中津峰山(なかつみねさん):772.9m 徳島県徳島市八多町鹿ノ首
山の概要
徳島市の南をくぎる中津峰山は、市内最高峰であり、秀麗な山容を誇る。剣山から天神丸、雲早山(くもそうやま)などの山々
を連ね、延々40kmあまり東進してきた四国山地主稜は、この山を最後に急激に高度を落とし、勝浦川に終わる。
登路は、代表的なものに北側中腹如意輪寺からのものと、五滝から婆羅尾(ばらお)森林公園を経由するものがある。
如意輪寺からのルートは最短コースで、よく整備されており、40分余りで登れる。また、五滝からのルートは、八多五滝と呼ば
れる瀑布群に沿って登り、森林公園の遊歩道を登るもの。2時間余りかかるが、四国の道になっており、指導票や植生などの
案内も多く面白い。
頂上には天津神社、南面中腹には星ノ岩屋があり、星の伝説も興味深い。展望も、徳島市から阿南市にかけての海岸線を中
心に素晴らしい。 −「ヤマケイオンライン」からー
Route Map:八多五滝登山口から山頂を目指し、金谷へ下る周回コース
Road Map :徳島市眉山Cから国道55号線を経由し、八多町鹿ノ首へ |
2017年5月21日(日曜日) 晴れ
かんぽの宿7:30.。 。。8:20八多五滝駐車場8:25 → 8:32八多五滝入口 → 9:15五滝終点(休憩)9:25 → 9:50林道10:00 →
10:40展望台入口 → 10:48展望台(休憩)11:12 → 11:22中津峰山山頂(昼食)12:02 → 12:33平石山分岐 →12:58鉄塔13:05→
13:11分岐 → 13:44林道出会い → 14:15金谷登山口 → 14:20広域農道入口 → 14:55八多町公民館(休憩)15:00 →
15:20 五王神社 → 15:48八多五滝駐車場15:55。。。。 。。 19:20ホーム
行動時間:7時間23分(休憩、昼食時間含む)
昼食時間:40分 |
四国遠征最後の山は、剣山から40km余り東に位置する剣山系最東端の山、中津峰山だ。
フリーマーケットで賑わう市街地を抜け、県道33号線を進むと八多町だ。県道33号線と分かれ町道に入り、速雨神社の大楠を左手に見
送り、八多川を鹿ノ首に向かって進む。五滝のバス停(バス終点)を過ぎると道は狭くなり犬飼農村歌舞伎のある五王神社を右手に過
ごすと、道は益々狭くなり民家が途切れると【八多五滝 ⇒400m】の標識の先に車4〜5台停めることの出来る駐車場がある。
大きな岩が重なる渓流に沿って車道を登っていくと立派なカツラの木が出迎えてくれる。朽ちた農家のビニールハウスを通過し、水道施設
を巻いて登ると林道終点に着く。 ここが五滝の入口だ。案内板と杖が置いてある。
入口の橋を渡ると四国の道の案内板と五滝の石碑が立っている。 鬱蒼とした杉林の中、横木の階段の道を登る。暫く進むと橋を渡り、
渓谷の中へ入っていく。
最初に現れるのが横長の岸壁から流れ落ちる小さな滝、これが雌鴨の滝、続いて出てくるのが雄鴨の滝。標識がないので良く分から
ない。渓谷が小さな滝を連続させている。それお眺めながら石段を登っていく。この滝を巡る遊歩道はかなりふるいもので苔むして一部
崩れかけている。急なところには鉄の手摺もついているが、錆びついて壊れたところもある。
次に現れたのは、すごく高い所から簾のように流れ落ちる滝で、これが御来迎の滝だ。その滝の下にはお堂が建っている。
滝の右手の急階段を登り、大岩の間を抜け渓谷に沿って登っていくと休憩所がある。ベンチは青く苔むして座り難い。利用する人もいない
のだろうか? その先に滑滝の布引の滝がある。 渓谷に架る橋を二度ほど渡り上流に向かうと、岩が翼を広げたような蔵の滝(象の
滝)に着く。五滝最大の落差(20m)を誇る滝だ。滝の前には小さな祠が祭ってある。
これで滝見物は終わりとなる。蔵の滝(象の滝)を後にすると四国の道の道標ががあり、崩れた河原の道を渡ると整備された横木の階段
道になる。
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八多五滝駐車場 |
八多五滝へ出発 |
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大桂の木 |
水道施設や堰堤を越えて |
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林道終点の案内板 |
八多五滝入口 |
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四国の道の標識と八多五滝の石碑 |
植林帯を登る |
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橋を渡り、渓谷の中へ |
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雌鴨(めがも)の滝 |
雄鴨(おがも)の滝 |
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御来迎の滝 |
急な石段を登り、大岩の間を抜けて高度を上げていく |
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苔むしたベンチの休憩所 |
河原の中を進む |
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渓谷にかかる橋が次々と・・・ |
サワガニ |
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布引の滝 |
蔵の滝(象の滝) |
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蔵の滝にある小さな祠 |
崩れた河原を渡り、横木の階段道へ |
