小雨の中、スコトン岬へ
今日も天気は曇り空、今にも雨が降り出しそうだ。スコトン岬行きのバスは停留所毎に次々乗客を乗せ、超満員状態になって小雨の中を
進んでいく。バスの料金表示がどんどん変わり、ついには1180円。1時間揺られて終点スコトン岬に到着した。
スコトン岬は強風と霧雨。駐車場には売店と最北限のトイレがある。売店の中に飛び込み、雨宿りしながらこれからの行程を考える?。 |
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スコトン岬駐車場 |
礼文島スコトン岬の看板 |
まずはスコトン岬の展望所へ。
舗装路終点から岬に向かって横木の階段が延びている。荒れ狂う海をバックに最北限の岬【スコトン岬】で記念撮影。
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スコトン岬の最先端の展望所へ |
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横木の階段の途中にある【島の人 民宿スコトン岬】への分岐を過ぎる舗装路の終点に着く。 ここがトレッキングのスタート地点だ。
20人ほどの団体さんの跡についてトレッキング開始。バス路線を15分ほど引き返すと岬巡りコースの分岐がある。標識に従い右折して
江戸屋山道を進む。道幅は少し狭いが立派な舗装路だ。斜面のオオハナウドが目立つ道を神社を右手に過ごすと間もなく鮑古丹分岐
の標識に出会う。分岐からは未舗装の道が海岸にむかっれ下っている。少し下ってみるが強風のため前に進むことが出来ない。分岐まで
戻り、安全な江戸屋山道を歩くことにする。島の西側は猛烈な風だが、東側は山に遮られ風は弱い。礼文島は日本列島の縮図のように島
の南北、東西で天気が違うようだ。 |
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礼文島最北の民宿 スコトン岬 |
舗装路の終点(トレッキング出発点) |
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島めぐりコース分岐 |
江戸屋山道と鮑古丹分岐(マウス ON) |
分岐を過ぎると次第に花の種類も数も多くなってくる。レブンシオガマが雨に濡れて怪しく光り、センダイハギが黄色の彩りを添え、赤い
ハマナスが一際鮮やかさを主張している。
鮑古丹分岐から15分ほど進むと江戸屋山道が大きく左にカーブする地点には数台のバスが停まっている。どど島展望台から観光客がぞろ
ぞろと車道を下りてくる。トド島展望台からここまでが観光バスの乗客の花散策区間なのだろう。彼等に逆行するように坂道を登り、トド島
展望台にあがる。霧で何も見えないが、江戸時代末期に加賀の国で北前船を駆使し、「海の豪商」、「海の百万石」と呼ばれた銭屋五兵衛
の石碑が立っている。
展望台から下っていくと車道は江戸屋の港からの道に合流し鮑古丹に通じているが、合流した先にゴロタ岬の分岐がある。 |
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オオハナウド |
グラデーションが美しいレブンシオガマ |
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センダイハギ |
ハマナス |
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トド島展望台 |
岬巡りコースと花の看板 |
分岐からは狭い山道になり、本格的なトレッキングコースとなる。緩やかな登りで最初のピークに達すると、その先には更なるピークが見え
てくる。足下にはチシマフウロウやレブンシオガマが咲き乱れ、色のない霧の中で美しく浮かび上がっている。
滑りやすい、直線的な登りを過ごすとゴロタ山に到着する。分岐から20分の道程だ。ゴロタ山のすぐ下がゴロタ岬の展望台になっているが
ここも霧で何も見えない。
3人組のおじさんとしばらく休憩する。この登りは結構きつかった。 |
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ゴロタ岬分岐 |
舗装路から山道へ |
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霧のゴロタ岬 |
ゴロタ山のピークにある標識に従い、右手の道を下る。海からの猛烈な風が吹き、飛ばされそうだ。狭い道はぬかるんで滑り、手摺やロープ
の助けを借りて滑り降りる。過酷な道を暫く下ると平坦な道になり、開けた感じの草原を行く。やがて右手には日本海が見えると急な丸太の
階段となり海岸に向け一直線に降りている。荒れて壊れかけた階段を降りだすと海からの風が猛烈に襲ってきた。階段の手すりに掴まり
ながら必至になって、先行する東京のご夫婦を追っかけて降りていく。悪戦苦闘の末、ゴロタの浜に到着。 |
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ゴロタ山の標識 |
ぬかるんだ急坂 |
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オオダイコンソウ |
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急坂が終わると穏やかなお花畑の中を進む |
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強風に曝されながら急な横木の階段を下る |
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急階段を振り返る |
ゴロタの浜へ |
海岸まで降りると風も止みホッとする。オオハナウドに縁どられた広い作業道はコンブ漁の道だろうか?海岸に打ち寄せる荒波の先には
鉄府の集落が霞んで見えているが、ゴロタの浜海道は30分ほど歩いて、やっと鉄府集落の入口に着く。 |
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ゴロタの浜 |
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オオハナウドの群生 |
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ハマエンドウ |
エゾカンゾウ |
カワラナデシコ |
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ミヤマオダマキ |
ハマナシ |
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鉄府集落を抜けた外れに車道の浜中分岐とトイレ休憩所がある。ゴロタ岬で一緒だった3人組のおじさんはここでお別れだ。 彼等はここ
からタクシーで桃岩展望台に向かうという。先行のご夫婦は澄海岬に向かっている。
我々も一休みした後、分岐を右に採り澄海岬に向かう。
分岐から200m程舗装された道を進むと澄海岬への急な山道が左手に登っている。草の被った狭い急坂を登ると、一旦平坦な道になり
再び急な横木の階段道になる。振り返れば稲穂ノ岬の絶景が控えている。
目の前の102mピークを越え、峠に出ると後戻りしそうな猛烈な風が吹いてきた。峠を越え、なだらかな坂を下り、回り込むと西上泊の港
が開けて見えた。厳しかったトレッキングもやっと終わりに近づいた。澄海岬の駐車場から澄海岬へ、あと一登りだ。
12:40澄海岬に到着。澄海岬からは稲穂ノ岬が一望出来、歩いたルートも確認できる。
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鉄府の集落の入口へ |
浜中分岐とトイレ休憩所 |
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鉄府から澄海岬へ |
急な山道 |
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稲穂ノ岬のピークと手前の草原 |
稲穂ノ岬を背に急な道を登る |
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稲穂ノ岬の絶景 |
102mのピークを越え西上泊へ |
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西上泊の集落 |
澄海岬の駐車場 |
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澄海岬から稲穂ノ岬を見る |
澄海岬 |
駐車場まで戻り、食堂で遅い昼食(うどん)を食べる。若いカップルがこれから逆走して 民職スコトン岬に宿泊予定だという。我々のどろんこ
の靴を見て、彼女は少し、ビビっていたが・・・。
さて、今からは車道を歩いて帰途に就く。危険はないがつらい道のりだ。
澄海岬から鉄府への車道分岐を過ぎ、レブンアツモリソウ群生地に35分で到着。レブンアツモリソウはすでに終わり、閉鎖されている。
バス路線のある浜中へは、15分。そこから更に歩いて スコトン岬から15km、船泊病院でついに足の痛みでギブアップ。5時間30分の
トレッキングは終わった。
船泊病院からタクシーでかもめ荘へ帰り、温かい風呂に昨日についで一番風呂。溢れるお湯に感動する。 |
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土産物店と食堂 |
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レブンアツモリソウ群生地 |
車道を一路船泊へ |
ひとこと:天気が良ければ最高のトレッキングコース。 |