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 蛇円山(じゃえんざん):545.8m        広島県福山市新市町

 山の概要
  蛇円山は備後平野(神辺)の北部、吉備高原南端に位置し、備後富士の名を冠する標高545.8mの山である。
  昔、天龍が天下ったと云う伝承から来ており、山頂には約800年前梶原景時が造営したとされる高靇神社(たかおかみじん
  じゃ)が祭られている。
  登山道は野呂往還と呼ばれる道を辿る。蛇円山の北、藤尾ダムの南にかって栄えた藤尾銀山から銀を運び出すための道で
  一説には鉱山から蛇円山を通り、JR福塩線戸手駅西側辺りへ通じる尾根道だったという。
  
 Route Map大瀧神社登山口から野呂往還を通り山頂を目指し、往路を下山
 Road Map山陽自動車道三原久井ICから国道486号線を東進し、新市町から県道26号線へ 

 2017年2月15日(水曜日)
  晴れ

 ホーム7:50.。。。。 9:25大瀧神社駐車場9:32 → 9:44登山口 → 9:54変形四差路9:57 → 10:21四差路広場 → 

 10:34 362.8mピーク 10:44→ 11:09車道出会い11:15 → 10:20山道分岐 → 11:29鳥居 → 11:36蛇円山山頂11:39 →

 11:47展望広場(昼食)12:20 → 12:28車道ゲート → 12:48中電道分岐 →(中電道)→ 13:03登山道に復帰 →13:19変形四差路→ 
 13:29登山口 → 13:35大瀧神社駐車場13:50。。。。。。 16:20ホーム

 行動時間:4時間3分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:33分
野呂往還を辿り蛇円山へ
 国道26号線から渡上橋(わたりあがりばし)を渡り、小川に沿って真っすぐ北上していくと道幅が広くなった先の橋のガードレールに【大滝
 の水】、【名水】の案内がある。この橋を渡り、後は分岐ごとにある親切な案内に従って進むと大瀧神社に至る。
 神社に入ると正面に名水汲取り場、左手奥に駐車場、右手に神社がある。登山道はトイレの横に立つ林道大竹線基点の標識から始まる。
 コンクリート舗装の道は長続きせず、やがて土道に変わる。登り始めて7~8分で最初の分岐が現れる。地形図の破線の道だろうか?
 分岐を左手に過ごし、右手に溜池を過ごすと林道が左に大きくカーブする地点で林道より少し狭い直進の道を採る。角に枯草に埋もれた
 「蛇円山登山口」の道標が立っている。
 メダケに仕切られた直進の林道は雨に抉られて路面が荒れている。少し傾斜がきつくなった道が右に鋭角に曲がると稜線の四差路広場
 に出る。
 四差路から左の尾根道を5分ほど進むと分岐がある。右に曲がる道は服部大池への道だろうか?左折して笹薮の道に入っていくと新市
 山岳会の登山口の道標がある。ここからが野呂往還のようだ。
 背丈ほどに延びたメダケを掻き分けながら進む藪漕ぎも10分ほどすると竹も疎らになり歩きやすい道になると、間もなく地形図にある四
 差路広場に着く。暫く登ると大岩に挟まれた回廊のような道があり、厚く積もった落ち葉を踏みながら上がると中電の鉄塔標識がある。
 そこから更に少し進むとまた鉄塔標識があり、Uターンするように左手の道を登っていくと19号送電鉄塔が立っている丘の上に出る。
 蛇円山最高のビューポイントだ!西側には亀ヶ岳の稜線が見えている。 ピークにはイバラに囲まれた三角点が立っている。
 
ここから「名水」の案内に導かれる 分岐には親切な案内が続く(ここは下の道への案内)
左手の広場に駐車 大瀧神社
林道大竹線を登っていく 草に埋もれた蛇円山登山口の標識
メダケに仕切られた林道 変形四差路の尾根
左の笹薮の道に突入すると登山口のプレートがある 笹に埋もれて進む
やっと笹漕ぎから脱出
地形図の四差路地点の広場 西斜面の山腹道を行く
岩の回廊 19号鉄塔への標識
鉄塔から見る蛇円山 西側に見える亀ヶ岳と三角点

