04東天神嶽11:20 → 11:28安宿分岐 → 11:35地蔵菩薩像 → 11:45中天神嶽(昼食)12:40 → 12:55西天神嶽13:02 →
13:16案内板 → 13:50西登山口 → (林道歩き) → 14:13東登山口。。(道の駅)。。16:15ホーム
行動時間:4時間13分(休憩、昼食時間含む)
昼食時間:55分 |
春先の天気は気ままで、天気予報も毎日変わり、山行きの予定も変更を余儀なくされてしまう。今日も天気が良い筈だった のに、曇り空でパッとしない空模様だ。それならと近場の天神嶽へ出かけることにする。
県道161号線の吉原にある天神嶽の案内から南に向かって進むと「エヒメアヤメの里」の看板が立つ変形四差路を右手にとり、林道を進
んでいくと登山口の案内があり、砂利道を100mほどすすむと広い駐車場に出る。西日本豪雨の爪痕が残っているが、流れた岩を並べて
あり公園への復興がなされているようだ。
簡易トイレと手洗いの設置された駐車場に車を停め、出発する。駐車場の奥には東屋があり、その横にある登山口には「山頂まで920m」
の案内がある。幅の広い登山道を登っていくと「山頂まで800m」の案内があり、右に遊歩道が分岐している。右の方が紅葉が進んでいる
ようなので右手の道に入っていく。道はすぐカーブして、元の道に帰ってきて、更に左の方に行っている。つまり九十九折れの古い登山道を
串刺しにするように直登の道が延びているということだ。だいたい九十九折れの道の方が、山にもマッチして趣があり、紅葉も美しいようだ。
九十九折れの道もまどろこしくなって直登の道を進むと左にカーブし、急坂の道を登ると前方が開け、支尾根の稜線に上がる。
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東登山口駐車場 |
東登山口 |
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小さな流れを渡って登山開始 |
最初の分岐を右へ |
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九十九折れの道を行く |
登山道の脇に歌碑 |
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黄葉と紅葉の混じる道 |
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中天神嶽山頂の岩が見えてくる |
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寶岩? |
このカーブを曲がると支尾根の稜線 |
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急坂を登り稜線へ |
稜線鞍部から直線の急坂 |
稜線で一息つき右手の道を中天神嶽に向かう。九十九折れの道と直登の道はまだ続いている。この辺りになると紅葉の色も鮮やかさを増し、赤い
紅葉の道を一直線の急斜面を登ると高さ4メートルの大地蔵菩薩が出迎えてくれる。地蔵菩薩の前を右に行くと休憩小屋と東天神への分岐がある。
簡易トイレでトイレ休憩し、東天神嶽に向かう。
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紅葉の色が濃くなった道を進む |
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大地蔵尊像 |
休憩小屋と東天神への分岐 |
休憩小屋横の東天神嶽分岐から紅葉に染まる急な道を下り、人が暮らしていた歴史も思い起こされるような水場や小屋の跡が残る場所
を過ぎると、傾斜が緩み安宿からの天神道と出会う三叉路に出る。かっては四差路であったと思われるが、今は「エヒメアヤメの里」がある
天神原に下る道は失われている。
天神道を右手に過ごし、道幅の広い急な坂を登ること5分で前峰に達し、尾根道になると少し傾斜が緩む。大岩の門を抜けると最後の急
坂を登る。 間もなく東天神嶽(三ノ嶽)山頂に到着する。
東天神の展望岩から展望を楽しみながら休憩する。これから行く中天神嶽から西天神嶽への稜線がすぐ近くに見え、その左手にはなだら
かな稜線を持った大土山が続き、少し離れて鷹ノ巣、カンノ木山の県央の山々を見渡せ、遠くに野呂山も望むことが出来る。
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紅葉に染まる道を下っていく |
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傾斜が緩むと安宿からの天神道を合わさる |
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大岩の間を向けるとやがて山頂 |
東天神山山頂 |
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東天神から望む中天神・西天神の稜線 |
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鷹巣山とカンノ木山 |
なだらかな大土山の稜線 |
山頂の展望岩を後にし、一旦、安宿の分岐がある鞍部に下り、今度は中天神に向かう。紅葉に染まる道を登り返し、地蔵尊の先にある休憩
所で休憩する。小屋のなかには山の説明をした唯一の案内板が立ててあが、字が消えかかってはっきりとは読み取れない。
