三十人ヶ仙(さんじゅうにんがせん):1171.7m〜天狗岩(てんぐいわ):1196.6m 岡山県津山市鏡野町
山の概要
岡山県津山市にある山で氷ノ山後山那岐山国定公園および湯原奥津県立自然公園内にある。山名は昔この山
で砂鉄を掘っていたところ、山が崩れて30人の鉱夫が生き埋めになったことからといわれている。また、天狗岩は
天狗大岩とも呼ばれ山上にある大岩に天狗が棲んでいたという伝説による。
山頂には四等三角点があり、東に那岐連邦、南に天狗岩、西に花知ヶ仙などの展望が楽しめる。
登山コースとしては三十人ヶ仙と天狗岩の展望の良い二つの峰を縦走するコースが一般的である。
Route Map:瀬戸滝登山口から山頂を目指し、往路を下山
Road Map :中国道津山ICから国道54号線を北上し、県道6号線、県道336号線を乗り継ぎ、勝間田高校宿舎前へ |
2016年11月2日(水曜日) 晴れ後曇り
国民宿舎いつき7:45.。。。。 8:05勝間田高校宿舎前の路側8:10 → 8:30林道分岐 → 8:39休憩舎8:45 →
9:22林道終点9:30 → 10:04稜線分岐 → 10:17三十人ヶ仙山頂10:20 → 10:32稜線分岐(休憩)10:50 →
11:34天狗岩山頂11:43 → 12:40天狗岩正面登山口→ 13:25林道分岐→ 13:40駐車場所13:45。 16:55ホーム
行動時間:5時間30分(休憩、昼食時間含む)
昼食時間:ー分 |
遠征2日目は朝から青空が広がっているが、天気予報によると天気が良いのは午前中だけのようだ。
三十人ヶ仙と天狗岩の登山口は、恩原方面と加茂を結ぶ舗装林道の峠を加茂方面に下っていくと、県立勝間田高校倉見演
習林宿舎の先にある。津山から直接来るには県道6号線をJR因美線沿いに北に向かい加茂町役場前を通過し県道336号
線北上し黒木ダムや黒木キャンプ場を過ぎ倉見地区に入る。川沿いの倉見温泉を右手に見て、さらに登っていくと勝間田高
校宿舎前に着く。(帰りに使ったルート)
この付近には勝間田高校宿舎の建物しか無いので分かりやすい。その先に路肩のふくらみがあるのでそこに駐車する。
さらにその先、数十メートル行ったところに登山口がある。登山口にも1、2台駐車可能なスペースがあり、左手に「一般車両
進入禁止」の標柱とその下に小さく「三十人ヶ仙・天狗岩」の案内がある。よく整備された林道にはこの後も度々「一般車両
進入禁止」看板が出てくる。
演習林の美しい杉林の間を沢に沿って1kmほど西に進むと、登山口から15分で橋を渡ると分岐に出会う。
分岐を直進すれば天狗岩、右は三十人ヶ仙、天狗の登りは激が付くので右の林道へ進路を採る。鎖の渡された場所を抜け
コンクリートの橋を通り、その先の分岐を案内に従い左の道へ入っていく。最初の分岐から10分で、ログハウス風の立派な
休憩舎に着く。三十人ヶ仙の登山は、約半分が林道歩きだが、分岐ごとに登山道の案内があるから迷うことはない。
林道の側面には、色んな小学校の森林体験学習の看板が立っている。秋の遠足だろうか?
