富栄山(ふえいざん):1205.0m・大空山(おおぞらやま):1104.0m 岡山県苫田郡鏡野町
山の概要
富栄山は周辺の山塊では最も標高の高い山だが、かっては山の名前がきまっていなかったが、1989年に一般募集によって
命名され、「富が栄える山」として今の名前になった。
そのため地域の人も愛着が深い山で、大空牧場からの縦走路が整備され、山頂には展望台も設置されている。
しかしながら富栄山への道は猛烈な藪漕ぎで登山者も殆どいなかったが、のとろ高原からの登山道も整備され、簡単に登れる
ようになった。さらに2011年に縦走路は北の乗幸山から不留山まで伸延され、長時間の縦走が可能となった。
Route Map:のとろ高原登山口から富栄山、大空山を縦走し、登山口に下山
Road Map :中国道院庄ICから国道179号線を北上し、奥津湖の北端から県道56号線を西進、のとろ温泉を目指す。 |
2019年10月28日(月曜日) 晴れ
ホーム6:00.。。。。 8:45富栄山登山口駐車場9:00 → 9:15小さな峠 → 9:35丸木橋 → 10:38ふぐるみ原生林入口 →
11:25尾根道分岐11:32 → 11:58富栄山山頂(昼食)13:05 → 13:20尾根分岐 → 13:35大空山山頂13:45 → 14:05分岐 →
15:45登山口15:50。。.。。16:30国民宿舎いつき
行動時間:6時間45分(休憩、昼食時間含む)
昼食時間:67分 |
秋空の天気は気まぐれだ、天気予報もクルクル変わる。久しぶりに2泊3日で岡山の山を歩こうと計画した。初日はのんびり足慣らしのつも
りが、天気が良いのは初日だけだ。結局、今回のメインイべントの富栄山を最初に登ることになった。
朝も早めに出発し、山陽道から中国道を走り、院庄ICで降り国道179号線を北上、奥津湖の北端で県道56号線を西進、10km余りで県道
65号線に入り、北へ。5分程走ると「のとろ温泉」右折の大きな案内板が立っている。
少し坂を登ると、のとろ温泉の道を右手に見送り、キャンプ場の中の林道をどんどん登っていくと林道終点手前の右側に登山者用の広い
駐車場がある。駐車場には1台の車がすでに駐車している。
駐車場の少し先に富栄山・大空山の登山口がある。登山口の手前には、要所への所要時間やルート図が掲示されており、これから向かう
行程を頭に入れておく。
登山口からは、いきなり横木の階段になる。階段を上り切ると、緩やかな登山道となるが再び前方に階段が見えてくる。これはなにか嫌な
展開になりそうだ。
二つ目の階段を過ぎ、暫く緩やかな登山道を登って行くと標識の立つ小さな峠に出る。ここからジグザグに一気に下っていく。やがて沢音
を右手に聞きながら植林帯をゆっくりと下り切ると丸太橋の前に出る。沢を渡ると荒れた作業道を横切り、反対側の山腹に付けられた道に
入っていく。その入口には分岐まで90分の案内がある。
明るく開けた斜面を登っていくと植林帯の尾根に取りつく。急登の尾根にはロープの渡された横木の階段道が付いている。ただロープの助
けを借りなくても十分登っていけるが折角の親切を無にするのも如何かと思い利用させていただく。そんな階段道を二度,三度と登り高度
を上げ、傾斜が緩むと、分岐点まで50分の案内を目にする。
|
|
|
富栄山登山口駐車場 |
富栄山登山口 案内板を確認する副隊長(マウス ON) |
|
|
登山口からいきなり階段 |
二つ目の階段が前方に |
|
|
緩やかな上りの登山道 |
9:15小さな峠道 |
|
|
沢を渡る |
古い林道を横切る 分岐まで90分の標識が立っている |
|
|
明るくなった斜面の道 |
尾根に出るとロープに張られた急坂の道 |
|
|
最後の丸太の階段 |
分岐点まで50分の案内 ここから「ふぐるみ原生林」 |
この案内を過ごした辺りで植林帯は終わり、この先からは頭上にブナの林が広がる。登山口の案内にあった「ふぐるみ原生林」はここが
入口のようだ。黄葉が始まったブナ林の下、山腹に付けられた道をたどると前方に一段高い稜線が見えてきた。あの辺りが分岐点だろう
か?と思えたが、それはまだ遥か彼方だ。
ふぐるみ原生林入口から少し高度を下げると小さな谷に出会う。湿地帯となった谷には輪切りの丸太を並べて通路を確保しているが