よく整備された階段の道だが、この道はかなり急坂だ。ヒノキ林の中、ピークを巻いて登っていく。やがて稜線に出ると視界が開け、中津
峰山と思われるピークが見えてくる。滝から20分ほどの急登が続いてようやく林道に出る。林道に上がると正面に直登登山口があるが、
今回は林道を歩き、中津峰森林公園から山頂を目指す。
斜面に咲くガクウツギを見ながら歩いていくと、5分で林道が分岐する。標識に従い、左折して中津峰森林公園に向かう。今度は同じ白い
花だがマルバウツギが群生している。
林道に出て30分ほど歩くと美しいサツキが山の斜面や道端を彩る婆羅尾(ばらお)森林公園を通過する。更に5分ほど歩くと展望台入口
の階段があり、その先には中津峰森林公園駐車場が見えている。
展望台入口から階段を登って尾根に上がり婆羅尾(ばらお)峠からの道と合流して、展望台まで300mの尾根歩きとなる。
展望台からは昨日登った大川原高原の風車が見えている。展望台から少し下った木陰で気持ちのいい涼風を浴びながら休憩する。
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渓谷を抜けると整備された四国の道に |
美しい尾根道を行く |
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林道に上がると正面に直登登山口があるが、今回は林道を歩く |
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中津峰森林公園へ |
マルバウツギ |
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婆羅尾(ばらお)森林公園のサツキ |
展望台入口 |
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尾根上にある標識 |
緩やかな尾根道を行く |
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展望台 |
展望台から見る大川原高原 |
展望台からは真っすぐな道を進み、稜線に乗ると山頂まで300mの標識がある。スギ林の中から自然林の森を潜ると展望が開け、二等
三角点の鎮座する中津峰山山頂に到着する。展望台から10分の距離だ。
山頂からの展望は素晴らしく、南方向が大きく開け、西には大川原高原が見えている。山頂のすぐ下に東屋があり、その一段下にはキャン
プ場のような椅子やテーブルがある。そして左手には石垣に囲まれた天津神社の社殿がある。
昼食を採っていると次々と年配の人が登ってくる。何かのグループのようだが、色々なルートから勝手気ままに登ってきてこの山頂で会い、
2時間ほど過ごすらしい。椅子やテーブルハこの人たちのものらしい。
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展望台下から中津峰山への道 |
稜線に乗ると山頂まで300m |
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山頂部の自然林を登ると中津峰山山頂に着く |
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山頂休憩所 |
空を舞うパラグライダー |
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石垣に囲まれた天津神社 |
気持ちよさそうに空を舞うパラグライダーに見送られて山頂を後にする。石垣の四角い入口を潜り天津神社に参拝して石垣を出ると道標
がある。如意輪寺まで1.5km、星の岩屋まで2.5kmの案内。だがもう一つある下山道を採る。この決断が、この後大きな後悔を生むこ
とになる。
暫くくだると一風新道の道標。良く踏まれた歩きやすい道だ。一つピークを須吾ぢ平石山分岐を過ぎると合戦尾根の急下りの始まる。真っ
すぐな道が急斜面を下っている。立ち止まり息継ぎをしながら、この道を登ってくる人がいる。がんばってるなぁ!
傾斜が緩むと明るく開けた鉄塔広場に出る。ガクウツギが群生する登山道を緩やかに下っていくと鉄塔巡視路分岐がある。直進すると一
風新道。指導標にはどちらも車道に出るとある。ここは鉄塔巡視路へ。果たしてこの選択は・・?
植林帯の急斜面を激下りし、荒れた斜面の道を辿って、やっと林道に出る。
暫く林道を下ると如意輪寺への車道に合流する。ここで軽トラを停め、情報収集。 覚悟を決めて歩き出す。
金谷川に沿って30分ほど歩くと金谷登山口に。さらに歩を進めると五王神社の標識のある交差点がある。ここから広域農道の長い道のり
が待っている。
田植えに励む農家の人たちを見ながら、暑さと疲れに耐えひたすら歩く。やっと八多町に入り、速雨神社の大クスの向かいまで来た。
集会所で一息入れ、また歩き出す。五王神社を過ぎると坂道になり、疲れた体には酷く堪えてくる。 養鶏場を過ぎると山道になり、道端に
は気味の悪い大きな葉っぱのムサシアブミが群生している。 最後の急坂の先に、やっと駐車場が見えてきた。
長い車道歩きに堪え、何とか無事に帰ってきた!
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一風新道の道標 |
合戦尾根の急下りの始まり |
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真っすぐな下り道 |
ガクウツギ |
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鉄塔広場 |
鉄塔巡視路へ |
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速雨神社の大楠の木 |
ムサシアブミ |
ひとこと:山頂からは如意輪寺に向けて下り、八多五滝に帰るべきだった! |