休憩舎を過ぎるとつかの間の自然林が広がる。洞(うろ)を持った栃の巨木が秋色に染まっている。
再び植林帯になり、高度が上がるにつれ混合林となって、林道終点にたどり着く。登山口から1時間あまりの林道歩きだ。
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勝間田高校倉見演習林宿舎 |
道路の広くなった所が駐車地 |
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登山口の標識? |
一般車両進入禁止の標柱と小さく三十人ヶ仙・天狗岩の案内 |
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杉の美林を行く |
林道分岐 分岐を直進すれば天狗岩、右は三十人ヶ仙 |
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右手の道を採り三十人ヶ仙へ |
分岐には指導票がある |
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ログハウス風の休憩舎 |
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休憩舎を過ぎるとつかの間の自然林が広がる |
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再び植林帯へ、そして最後の分岐がある急カーブへ(下) |
林道終点に向かって最後の歩み |
林道の終点がそのまま登山口になっている。 登山道に入ると長い横木の階段が続く。つづら折れの登山道ではないので
結構な急登だ。背の高い笹が茂り、階段が崩れているところもあるが、登山道は確保されている。
登山口から30分で稜線分岐に到着。ザックをデポして、まずは三十人ヶ仙の山頂を目指す。笹が被さった坂を少し下ると、歩
きやすい平坦な道になる。背の高い笹に周囲を遮られた視界のない道を小さなアップダウンを超えて進み、緩やかに登ってい
くと倒木の先に三十人ヶ仙の山頂が現れた。稜線分岐から15分の距離だ。
山頂には四等三角点が置かれ、その奥に山頂標識が二本も立っている。平らな山頂は笹が多く座れる場所がなく、休憩には
不向きなようだ。展望は北側に開かれ、三国山、高鉢山の稜線が見渡せるが・・・・。
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林道終点が登山口 |
登山道は横木の階段 |
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急傾斜の階段を登り詰めると稜線分岐に着く |
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ザックをデポして三十人ヶ仙へ |
三十人ヶ仙山頂 |
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山頂から北側の展望 |
三十人ヶ仙を後にして稜線分岐まで戻り、今度は反対側の天狗岩へ縦走。その前に分岐で休憩しエネルギーも補給する。
縦走路は、まず徐々に下り、そして天狗岩にむけて徐々の上がるとという道程だ。左右を根曲り竹に囲まれながら緩やかに
下っていくと前方に天狗岩が姿を現すが、その姿はまだ遥かに遠い。
やがて周りは植林帯になり、そして植林帯と自然林が混在した樹林帯へと変わっていく。根曲り竹の目立つ鞍部らしき場所に
かすかに残る峠道を確認できる。今は根曲り竹が茂り歩くことは出来ないが、ここが遠藤越えと呼ばれた場所だと思える。
遠藤越を過ぎると岩が出てきて傾斜も増してくるが自然林の中を歩くのが気持ち良い。大岩の上に根を張って、必死に生きる
根性木を鑑賞しながら更に高度を上げていく。やがて左手に下山道を過ごすと、すぐに大きな天狗岩が見えてくる。
狭くなった岩の間を潜ると三等三角点のある天狗岩山頂の広場に着く。天狗岩からの展望は素晴らしいはずだが、天気予報
通りに、にわかに掻き曇り展望は無く、今にも雨が降り出しそうになってきた。
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小休止した後縦走に出発する 縦走路の先に天狗岩が見えてくる |
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落ち葉の積もった縦走路 |
鞍部の遠藤越は藪の中 |
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岩が現れると山頂が近い |
天狗岩到着 |
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天狗岩 |
天狗岩山頂 |
激下りで雨に出も会ったら大変だと、昼食もせず早々に山頂を後にし下山に取り掛かる。
山頂から少し戻ったところに下山口がある。両側の木にテープと白いペンキの印はあるが案内表示はない。入口は少し笹が
被っているが踏み跡は確かなので安心して下ることに専念できる。踏み跡は根曲り竹の激下りで滑ることは必至の状態だ。
根曲り竹をロープ代わりに、懸垂下降で下っていく。これほどの急斜面にはなかなかお目にかかれない。
かなり下ったところに「チャレンジコース」と書かれた道標が登山道脇の木に貼り付けてある。この矢印の方向に急峻岩場を
伴った登山道があるのだろうか? それなら下山口は? 疑問だらけの案内だ。
下山道は依然として下に向かって続いており、笹を掴みながらの下山だ。やがて下り一辺倒だった登山道は右に曲がり、緩
やかに植林帯の丘を登っていく。やっと激下りから解放され、丘を緩やかに下っていくと突然林道に飛び出した。
ここが天狗岩正面登山口だ。
登山口の階段を降り、林道を左手に向かう。 のんびりと紅葉を楽しみながら快適に下っていくと、先ほどまで居た天狗岩を
林道から仰ぎ見ることが出来る。こちらの林道は登りに使った林道と比べ荒れ気味で普通の車では走行困難なように思える。
天狗岩登山道の標柱を過ごすと間もなく林道分岐に到着。もと来た道をたどれば登山口に帰り着いた。
誰も会わない静かな山旅は雨にも会うこともなく無事終わった。
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山頂直下の下山口 |
急斜面の激下り |
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根曲り竹がロープ代わり |
途中にチャレンジコースの案内 |
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天狗岩正面登山口 |
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紅葉を見ながら林道を下山 |
天狗岩の岩峰を仰ぐ |
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杉の美林上に紅葉をまとった天狗岩が覗く |
無事駐車場に帰着 |
ひとこと:非常に奇特な人が根曲り竹を刈ってくれていたが歩きにくいことこの上ない。我儘いえば道端に片づけて欲しかった! |