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 羽黒山(はぐろさん):414.0m 湯殿山(ゆどのさん)         山形県鶴岡市羽黒町

 山の概要
  羽黒山は山形県鶴岡市にある標高414mの山。出羽三山の主峰である月山の北西山麓に位置する丘陵で、独立
  峰ではない。山麓には門前集落の手向(とうげ)があり、注連縄(しめなわ)で飾られた門のある宿坊が立ち並ぶ。
  山頂までの表参道は、老杉の茂る石畳の道で、延々1.7kmも続く。これとは別に有料道路で登ることができる。
  また、ちかくには国民休暇村やスキー場もある。
  山頂の出羽(羽黒)神社は、羽黒派山伏の根拠地であると同時に、月山と湯殿山が冬季には積雪で登拝できなく
  なるため、両山の神々をも合祀している。
      
 Route Map手向(とうげ)から羽黒山神社を往復
 Road Map 

 2016年7月12日(火曜日)
  晴れ

 乳頭キャンプ場7:30.。。。。 11:00羽黒山駐車場11:10 → 11:15隋神門 → 11:30五重塔 →

 11:40二の坂茶屋11:55 → 12:25羽黒神社12:40 → 13:00二の坂茶屋 → 13:20五重塔 → 13:30隋神門 →
 13:35駐車場13:40。。。。 14:30湯殿山レストハウス。。。。14:40湯殿山神社15:20。。
 15:35湯殿山レストハウス駐車場15:40。。。。16:30寒河江

 行動時間:5時間19分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:41分
山伏の修験場・羽黒山
 ありがたや 雪をかほらす 南谷 芭蕉 元禄2年6月3日(新暦1689年7月19日)芭蕉が出羽三山参拝の旅で最初に
 登った山。

 キャンプ場で目を覚ますと、空は青空が広がり秋田駒ヶ岳が朝日に輝いている。今日はこの遠征で一番の好天だが、秋田を 
 離れる日だ。絶好の登山日和を3時間余り掛け、山形への移動日に充てるのは残念。おまけに当初、予定していた「休暇村
 羽黒」はキャンプ場を含め満室。良いのは天気だけ。
 今日は時間がないので手頃な羽黒山と湯殿山参拝だ。休暇村羽黒を過ぎ、月山ビジターセンターで情報を仕入れ、4km程
 山坂の道を下ると羽黒山の門前町・手向に着く。風情のある表構えの宿坊神林勝金の横にある駐車場に車を入れる。
 
 いよいよ出羽三山参拝の始まりです。羽黒山参詣道入口の隋神門を潜れば、これより先はご神域です。継子坂を下り、右手
 に須賀の滝を見ながら秡川を渡ると樹齢千年を超す「爺杉」が待っている。その後ろには、東の武将平将門が創建したと伝
 えられる国宝・五重塔がある。少し山に入っただけなのに、杉の巨木に囲まれた幽玄の世界が広がる。
 このやや上方から一の坂に入ると、二の坂まで千を超える石段が伸びている。羽黒山の参道に敷かれている石段の総計は
 2446段と言われ、山頂に接する十五童坂まで続いている。また、参道の両側に聳える杉の巨木は樹齢350年〜600年と
 言われ、山頂まで1.7kmの杉並木を形成している。
 
参道入口 末社羽黒山天地金神社
隋神門 継子坂
秡川神橋と須賀の滝 爺杉
国宝五重塔 石碑と一の坂

 一の坂を超え、最も急勾配を汗を流しながら登ると幟と共に茶屋が見えてくる。ここが「二の坂茶屋」。ここまで30分。頂上
 までも30分。一休みして名物「ちから餅」をいただく。冷たい抹茶と、餡子と黄粉をまぶした餅を食べている間に、登頂証明書
 を発行してくれる。
 一休みして力餅に元気をもらって再出発。しばらくは杉木立の中の平坦な道が続く。御本坊跡や南谷分岐を右に見送ると
 三の坂になる。 三の坂の石段を登り切り、緩やかな坂を登ッテいくと最後の十五童坂の緩やかな石段の上に羽黒神社入口
 の鳥居が待っている。
 手の込んだ彫刻を巡らした白木造の社、二社の先に、真新しい茅葺の屋根のお社・三神合祭殿が建っている。三神合祭殿
 には、月山・羽黒山・湯殿山の神様が合わせて祀られている。 雪深いこの地方では、月山や湯殿山に参拝が出来ないので
 ここ羽黒山に合祀しているそうです。
 三神合祭殿に参拝して、先に進むと鐘楼があり、鎌倉期の大鐘が架っている。日本第3位の大鐘だそうです。この広場には
 有料道路を上がってきた参拝客が溢れている。杉並木を登ってきた人も帰りはバスで下山する人が多いようです。
 我々は来た道を危なっかしい足取りで歩幅の違う階段を下って帰ります。
 
急登の二の坂
二の坂茶屋 冷たい抹茶と力餅
御本坊跡 三の坂
十五童坂と鳥居 三神合祭殿
大鐘 鏡池から三神合祭殿
三の坂の下り 二の坂を登ってくる親子連れ 頑張れ!
神秘に満ちた湯殿山
 語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな 芭蕉 と芭蕉が詠んだ通り、湯殿山は「語るなかれ」「聞くなかれ」と戒められた清浄
 神秘の世界です。その神秘の世界を明らかにしようと湯殿山に潜入?です。
 湯殿山へは、湯殿山有料道路を通って、大きな鳥居のある湯殿山レストハウスの駐車場まで行く。そこから参拝所の本宮
 までシャトルバスに揺られて向かう。距離にして約1km、徒歩で向かう人もいる。シャトルバスは今日も団体さん(鶴岡八幡
 宮の神官さん達)などで超満員です。
 湯殿山本宮参道入口からは写真撮影禁止。 入口から100mほど参道を登ると渓流のほとりに湯殿山神社が見えてくる。
 湯殿山には社殿はなく、神秘のヴェールに包まれた御神体は、熱湯の湧き出る茶褐色の巨大な岩です。素足になり、お祓い
 (お祓料は500円)を受けてから、お湯の湧き出る御神体の周りを歩きます。熱いお湯の流れる中を歩いて、御神体の上に
 出ると守護神の青大将が一匹寝そべっている。何度も来たことがある人の話では「昔は蛇のたくさんいて、触ってもじっとし
 ている」とのことでしたが、さすがに触ることは出来ませんでした。
 湯殿山本宮から月山に至る登山路は、出羽三山参拝コースの最難関で、とくに中腹の1.5kmは水月光、石月光などと名付
 けられた岩場が連続し、鉄梯子やクサリにすがって登る難コースです。芭蕉は月山からこの過酷なルートを往復し、羽黒山
 までその日の内に帰りました。
 芭蕉の歩いた道程は、昔は湯殿山が山伏修行の最終地で出羽三山の奥の院だったことが良く分かります。
 
湯殿山参籠所の大鳥居 シャトルバス終点
湯殿山本宮参拝道入口
ひとこと:今では、そばまでバスで行ける湯殿山は神秘の場所ではなくなった?
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