千石岳(せんごくだけ):630.0m 山口県周南市高瀬 高瀬湖より千石岳を望む
山の概要
千石岳は山口県周南市と山口市(旧徳地町)の境に位置する標高630mの山である。 また、千石岳は弘法大師信仰の高瀬
八十八ヶ所霊場の山で、登山道には随所に石仏があり、お地蔵様の設置位置を確認しながら登山を楽しむことが出来る。
登山道は体調やその時の状況に応じて登山口を変えて登ることが出来るが、山頂へのルートはジグザグの急坂が続く登山道と
なっている。180度展望が開けた山頂は石祠や記念石碑が散在する芝生広場になっており、東屋も設置されている。
山頂から西の岳を通るルートは標識や案内は無く、石仏が導いてくれるだけの登山道となるので下山口には注意が必要である。
Route Map:高瀬登山口から千石岳・西の岳を反時計回りに周回
Road Map :山陽自動車道徳山東ICから国道2号線を西進し、国道489号線を経て国道376号線を北上、高瀬に至る |
2018年12月19日(水曜日) 晴れ
ホーム6:40.。。。。8:50島地川ダム(高瀬湖) → 9:08高瀬サン・スポーツランド駐車場9:15 → 9:23高瀬登山口 →
9:48茶畑 → 9:52西迫上車道出会 → 9:53集会所 → 9:56西迫上登山口 → 10:28千石林道登山口 → 10:43望湖窓10:48 →
11:10尾根に乗る → 11:15千石岳山頂(昼食)12:13 → 12:35西の岳 → 13:08千石林道出会13:13 → 13:35西登山口 →
13:42西迫下登山口 → 13:47山頭火句碑13:53→ 13:56出会橋 → 14:02サン・スポーツランド駐車場14:10。。 18:05ホーム
行動時間:4時間47分(休憩、昼食時間含む)
昼食時間:58分 |
今年最後の忘年登山は「高瀬八十八ヶ所めぐりと展望」の千石岳にする。高瀬八十八ヶ所霊場は四国の悦浄という老僧が文政3年(1820
年)から4年にかけて作り始め、文政5年に完成したものです。
思ったより早く高瀬に着いたので、島地川ダムに行き堰堤から高瀬湖に浮かぶ千石岳を鑑賞する。(上の写真)
高瀬サン・スポーツランドを出て国道376号線を北に向うとすぐに「高瀬峡入口」バス停があり、郵便局を右に過ごし進んでいくと出会い橋
があり、橋を渡ると高瀬湖方面になる。ここは直進し(新県道180号線)、次の三叉路を右に曲がり旧県道180号線に入る。60m程入った
旧道との交差点に消えかけた「千石岳登山口」標識が石垣に立てかけてあるが、川向こうの道はすぐ先で途切れている。更に150mほど
進み、水路に架る小さなセメント橋を渡ると高瀬八十八ヶ所霊場巡りが始まる。
山道に入るとすぐ五番札所の石仏が迎えてくれる。銀杏の実が一面に落ちた斜面の道を渡りきると九十九折れの急登になるが、10分も
頑張ると雑木林に囲まれた平坦な道になる。
屋根のある十六番の石仏を左に過ごし、雑木の尾根を緩やかに登っていくと、すぐに開けた場所に降りていく。 広い農道?を進んでいくと
茶畑がある。猿田彦大神の石碑を右に見送ると間もなく車道に合流する。ネットやガイドブックにはこの車道を登ってくる案内が多いが、高
瀬八十八ヶ所巡りの道のほうが変化に富んでいて楽しい。
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高瀬サン・スポーツランド |
出会い橋 右に曲がれば高瀬湖 ここは左へ |
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出会い橋から80mで左へ 鹿野への道 |
道路標識の所に朽ちた登山標識が立て掛けてある |
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水路に沿って進むと小さなコンクリート橋がある。橋を渡ると登山口 |
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第五番札所 |
斜面に付けられて細い道 |
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ジグザグの急坂 |
尾根上の平坦な道 |
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石に囲まれた十八番石仏 |
茶畑の作業道 |
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猿田彦大神の石碑 |
第二十二番札所で車道に合流 |
車道を右に採り、暫く行くと西迫上集会所が見えてくる。案内に従い、二股分岐を左にとり舗装路を登っていくと「高瀬八十八ヶ所・第24番」
の円形案内板がある。「千石岳」や「登山道」の案内標識に従い、倒壊した家屋の横の細い山道に入っていくと第24番の石仏がある。
茶畑を見ながら数分も歩くと樹林帯の中へ入っていく。落ち葉の積もった急坂を滑らないように登っていく。何処までのジグザグの急登が
続く。千石岳の標識が立つ古い十字路分岐?で休憩し、エネルギーを補給する。最近は何故か、すぐシャリバテ状態になる!
