おしどり登山隊                                             |山便りへ ホームへ 
 高鉢山(たかはちやま):705.8m〜高鉢槍(たかはちやり):763.0m  広島県山東広島市志和町

 山の概要
  高鉢山は広島市白木町と東広島市志和町の境に連なる高鉢山・安駄山山塊の南端に位置する山で、高鉢山三
  等三角点の標高は705.8mである。
  三角点の南には標高726mの南峰があり、山塊の中央にはこの山塊の最高峰、標高763mの高鉢槍がある。
  登山ルートは白木側、志和側といくつかあるが、いずれも急傾斜の直登で稜線まで上がる。稜線上は安駄山まで
  長い尾根道の縦走路が続いている。この山塊で展望が開ける場所は数少ないが、南峰の先の反射板と高鉢槍
  からの眺望は素晴らしい。
     
 Route Map湯坂峠登山口から高鉢山三角点に登り、南峰、高鉢槍と縦走し、小野池に下山
 Road Map山陽道志和ICから県道83号線と県道176号線を経由し、湯坂峠を目指し、小野池に駐車 

 2016年12月3日(土曜日)
  晴れ

 ホーム6:45.。。8:35小野池駐車場9:00 → 9:20湯坂峠登山口 → 9:25尾根に乗る → 10:45稜線分岐10:50→ 

 10:58南峰 → 11:00反射板 → 11:05南峰11:15 → 11:23高鉢山三角点 → 11:40 682mピーク → 

 11:54小野池分岐→ 12:07高鉢槍山頂(昼食)13:14 → 13:23小野池分岐 → 13:33谷道分岐 → 14:18滝 →
 14:39小野池登山口14:45。。 。。15:35ホーム

 行動時間:5時間39分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:67分

 山陽自動車上りの広島東ICを過ぎると、前方にハッとするような見事な尖峰が現れる。これが高鉢山だ。もう何年も前から
 いつかは登ろうと気になっていた山だ。ただネットで散見されるその超急登と未整備の登山道ゆえに今日まで残してきた。
 果たしてその真相は・・・?
 今朝は今年一番の冷え込みで、志和地区は濃い霧に包まれていたが、登山口の小野池に着くころには青空が広がって
 きた。 目指す高鉢山が正面にくっきりと見えている。
 小野池堰堤前の車道の膨らんだところに駐車し、高鉢山・安駄山の山列と並行して、湯坂峠に向かって歩いていく。
 西志和農園を通過すると右手斜面の2本の木に青いペンキのマークがあり、木の間に踏み跡らしきものがあったので踏み
 込んでみるが、そのあとが続かない。 やむなく引き返し、車道を湯坂峠に向かって更に進むと木に枝に二本のピンクテープ
 がひらひらしている。 登山口の表示も踏み跡もないが、ここだと確信して急斜面の法面に取りつく。
 踏み跡は右へ左へ、テープを頼りに歩きやすい所を右往左往しながら進んでいく。一段高いところに上がると湯坂峠の真上
 から真っすぐな道が山に向かって延びている。湯坂峠の切通し工事で分断された峰を繋ぐ古道だ。
 古道は尾根上の常緑樹の中を快適な道幅で緩やかに登っている。古道を15分ほど登り、常緑樹の森から出ると明るい
 落葉樹の森が広がる。 そしていよいよ ここから急登が始まる。
 落ち葉の積もった急斜面を真っすぐ登っていく。 ちょっと緩むと、その先はさらにギヤアップしてロープを掴みながら登って
 いく。足下が落ち葉で滑り、休むこともままならない。40分も急登と格闘しただろうか、植林帯に入り緩やかになって横道
 分岐に出る。分岐の標識は無く、なおも直線方向に赤いテープが続いているが、ここは右手の道に入っていく。
 よく手入れされたヒノキ林の中を緩やかに進んでいくと登山道は倒木の中に消える。ここからは好き勝手に稜線に向かって
 登っていく。稜線は目前だし、どう歩いても稜線上の道に達する。
 稜線に上がり一安心して休憩する。
 
霧の小野池と高鉢山 駐車地
西志和農園 湯坂峠の手前にある登山口
無理やり突入 テープを追って急坂から尾根道の古道へ
湯坂峠から続く尾根道 尾根道は緩やかで快適な登山道
常緑樹の森から出ると明るい落葉樹の森へ   ここから急登が始まる
一段と急さが増してくる 虎ロープがありがたい
ロープのある更なる急登 トラバース道分岐(下)
分岐からトラバース道へ 手入れされたヒノキ林
稜線に向かって自由に登る 稜線に上がり一安心

