男鹿山(おじかやま):633.8m女鹿山(めじかやま):624.0m 広島県世羅郡甲山町
山の概要
男鹿山・女鹿山は広島県世羅郡世羅町に位置する山である。男鹿山はスズランの自生する南限の山として知ら
れ、6月上旬から中旬にかけ白い可憐な花を咲かせる。男鹿山・女鹿山だけの登山では負荷が少なく、府中市
上下町に位置する神山や宇根にあるカタクリの里と合わせて登ると丁度良いハイキングコースとなるが、踏み跡
が薄く、道標も少ないところがあるので注意が必要である。
Route Map:片屋登山口から神山・高鉢山・カタクリの里・男鹿山・女鹿山と周回
Road Map :尾道自動車道世羅ICから県道51号線・403号線を通り、上下町片屋地区へ |
2016年6月10日(金曜日) 晴れ
ホーム7:00.。。。。 8:40片屋の道路脇駐車地8:52 → 9:00最終民家 → 9:12峠 → 9:20神山 →
9:31高鉢山分岐 → 9:42高鉢山(休憩)9:53 → 10:04往路出合い → 10:14駐車地 → 10:28農道終点 →
10:40高鉢山分岐 →11:36宇根カタクリの里 →11:45県道に出る →12:07男鹿山北登山口(昼食)12:23 →
12:44男鹿山山頂12:58 → 13:14男鹿山東登山口 → 13:28円満寺 → 13:49峠 → 14:19女鹿山山頂 →
14:31峠 → 14:46駐車地14:50。。。。 17:15ホーム
行動時間:5時間54分(休憩、昼食時間含む)ミスコースによるロス約40分
昼食時間:16分 |
スズランは無く、ただ山中をさ迷うばかり
今日は6月10日 まだスズランの花は見られるだろうと出掛けるが・・・・・。
上下町片屋集落南端の登山口近くの道が広くなったところに駐車する。車から降りると今年一番の日差しが容赦なく照り付
ける。
登山支度をして、まずは神山へ登る。駐車地から10mほど南に行ったところから右手に入っていく。石垣の小さな案内表示を
右に過ごし、更に200m程進むと立派な石垣が見えてくる。この石垣の家屋の左手に「神山登山口」の案内表示がある。
案内表示は今にも庭木に埋もれそうで、うっかりすると見逃しそうだ。民家の横を抜けると右に折れる山道が竹藪の中に延び
ている。 薄暗い雑木林の中を落ち葉を踏んで10分ほど登ると峠に出て、コースが左右に分かれている。「高鉢山城跡⇔神
山」の案内標識が有り、標識に従い右折して神山に向かう。 数分で神山山頂に着く。山頂は広いが展望は無い。山頂には
祠と、かってこの山がにぎわった謂れが書かれた説明板が立っている。
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駐車地 |
神山への入口 |
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民家の石垣に咲くサボテンの花 |
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最終民家の立派な石垣 |
最終民家の横が登山口 |
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峠の三叉路 |
まずは神山へ |
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神山山頂 |
山頂の祠 |
説明板に目を通し、先ほどの峠の三叉路まで戻り、高鉢山方面に進んでいく。気持ちの良い尾根道を歩いて行くと「高鉢山」
の標識がる。テープや古い案内を辿っていくと、「高鉢山頂上へ↑」と「女鹿山・円満寺↓」の2つの標識がある。目の前には
こんもりとした丘がある。これが高鉢山だ。登山道は無く、急な斜面を適当に登っていくと杉林の美しい平らな高鉢山城跡に
出た。南側には一段低くなった帯状の郭跡を持つ広い城跡だ。
暫く休憩した後、谷筋を北に向かう。先ほどの標識「女鹿山・円満寺↓」の矢印を左(北)と判断したからだ。薄い踏み跡を辿り
暫く進むと「あれ!・・・・」この道はいつか来た道。ドンドン下って行くと民家の登山口に帰ってきた。案内には「帰りはここに
戻る」とある。どうしてもそうなる運命なのか!? 正解は??(高鉢山分岐まで引き返せと言うことらしい)
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快適な尾根道 |
標識に従い高鉢山へ |
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高鉢山は直進 ・女鹿山・円満寺は反対? |
まずは目の前の高鉢山へ |
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道の無い急斜面を登る |
高鉢山 城跡 |
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広い道に出た! ???? この道は来た道? |
気を取り直して、一つ西側の道に入っていく。入り口には「高鉢山⇔神山」の標識があるが女鹿山の文字は無い。地形図では
この道を進めば女鹿山に行くはずだが・・・。 圃場整備された田んぼの横の農道を登っていくと「高鉢山」の標識を見つける
が草が茂り、取り付ける状態ではない。農道を終点まで進むと行き止まりになった。 辺りに踏み跡らしきものを見つけたので
右手の斜面に取り付く。そのうち左に曲がるだろうと思って・・・(左方向に女鹿山)。
倒木の目立つ溝状の登山道を登り切ると峠の三叉路に出た。 またまた、アレ! これは高鉢山分岐から、ほんの少し南に