「山頂まで100m」の案内に励まされ、急なジグザグ道を登っていくと岩場の下の稜線の登山道となる。岩場を過ごした辺りに岩場への取
り付きがある。
中天神嶽の大岩の上からは絶景の展望が広がっている。背後のピークの「忠孝」と彫られた大岩には昭和の歴史が感じられる。 (1928年
の昭和天皇御大典記念の字も確認できる。)
山頂の大岩のテラスでラーメンを作り、ゆっくり昼食にする。昼食後副隊長は後ろの刻印のある大岩に登り、6年前の雪辱を果たす。
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風雪で首の採れた地蔵尊が岩屋根の中に |
中天神嶽の山頂大岩へ取り付く |
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中央に立つ夫婦岩の巨岩 |
大きな畳岩 |
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「忠孝」と彫られた大岩に登る副隊長 |
右手の岩に立つ副隊長 (2012年の写真) |
岩場から降り、稜線の道を西天神嶽に向かう。中天神嶽から西天神嶽までは、雑木林とアセビに囲まれた広い稜線の尾根道だ。左への
分岐を過ごし、一登りすると西天神嶽に着く。
天神嶽の最高峰、二等三角点と朽ちかけた山頂標識が迎えてくれる。西天神嶽は小さな丘の上のピークだ。以前に来たときはカヤトが迫り
ほんとうに狭い山頂だったが、今は綺麗に整備され、小柄な展望岩へも容易に行ける。展望岩から見下ろすと、真南に光る水面は天神道
が通る神原池、上流にある二つの池は前回歩いた古道沿いの池だ。そして見事な赤松林の山麓が広がっている。松くい虫の魔の手はま
だここには及んでいないのか?
左に目をやると先程の東、中の二つの峰を見渡せる。中天神嶽の男岩の上に、今日唯一出会った男性が立っていた。
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気持ちの良い尾根道の縦走路 |
分岐を過ぎるとすぐに西天神嶽 |
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西天神嶽山頂標識&二等三角点&山頂広場 |
展望岩から東天神嶽を望む |
下山は西登山口に下るので登ってきた道を引き返し、分岐から右に入っていく。広い道を暫く下ると「←中天神 東天神→」の標識が立っ
ている。この標識の立つ山腹に付けられた遊歩道は、以前歩いたことがあるが一段と荒れている。今は使われることもないようだ。
標識を右手に過ごし、ジメジメした荒れ気味のみちを下って西天神嶽の南斜面を回り込む道を進んで行く。回り込みが終了して、少し広く
なった所に「←西 天神 駐車場→」の道標があり、その先に大きな案内板がある。前回は古道を求めて、ここから左へ向けて藪に踏み
込んでいったが・・・・。
案内板のところから北に向かって下っていくと、盗人岩やどんがめ岩の奇岩がある。道は広く緩やかだが倒木が多い。
雑木林を抜けると背丈より高いカヤトの原に出る。カヤトの左手を下っていくと雑木林に入り、ヤレヤレと思う間もなく再びカヤトの中へ。
カヤトの原を抜けて雑木林の道を下っていくと全て行き止まりのような四差路に突き当たる。右手に「駐車場まで200m」と書かれた小さな
ペグの指導票を見つけ、茅に塞がれた左手の道?に突入する。掘れた道を茅をかき分けながら150mほど下ると砂利道の整備された登
山道を下っていくと西登山口に出た。西日本豪雨でこんなに荒れたのだろうか?せめて茅は刈ってほしいものだ。今も垰田から西登山口
へのアプローチは工事中の看板が掛かっていたが・・・。
西登山口からは舗装された林道を歩き、二つの池を過ごして東登山口の駐車場に帰ってきた。
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西登山口への分岐 |
中腹の遊歩道に立つ標識 |
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荒れ気味の道を下り、西天神嶽を回り込む道を進む |
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案内板のあるカーブ |
落ち葉に埋もれた広い登山道 |
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盗人岩 |
どんがめ岩?ウミガメみたいだが・・・ |
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倒木の多い道 |
背丈以上の茅に埋め尽くされたカヤトノ原 |
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全て行き止まりのような四差路と小さな指導票 |
茅に突入 |
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茅に覆われた道を進む |
西登山口と駐車場 |
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舗装された林道 |
二つの溜池を過ごす |
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林道から駐車場への道へ |
駐車場と東登山口に帰還 |
ひとこと:カヤトの原は伐採された植林地だったようだが、植林されたヒノキの苗はどうなったのか? |