 登山道に戻り、北上を続けると広場に出る。鉄塔巡視路が左手に見送り、広い平坦な道を進んでいくと谷側がヒノキの植林帯に変わって
 くる。こんなに広い道幅の山道が野呂往還だとは・・・。そてにしても素敵な街道だ。
 386m独標手前の谷道入口のテープを左に過ごし、緩やかな道を登っていると往時の街道を偲ばせる石仏が岩屋の中に並んでいるのに
 出会う。やがて前方にガードレールが見えてくる。車両進入防止柵だ。ガードレールを2分割して扉にしてある。ガードレールの向こうは新
 市町上安井から上がってきた車道がヘヤピンカーブしている。
 傾斜のある車道を登っていくと、今度は右手から車道が合わさってきた。その曲がり角からすぐのところに地蔵さんが祀ってある。地蔵さん
 の横に山道があり、その狭い山道に入っていく。 暫く登っていくと「腹切り坂」の碑と説明版がある。全くロマンの無い伝説が書いてある。
 腹切り坂を登り切ると地道の車道に出る。数段の石段の先に鳥居が立っている。ここは野呂往還の中間地点、あちこちの集落から、この鳥
 居を目指して登ってきたのだろう。
 鳥居を潜り、広い参道を進むが、今日一番の急登だ。7~8分で高靇神社(たかおかみじんじゃ)を祀ってある山頂に着く。
 なんか変だ!神社の後ろに鳥居? 後ろから回り込むように神社に入る。社殿の横に三角点と山頂標識が立っている。
 下りは正面の階段を下りていく。ツツジのトンネルの中をレールのように急階段が下っている。
 階段を降りたところが展望広場になっている。広い展望広場には無線中継所、トイレ、休憩所が並ぶ。ここからハンググライダーやパラグラ
 イダーがテイクオフするらしい。
 風を避けて、ここでお昼にする。熱々のきつねうどんだ!
 下山にかかり、左手の車道を降りていく。くぐり岩やびょうぶ岩の案内があったが今日はパス。
 周回した形で地蔵さんのところに出て、西の車道を下っていく。進入防止柵の扉を兼ねたガードレールを直進して野呂往還は入る。
 362.8mピークを過ぎ、岩の回廊手前で20号送電鉄塔への保守道に入る。快適な尾根道が続いて、このまま四差路広場に合流出来る
 と思いきや、中電道は左に向かっている。少し引き返し、薄い踏み跡の地形図破線の道を通り、無事登山道に復帰する。12,3分のミニ
 冒険だった。
 往還道と分かれ稜線四差路から谷道の林道を下るとほどなく大瀧神社に帰ってきた。
 【大滝の水】を土産に蛇円山を後にする。
 
広くゆったりとした野呂往還道 386m独標手前の谷道入口のテープ
石仏も歴史街道の証 ガードレールが行く手を遮る
蛇円山目指して車道を行く 祠の左手から山道へ  ここは【腹切り坂】(マウスON)
鳥居を潜り参道へ 参道がこの山一番の急登
高靇神社 蛇円山山頂
雪の残る下山道 ツツジのトンネルの中に長い階段
無線中継所 展望広場
服部大池に繋がる本郷集落、広く開けた駅屋の備後平野
蛇円山山頂部を巻いて左の車道へ 気持ちのいい野呂往還をのんびりと・・・
鉄塔標識から中電道へ 薄い踏み跡を辿り登山道に復帰
出た所は四差路広場 大滝の名水をペットボトルに詰めて帰る

ひとこと:野呂往還は、神石郡坂瀬川から新市町戸手までの尾根道で、昭和30年代まで使われていた街道だ。
  大坊福盛寺の境内から南に集落が見えるが、これが野呂往還の名前の由来の野呂集落らしい。
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