下った三叉路だ。左に行けば宇根、右に向かえば高鉢山、つい1時間程前に覗いた道だ。
ここまで来れば宇根に向かうしかないと決心して、三叉路を西に進む。次第に踏み跡の薄くなった雑木林の中の道を尾根を
外さないように登っていく。 ピークから右に道を採り、北尾根の荒れた急坂を下り林道に出ると宇根のカタクリの里だ。
もちろんカタクリは終わり、水芭蕉も水田で大きな葉を茂らせている。
集落の道路から県道に出て南に向かい、コウホネの咲く池を過ぎると三次市に入る。左手にごみ焼却場を過ごし、男鹿山北
登山口まで歩く。
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気を取り直して再出発 |
溜池を過ぎ農道を行く |
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農道終点 湿地と背丈程の草が立ちはだかる |
そっちへ行ったら違うって・・・・ |
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悪戦苦闘して宇根に下る |
カタクリの里から県道へ 更に県道を南に |
男鹿山北登山口の木陰で簡単に昼食を採り、「男鹿山スズラン南限地」の石碑を左手に見ながら登っていく。次第に傾斜が
増し、横木の階段とロープまで設置してあるがそれでも滑りだしたら止まらないほどの急登だ。山頂手前に柵で囲まれた保護
地が見えてきた。 さてスズランは・・・・? 沢山の株はあるものの花は見当たらない。 道後山のクロカンパークでは見頃と
言っていたのに男鹿山では終わりのようだ。
広い山頂には三角点と山頂表示板があり、木々の成長で狭くなった北面の展望に向けた古い案内板には山の名前が書き
こまれている。昔は素晴らしい展望が開けていたのだろう。
下山は「地王谷東登山口」の標識に従い、南側の道を下って行く。 「山頂一周路」の標識を過ごし、横木の階段をドンドン
下って行くと「天然記念物・男鹿山角礫玄武岩露頭」の説明板とともに角礫岩「玉岩」がある。玉岩を過ぎると間もなく東登山
口のある県道に降り立つ。そして、目の前に円満寺の姿が見える。
イノシシ避けの柵の中から顔を出すササユリに癒され、強い日差しの中円満寺まで歩き、振り返ると男鹿山が間近に見える。
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男鹿山北登山口 |
スズラン南限の碑 |
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猛烈な急登 |
さて スズランは? |
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男鹿山山頂 |
山頂標識と三角点 |
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柵で囲われたスズラン自生地 |
スズラン 花は無し・・・・・ |
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東登山口へ下山 |
玉岩 (マウスON) |
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東登山口 |
円満寺と女鹿山 |
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柵の中から顔を出すササユリ |
男鹿山を振り返る |
女鹿山登山口は円満寺の横にある。円満寺の横を通り過ぎると竹林の中に入り、雑木林を抜けると休耕田に沿って登って
いく。暫くすると分岐でイノシシ避けの柵が道を遮るが、柵を開けて直進する。良く踏まれた道を登っていくと明るい峠に着く。
峠は四差路になっており、そこに立つ標識には左手は高鉢山へ、右は女鹿山、手前は円満寺とある。何故か直進の片屋集
落への表示は無い。
四差路峠で右の道をとり女鹿山へ登山開始。尾根道を登り、途中すこしの展望を経て雑木林の稜線を進むとやがてヒノキの
植林地へと入っていく。
下草の無いヒノキの植林地をテープに導かれ、ふわふわの道を進んでいくと大きな岩のある山頂に到着する。
岩の手前に山頂表示のプレートがあるだけで、薄暗い植林帯の中では展望は無い。
下りは東に向かわず、来た道を峠まで戻り、疑問符だらけの片屋集落への道を探さなくては?
峠から木の間越しに田圃が見えている。 峠から北の下り道に突入するが道は無く、背丈ほどの葦?と深い湿地帯に行く手
を阻まれるが強引に突破する。おかげで靴はドロドロ!
出てきたところは農道終点。葦が枯れ、乾燥した季節以外は通行困難な地点だ。 ここが女鹿山と神山・高鉢山を結ぶ接点
だった。 あとは農業用水で靴を洗い、のんびり農道を下り駐車地点へ。
スズランには会えなかったが、道迷いの楽しい山行だった!
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円満寺横の女鹿山登山口 |
ヤマボウシ |
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峠の四差路 片屋への表示は無し |
山頂部の緩やかな杉林 |
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女鹿山山頂 |
美しい杉林 |
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峠を越えると深いブッシュ |
農道を下り駐車地へ |
ひとこと:世羅町と上下町の連携の悪さから男鹿山・女鹿山ルートと神山・高鉢山ルートが繋がっていない! |