二十八番石仏まで登ると暫く緩やかな道になるが、またダラダラと坂が続く。登りが緩くなり、第三十七番石仏まで来ると伐採地に出、前方
に千石林道が見えてくる。
千石林道では木材の積込み作業をしているトラックが停まっている。その左手麓側20m先にはトイレと駐車場があり、反対の熊坂峠側
10m先に「千石岳登山口」の案内標識が立っている。ここまで車で上がってくれば山頂まで30分ほどで登れる。
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西迫上集会所 ここは左へ |
西迫上登山口(マウス ON) |
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第二十四番札所 |
ジグザグ道の急坂 |
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エネルギーを補給して再出発 |
石仏に癒されながら登る急坂 |
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やっと緩やかな道に・・・・ |
千石林道 左手にトイレと駐車場 |
一服して登山口に取りつく。すぐの苔むした第三十六番の不動明王の所から右に折れ、「千石岳」の案内標識に従って横木の階段を登っ
ていく。 九十九折れの急な坂が続き、折り返しには石仏が安置してある。木の間越しに島地川ダムと高瀬湖が望める「望湖窓」を過ぎ、
ヒノキ林の中をジグザグに登っていく。林道登山口からは横木の階段が施工してある。
やっと急登が終わり、主尾根に乗ると道は左に大きく曲がり、平坦な道となる。そこから5分歩くと千石岳(東の岳)の山頂に到着する。
山頂には、高瀬八十八ヶ所石仏、高瀬弘法大師石祠、案内パネル、東屋、無線中継所やアンテナ等が立ち並び賑やかだ。
北半分は樹木に覆われ展望は無いが、東から南西にかけては切り開かれており、東に金峰山、正面に四熊ヶ岳、南西に太平山が霞んで
見えている。足下の高瀬湖を見下ろしながら東屋で昼食(うどん定食)を採る。
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千石林道登山口 |
登山口から少し登った右手に標識と階段がある |
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第三十七番札所 望湖窓 |
ジグザグの急登が続く |
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尾根に乗ると平坦な道になる |
いろんな物が立ち並ぶ山頂 |
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山頂標識と二等三角点(マウス ON) |
山頂の東屋で昼食 |
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正面に見える四熊ヶ岳 |
眼下に高瀬湖 |
石祠と五十七番石仏のうしろにある二等三角点にタッチした後、下山開始。
千石岳山頂から西の岳を通る下山コースには標識も案内も無い。ただ石仏だけが道しるべとなる山道だ。
西の岳へは防火帯のような広い道が下っているが、路面が傾斜していて歩きにくい。一旦平坦な尾根道になるが、ほっとする間もなく猛烈
な下り坂となる。掴まるものが無いので転がり落ちそうだ。 ロープが欲しい!
鞍部の第六十七番石仏を見送り登り返すと第七十番石仏がある西の岳山頂(574m)に着く。
西の岳からもジグザグの急坂が続き、一気に高度を下げていく。七十五番の石仏を過ぎると高瀬の町並みが見えてくる。七十七番石仏を
後にすると千石林道が見えてきて、林道がカーブしているところに飛び出した。
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石祠と五十七番札所の後が下山口 |
防火帯のような広い下山道 |
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一旦平坦な尾根道になるが、ほっとする間もなく超急坂の下りとなる |
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第七十番札所がある西の岳山頂 |
西の岳からもジグザグの急坂 |
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岩場の霊場 |
千石林道の降り立つ |
千石林道を横切り、左手のカーブ手前の藪がかった道に入ると階段がある。飛び出し地点や下山口には道標もテープも無い。
階段を下りると植林帯の緩やかな道になり、リュウノヒゲに縁どられた登山道を快適に降りていく。険しかった今までの道が嘘のようだ。
雑木林の道となり、明るくなったら下に車道が見えてくる。行く手を鉄柵が遮ると、鉄柵に沿って下っていく。
模擬階段を下りていくと八十四番の仏様に迎えられ、八十五番の石仏を見送ると県道180号線の車道に降り立つ。
あとは車道をのんびり下っていくと朽ちた標識が石垣に立て掛けてある西迫下登山口に出会い、更に下っていくと山頭火句碑公園が右手
にある。公園から振り返ると千石岳が和田の里を見守っているように聳えている。
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千石林道からの下山口 |
リュウノヒゲに縁どられた快適な道 |
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行く手を遮る鉄柵 柵に沿って登る |
第八十四番札所の前を左へ |
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県道180号線に下りる |
西迫下登山口 朽ちた標識を見に行く副隊長 |
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山頭火の妻であった佐藤咲野の生家の傍に建てられたに高瀬山頭火句碑公園と山頭火句碑
住みなれて 茶の花の 咲きつづく
自然を愛し、避けを友とした漂泊の俳人種田山頭火は明治四十二年(1909年)八月20日、高瀬出身の佐藤咲野と結婚した。以来
何度もこの和田の里に足を運んでいる。
この句は昭和八年(1933年)小郡の其中庵にいるとき庭に咲いた白い茶の花を見て詠んだものであるが、当地特産の銘茶「高瀬茶」
も飲んで帰っている。 −高瀬山頭火句碑説明板よりー
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山頭火句碑公園から振り返る千石岳 |
ひとこと:仏を巡る忘年山旅。ご利益がありますように! |