ツルツルに滑って危険この上ない。
谷の湿地帯を抜けるとこの山のハイライトふぐるみ原生林真っ只中だ。ブナやミズナラの巨木が織りなす急傾斜の山腹を折り返しながら
高度を上げていく。美しさは格別だが、しんどさも格別だ。倒木を乗り越え、喘ぎながら何度も休み、九十九折れを乗り切ると稜線と並行
した緩やかな登山道を行く。疲れた体を引きずり、だらだらと長い道を辿ると、ようやく富栄山・大空山の分岐点に到着した。
|
|
|
輪切りの丸太は滑って危険 |
ふぐるみ原生林の真っ只中へ |
|
|
ジグザグ道に立つブナ |
苔むした切り欠いて整備した倒木 |
|
|
倒木を乗り越え・・・ |
大きなキノコがいっぱい |
|
|
ひたすら登る |
・・・・・・・ |
|
|
見上げれば美しい黄葉 |
ジグザグ道は終わりか・・・・ |
|
ジグザグ道の急登が終わり、山腹を緩やかに進むと尾根分岐に着く |
分岐ではゆっくり休憩し、富栄山へ30分の案内に従い進路を北に採る。坂の傾斜は緩やかで快適な山歩きだ。途中にはネマガリダケの
地域もあるが、綺麗に刈り払われ完璧に整備されている。やがてブナの茂る小ピークを過ごし、わずかに下がったところで正面に富栄山が
顔をだした。
富栄山は端正な山容で、山頂まで緩やかな傾斜が続いている。のんびり、気持ちよく山頂を目指していると、笹原の先に聳える富栄山が
少しずつ近づき、良く踏まれた広い登山道の先に、白い展望台が青空の中に現れた。分岐から25分富栄山に到着した。登山口からは3時
間の山登りだった。標準時間よりは30分程余計に掛かったが・・・。
|
|
分岐から富栄山山頂への道 |
|
富栄山の美しい山容が見えてくると元気が出てくる |
|
|
富栄山山頂の展望台 |
富栄山山頂 |
四等三角点の設置された山頂からは、ほぼ360度の展望が広がり、展望台の上に登ればまさに絶景である。北西にはブナの間から大山が
遠望でき、その右手方向にはに甲ヶ山に山並みが続いている。北方向には、足下から延びる縦走路に導かれる先に乗幸山、左奥に津黒
山、正面に若杉山の姿が確認できる。更に、右に目を転じると、手前の山並みの左のピークに不留山、奥の山並みは泉山の山並みと岡山
県北部の名峰が続いている。
|
|
山頂から見る大山、右に甲ヶ山 |
|
左奥に津黒山、正面に若杉山、右手の手前の山が乗幸山(縦走路が見えている) |
|
手前の山並みの左のピークは不留山、奥の山並みは泉山の山並み |
山頂で昼食を食べた後、青空を見ながら寝っ転がり気持ちの良い時間を過ごす。
大空山を正面に見ながら富栄山を後にし、分岐点まで引き返す。次は大空山を目指す。案内には大空山まで20分と記されている。
分岐点からは一旦高度を下げた後、すぐ登り返す。広い登山道は良く踏まれており快適だ。落ち葉で明るい登山道を進めば、小さなピーク
が連続し、山頂が待ち遠しくなってくる。 やがて大空山頂上の標識が現れ、小さく坂を登ると大空山山頂に到着する。大空山は登山道の
途中にポツンと置かれた山頂のようだ。展望は無く、三角点と山頂標識があるだけだ。山頂からは牧場への道が続いているが。今日はここ
までにして、分岐点に引き返す。
|
|
|
下山道から大空山 |
落ち葉を踏んで・・・ |
|
|
分岐から大空山へ |
整備された広い道 |
|
|
紅葉を見ながら快適な山道を行く |
|
|
展望のない大空山山頂、記念撮影だけで後にする |
分岐点からは元来た道を引き返すだけ。午後の陽を浴び美しく輝く黄葉と楽しみながら下山。きつかったジグザグの登山道も下りは快適。
でも やっぱり急だ。
ふぐるみ原生林を抜けて、植林帯のロープの張られた横木の急階段を下り、沢を渡り谷川沿いの道から峠への登り階段はへとへとにな
り、最後の下り階段は膝に力が入らなくなり、やっとの思いで登山口に下山。
明日は天気が悪そうだ。ゆっくり温泉で休養することにしよう。
|
|
午後の陽を浴び美しく輝く黄葉を楽しみながら下山 |
|
|
美しい紅葉 |
下山も急・・・・ |
|
|
大ミズナラの樹 |
最後は膝痛に悩まされながら・・・ |
ひとこと:訓練不足と体調不良で疲れ果てた!後の予定は全てパス。それでも帰って夫婦そろって病院通い。 |