 稜線から南に進めば高鉢山最高点の南峰726m、右はこの山塊の最高峰 高鉢槍763mだ。
 まずは南峰に向かう。稜線到達地点から緩やかに下っていくと鞍部の少し手前に【志和・湯坂峠】のプレートが架っている
 が、ここに直接上がってくる為の分岐や標識は下では見当たらなかったが?。 下山専用の標識にしかならない?
 美しい植林帯を緩やかに登っていくとウリハダカエデの見事な黄葉の先に明るく開けた南峰の広場があり、葉を落とした立
 ち木に【高鉢山 726m】の山頂標識が架っている。展望は無いが素敵な山頂だ。初冬の風景が広がるゆったりとした尾
 根をこころもち下っていくと反射板の立つ展望所に出る。いつもこの反射板を見上げていた山陽道が遥か下に流れている。
 南峰から引き返し、灌木の丘に上がると標高705.8mの三等三角点の鎮座する小さな高鉢山山頂がある。
 山頂から少し下り登り返したところのピークに【狩留家】の標識がある。白木側からのメインルートだ。
 ウリハダカエデの目立つ灌木帯を進み、岩の露出した道を登ると地図上の682m地点の平らなピークに出る。まるで城跡
 のような広々とした山頂だ。
 落ち葉の積もった灌木帯の登山道を進み、次のピークを越えると一挙に鞍部に降りていく。赤く塗った鍬の刃に【小野池】と
 ある。ここが小野池への下山口だ。
 ここからの登りは植林帯を一直線に貫く、表参道(寺か宮があれば・・・)だ。この道の終点から雑木林の急坂に変わり、間も
 なく標高763mの高鉢槍に着く。
 何時、誰が名付け、そして認知されたのかは知らないが、この厳しい山の最高点にふさわしい名前だ!
 頂上には樹木は無く、途中で折れて白くなった枯れ杉や倒木が転がっているだけで360度の展望が得られる。
 谷を隔てて正面に白木山、北に連なる三つの峰の中央が安駄山、南に目を移すと登ってきた高鉢山が見える。
 素晴らしい展望と暖かい陽射しを浴びながら、ゆっくり昼食を楽しむ。
 
高鉢山南峰    反射板展望台
高鉢山北峰三角点 三角点峰から高鉢山南峰を望む
灌木帯の明るい縦走路 岩の露出した道
落ち葉を踏みしめ最後のピークへ 小野池下山口  (上の写真 マウス ON)を過ぎると
一直線の尾根道(下の写真)
高鉢山  ー 高鉢槍より −           高鉢槍山頂
西側に聳える白木山 連なる峰々  中央が安駄山

 表参道を駆け下り、最低鞍部まで降りてくる。ここから谷底目指して下っていく。小野池分岐から植林帯の急斜面に飛び込
 んでいく。踏み跡はツルツル、外れると足下はゆるゆる。ヒノキに抱き着きながらジグザグに下っていく。ヒノキ林を抜けると
 左に向かう道(尾根道)に出るが、分岐の印は見当たらない。”谷に向かへ”とテープが呼んでいる。レポートの少ない谷道
 に突入!
 わくわくしながら下っていくと、傾斜が緩み明るく広い谷に出る。
 落ち葉を敷き詰め、露出した岩が苔むした美しい景観の谷だ。谷コースを採って良かったと思う瞬間だ!
 やがて足下に湧き水のような小さな流れが現れ、沢を右岸に渡ると石ころだらけの荒れた古道に出る。暫く古道を進むと
 今度は左岸に渡り、林道?を歩くようになる。林道が左に曲がると倒木だらけの道になり、その先は滝になっている。
 小さな滝だがなかなか良い滝だ!滝の横から下に降りると林道の名残を残す道が再び現れる。その道もやがて流れに飲
 み込まれ失われる。行き止まりを右手に出ると再び目印のテープが現れる。赤丸印も朽ちた木と共に道に落ちている。
 平面的な地形になった薄暗い植林帯を進んでいくと分譲地の階段の上に立った。
 分譲地を抜け、工場の横を下ると車道に出る。駐車地は目の前だ!

 厳しかったこの山旅も終わってみれば楽しい山旅になった!
 
小野池下山道分岐 急坂に突入
何かに頼らなくては・・・・ 尾根道に続く道に出たが標識は発見出来ず
谷への急坂が続く 傾斜が緩むと美しい風景が広がる
広くて明るい谷 足下の苔むした石が美しい
右岸を進むと・・・これは古道か? 左岸に渡ると林道に・・・・
荒れた林道の行き着く先には滝
流れに沿った林道の名残
流れに沿った道もやがて流れに飲み込まれ失われる 右手に出ると再び目印のテープが現れる
分譲地の最上部 県道に出ると駐車地は目の前
ひとこと:せめて登山口ぐらいは・・・・・・。やっぱり無いほうが面白いか?
ページTOP 山便りへホームへ 

osidori登山隊