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 ひょうたん池(明神岳):2300.0m        長野県松本市上高地

 山の概要
  ひょうたん池は、北アルプス明神岳東稜の標高2300m付近にある瓢箪型をした小さな池である。
  ひょうたん池を目的とする登山者は少なく、明神岳や前穂高へのルート上の一地点として存在しているといえる。そこへの道も
  登山道とは言い難く、薄い踏み跡は急登とガれ場、道迷いしやすい藪漕ぎの連続となっている。また、落石の危険もあるので
  登山としては推奨できない山である。
   
 Route Map小梨平キャンプ場からひょうたん池を目指し、往路を下山
 Road Map 

 2019年9月18日(水曜日)〜19(木曜日)
  晴れ

 9月18日 広島駅06.22.。。。。08.42名古屋駅09.00 11.04松本駅。。。。上高地小梨平キャンプ場

 9月19日 小梨平キャンプ場06.40 → 7:25明神橋 → 7:30登山口 → 7:37 第一倒木 → 8:03第2倒木 → 8:20宮川ガレ沢 →

         9:36宮川のコル(休憩)9:55 → 10:35遭難プレート10:50 → 12:20ダケカンバ → 12:25ひょうたん池(昼食)13:10 → 
         16:47明神橋 → 17:40小梨平キャンプ場

 行動時間:11時間00分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:35分
 
 北アルプスの穂高岳から槍ヶ岳にかけての山稜の東斜面には、標高2300m〜2500mの位置に四つの池がある。天狗池(2500m)、
 奥又白池(2470m)に次いで、今回3個目の池に挑戦する。メンバーは塚田ガイド他いつもの老齢クルー6人の7人パーティだ。
 松本駅で塚田ガイドと待ち合わせ、キャンプの食料を調達して上高地に向かう。上高地にはこれまで何度も来ているが、前回ここに来た
 のは5年前のことです。
 今回は小梨平でキャンプなので、重い荷物を背負って山登りすることも無く、楽々キャンプ場に到着です。食堂に売店、風呂まで完備した
 完璧なキャンプ場です。
 梓川にビールを浸して、風呂に入り、訳の分からない鍋をつつきながらビールと焼酎で楽しいひと時を過ごします。この仲間との山登りも
 3年ぶりです。
 明日は標高差800mの急登を越え、いよいよ秘境のひょうたん池に挑戦です。
久しぶりの河童橋(上高地) 梓川の畔を進む
小梨平キャンプ場 楽しい夕食

 6:40 小梨平キャンプ場を出発。明神橋から見える明神岳は白いガスの中で、ひょうたん池があるという明神岳東稜は見えない。
 明神橋を渡って左に行けば明神池だが、行く手は反対の上流側で、すぐに道は分かれて「信州大学山岳科学総合研究所 上高地ステー
 ション」という施設の前を通り、丸太の橋を渡って山道へと入っていく。出だしは広い登山道だが徐々に細い道になり、大きな倒木を越え
 ていく。刈られた笹薮の中の道を行く。次に現れる倒木を越えていくと、水の涸れた沢に出る。
 涸れ沢を渡ると藪の中に突入する。背丈ほどもある笹の藪漕ぎだ。藪を過ぎると急斜面のガれ場歩きになる。直登の急斜面の為、落石の
 危険と隣り合わせだ。あわやという場面もあったが、何とか無事急登を上り詰め、少し進むと開けた場所に出る。眼下には梓川の流れが
 見下ろせる。宮川のコルだ。ゆっくりと長い休憩をとる。
小梨平キャンプ場を出発 明神橋
信州大学山岳科学総合研究所 上高地ステー ション 丸太の木橋を渡り山の中へ
第一倒木 刈られた笹薮の中の道を行く
第2倒木 涸れ沢を渡る
急登のガれ場 宮川のコル
宮川のコルで休憩

 宮川のコルから少し下り、白く輝く明神岳X峰を左手に見ながら斜面をトラバースしながら登っていく。
 暫く行くと平坦な場所に出る。遭難者レリーフの手前にはダケカンバの林とお花畑がある。ここでも大休止。
 お花畑を通り過ぎると不安定な石がゴロゴロした場所を進んでいく。明神岳U・V峰を左に見ながら進んでいくと、目印の2本のクロスした
 ダケカンバが見えてくる。道は草付きの急な坂となり、草を掴んで登っていく。ダケカンバまで登るとひょうたん池はもうすぐだ。
 池とは名ばかり、水溜りのような小さな池だ。 ひょうたん池のちょっと上の広場で昼食。前穂高三本槍が天を指しているのが見える。
 ダケカンバの枝の向こうには常念岳と蝶が岳も見えている。眼下には南と北東に梓川の曲がった流れが確認できる。
 
明神岳X峰 ひたすら登っていく
アズマ菊 トリカブト
ガラガラの斜面を行く 青空に映えるナナカマド
U・V峰を左に見て・・・
草付きの急登   長七ノコル 目印のダケカンバ
ひょうたん池 前穂三本槍
着いた途端にバタンキューの山トド 昼食タイム
笹のベッドでひと眠り ひょうたん池を後にする

 広場でゆっくり休憩した後、ひょうたん池を後にする。登りはまだいいが、帰りは苦手な下り、特にガれ場の下りはどうしようもない・・・。
 浮石ばかりの下山道を説きには草の茎を握りしめ、しゃがみながら小石の上を滑るように下ることも。それでも何度か転びながら、3時間半
 かかって明神橋に辿り着いた。
 猿の出迎えを受け、案内されながらキャンプ場に帰ってきた。 11時間の長い山旅だった。
 
石のゴロゴロした斜面を下っていく 宮川のコル
下ってきた道を振り返る 明神橋
親子の猿がお出迎え 猿に導かれて・・・
ひとこと:ひょうたん池でキャンプ?とんでもない!手ぶらでこれ程しんどいのに!
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