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 伯州山(はくしゅうざん):1044.9m
        岡山県鏡野町赤和瀬

 山の概要
   伯州山は鳥取県と岡山県の県境に位置し、山頂は人形峠の約5km東にある。山頂には三等三角点「伯作山」
   8標高1044.9m)が設置されている。
   山頂からは360度の展望が開けているが、頂上一帯は霧が多いことから「霧ヶ原」と呼ばれている。
   国土地理院の地形図では、この山は無名で三角点のみが記されている。また、かっては鳥取県・岡山県の両方
   から登山道があったが、近年は南麓の鏡野町側に登山道が整備されいる。現在の国土地理院の地図には鳥取
   県側の加茂川上流の船山地区から山頂に至る道が記されているが、今は踏み跡も消え通行不能となっている。
   実際に利用できる岡山県側のルートは国土地理院の地図には記載されていない。
   近年、イワウチワの咲く山として注目され、多くの登山者が訪れる人気の山となっている。
   
 Route Map赤和瀬登山口から尾根道新ルートを登り、本谷ルートを周回下山
 Road Map中国道院庄ICから国道179号線を北上し、恩原への右折路R482を見送り約800m先でで赤和瀬に
          向かって右折する。 

 2016年4月20日(水曜日)
  晴れ

 ホーム5:50.。。。。 9:00林道駐車場9:05 → 登山口9:15 → 9:30遊歩道分岐9:35 → 9:49新道分岐 → 

 10:40伯州山荘10:45 → 10:46伯州山山頂(昼食)11:20 →11:25伯州山荘 →12:04林道終点 →12:25舗装路終点 →
 12:55駐車場13:00。。。。 16:45ホーム

 行動時間:3時間50分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:34分
イワウチワ咲く尾根道を辿り、大展望の山頂へ
 伯州山は地形図に山名も登山道も記載されていない不遇の山、それが近年イワウチワの咲く山として一躍脚光を浴び、人気
 の山となったが、さらなる発展を目指し登山道の整備が進められている。
 国道179号線から赤和瀬渓谷の美しい流れを見ながら進むと「うたたねの里」に向かう道を右に見送り、細い道を直進すると
 点在する赤和瀬集落の最後の民家の手前に登山口に入る林道がある。登山口の十字路をそのままやり過ごすと駐車できる
 広場があるが、すでに3台駐車しており満杯状態だったがなんとか無理やり駐車することが出来た。もっと上手に停めていて
 くれれば・・・・無理ならさらに駐車地を求めて林道を奥にいくつもりだったが・・・。
 登山支度をして登山口に向かう。「伯州山」と「熊出没注意!」の看板が立つ登山口を入るとすぐ畑の畦道にキクザキイチゲ
 の群生が見えたが、見頃を過ぎたのか元気が無い。
 舗装はすぐに切れ、本来の林道に変わり15分ほど歩くと消えかけた案内板の立つ遊歩道の分岐がある。直進は最短で登れ
 る伯州山滝谷コースとなっている。滝谷コースに入ったすぐの斜面にもイワウチワが咲いているが、ここは案内板手前の遊歩
 道に入り、渓流沿いの道を歩いて行く。細いながらもブナの白い幹が陽光を浴び美しく輝いている。沢沿いの道はやがて流れ
 から離れ、階段で左手の斜面に取り付いていく。階段が終わると気持ちの良いブナ林の中を歩いて行く。
 5分も歩くと尾根道新コースの分岐がある。道標は無く、リョウブの木に巻かれたテープが目印で、整備された道ではなく踏み
 後程度なので注意が必要だ。
 藪がかった入口から尾根を登ると足元にはイワウチワが一面に咲いている。しかしピークは過ぎ大半は下を向き、すれに散っ
 ているのもある。それでも中には愛らしいピンクの花びらをいっぱいに広げ、有終の美を飾っている花もある。
 
林道駐車場 登山支度をして登山口へ
最終民家が登山口 元気のないキクザキイチゲ
舗装された林道を進む 元気なイカリソウ
遊歩道分岐の案内板 直進は滝谷コース 分岐辺りにもイワウチワが咲いている
右折は遊歩道 沢に沿って遊歩道を進む
沢から離れて左手の斜面へ 遊歩道から尾根道新コースへ
尾根筋に咲くイワウチワ

 花にばかり気を取られ、急登にも気が付かず、いつの間にか1000m峰の尾根に着いていた。少し笹が煩くなってきた尾根
 だが、藪の中には一面のイワウチワが咲いている。
 やがて背丈を越える根曲がり竹が密集する中を進むと下の方から滝谷コースを登ってくる人声が聞こえ、前方に伯州山荘が
 見えてくる。小屋の周りには数人の登山者が寛いでいる。
 伯州山山頂へは山荘の北側を通り、標高差50m程を笹原の中の道を登っていく。登山道脇のショウジョウバカマを見ながら
 登っていくと5分程で大展望の伯州山山頂に着いた。
 視線の先には雪を残す中国地方の最高峰大山が周りの山々を従えて聳えている。南側には左から三ヶ上、妹山、そして一番
 高いのが花知ヶ山、その奥には泉ヶ山が並び、左後方には那岐山のシルエットも見て取れる。又、東側には三徳山や鷲峰山
 そして三国山の稜線が見渡せる。
 展望を楽しんで、まだ少し早いが昼食にする。背丈の低い笹の陰で強い風を避けながらの昼食です。
 
尾根道 藪の中にも一面のイワウチワ
伯州山荘 山荘から山頂へ
1044.9m伯州山山頂
西側には大山の山並み
東側の展望
南側の展望

 展望を満喫した後、本谷コースで下山。山頂から少し下った尾根筋に新しい登山道が切り開かれているが「立ち入り禁止」の
 立て札が架っている。去年出来たばかりの人形峠への縦走路らしいが、まだ未整備で熊や猪が出没し危険とのことだ。
 伯州山荘まで戻り、東に延びる尾根に入る。小さなピークから振り返れば柔らかな笹の緑に覆われた美しい山頂が見える。
 ピークを越えると右に曲がり急斜面の階段を降りていく。長くて歩きにくい階段だ。急階段が終わると緩やかな道になり、所々
 急坂のところにだけ階段がある。イワナシ等、春の花を楽しみながら下って行くと伯州山の標識がある林道終点に着く。
 今年は雪が少なく、残雪は全く無し、沢山あるフキノトウはすでに闌けている。
 地図に山名も載っていない山にこんなに多くの登山者が訪れ、林道は奥の方まで車が駐車している。
 のんびり歩いて13時前に駐車地点に戻ってきた。楽しい山旅だった!
 
大展望を見ながら下山 人形峠への尾根道は立ち入り禁止
伯州山を振り返る イワナシの花
猛烈な急階段 急坂が終わると緩やかな道に
イワナシ エンレイソウ ショウジョウバカマ
紫のキクザキイチゲ ミヤマカタバミ ヤマエンゴサク
林道終点の伯州山登山口 林道を駐車場へ
ひとこと:イワウチワと大展望の山頂、満足の山旅!
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