岳浦山(だけうらやま):491.1m 広島県呉市倉橋町
山の概要
岳浦山は呉市倉橋島の最南端を起点とし、北に延びる尾根上にあるこの島の最高峰である。
近年、登山道が整備され、2015年に中国新聞に紹介されて登山者が訪れるようになった山である。島の南端の
城岸鼻登山口から、戦争の遺構が多く残る尾根道は岳浦山山頂を越え宇和木まで整備が進み、この山稜を南北
に縦断することも可能になった。
Route Map:城岸鼻登山口から山頂を目指し、往路を下山
Road Map :音頭の瀬戸から県道35号線で倉橋に渡り、倉橋から県道283号線を西進し、城岸鼻へ |
2016年1月22日(金曜日) 晴れ
ホーム8:40.。。。。 9:42城岸鼻林道分岐駐車地9:46 → 登山口9:50 → 9:59 2号地展望台 →
10:04 3号地展望所 → 10:30大向山 → 10:37岩場分岐 → 11:13登山道と合流 → 11:18 6合目大岩11:25 →
11:51 381mピーク → 12:15 10号地展望所(昼食)12:52 → 12:55 岳浦山山頂13:00 →13:20 381mピーク→
13:39 6号地展望岩13:50 → 13:52岩場コース分岐 → 13:56岩場コース下の分岐 → 14:01大向山 →
14:26登山口 → 14:29駐車地。。。。。。。 15:30ホーム
行動時間:4時間43分(休憩、昼食時間含む)
昼食時間:37分 |
岩場コースはなかなか手強いぞ!
この週末には数十年に一度の大寒波がやってくる。寒波の来る前に暖かい南の島、倉橋島の南東端に位置する岳浦山に
行くことにする。
倉橋町から県道285号線を海沿いに大向に向かと西宇土を過ぎると上り道になり、石碑の立つ城岸鼻(じょうげしばな)を過
ぎると重生林道分岐の膨らみがある。ここには数台駐車可能だ。また、県道をさらに200m程先に行ったところにも大きな
膨らみがあり、駐車出来そうだ。
駐車地から右手の林道を3分ほど歩くと車止めがあり、その手前右手に登山口がある。今日はそこに1台駐車中だ。
登山口の標識は奥のほうに有り、分かりづらい。テープと踏み後を辿り、谷筋を少し登ると、左手にある石積みの上の明瞭な
登山道に出る。山の斜面につけられた急な坂道を10分ほど登ると尾根に出る。「2合地(2合目ではない!)ギャラリー」の
案内があり、尾根に上がると展望が開けている。 3合地の表示を過ぎると稜線上のマサ土の登山道となり、背後には絶景
の瀬戸内海が広がっている。
3合地を過ぎるとなだらかな稜線上に羊歯に包まれた石積みの遺構が現れる。これは防空高射砲台と聴音探照所の遺構
らしく大向山三角点まで点在している。他の砲台山といわれる遺構と比べ、石積みだけの質素なものだ。
円形石積や竪穴の遺構を巡りながら進むと4合地の表示が現れる。4合地からの瀬戸内海の眺めは一段と素晴らしく、鹿島、
から柱島、大黒上島などの島々を一望できる。
遺構群の中で一番大きい石組を抜けると突然三角点が現れる。山頂表示はないが4等三角点の鎮座する大向山山頂だ。
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県道沿いの駐車地 |
車止めの前が登山口 |
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テープのある所から |
登山口の奥にある案内 |
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やがて明瞭な道へ |
2合地ギャラリー 展望が開けている |
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3合地展望所 |
切り立った岩陵が連なる尾根 |
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石積みの円形遺構 |
竪穴遺構 |
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マサ土の登山道 |
4合地展望所 |
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遺構の中を通る |
大向山の4等三角点 |
大向山から少し下って登り返すと5合地の表示があり、前方が開けて岩場コースの分岐がある。左手に巨岩の重なった尾根
が見える。3合地辺りで左手に見えた切り立った岩尾根と違い、丸みを帯びた白い岩が重なっている。
岩場コースを往路、復路何方に使うか躊躇したが、上ることに決め左手のトラバース道に入っていく。倒木が2本、道を塞いで
「行くな!」と言っているようだが、構わず乗り越えていくと岩場に沿って付けられたエスケープルートの中程に突き当たる。
羊歯の刈られた急坂を下って行くと先端の大岩の上部に出る。エスケープルートと言っても岩場の途中からこの道に逃れる
ことは出来ない。
まずは先端の大岩だが、メタボの隊長はパス、副隊長に任せる。ロープが設置してあるとはいえ、垂直の岩肌は足場もホー
ルドも無い。ロープに掴まり、力まかせに体を引き上げ登攀する。 副隊長、腕力あるなぁ〜!
登攀が終わるといよいよ岩尾根の登りだ。岩ごとにロープがあるが、ホールドの無い表面が滑らかな岩はロープが頼りだ。
登山道を行けば5分も掛からないところを30分以上も掛かり、体力も消耗してしまった。このコースは下りに使うべきだった
かな?
岩場を渡り終え、岩場コースを見下ろしながら休憩し、エネルギーを補給する。 おもしろかったが疲れたなぁ!
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5合地から岩場の尾根を見る 5合地の先に岩場コースの案内 |
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岩場コース先端の大岩で遊んだ後、岩尾根を登る |
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振り返れば先程登った大岩も眼下に |
登山道と合流し、樹林の中を5分で6合地の表示があり、前方に大岩が現れる。ロープを手繰り岩の上に立つと西宇土の港
や瀬戸内海の島々が見渡せる。
6合地から少し下り、上り返すと岩が登山道を塞いでいる。岩の矢印に従って乗り越えていく。7合地の展望所だ。ここからの
展望も素晴らしい。さらに登っていくと、又、素晴らしい展望の広がる岩がある。中国新聞の「ちゅうごく山歩き」の写真に掲載
された風景だ。 新聞には「このピークからは南の黒島、横島、鹿島、遠く周防大島、四国地方も見える。昼寝の場所に最適
だ。」とある。
昼寝をする余裕はないので先を急ぐと間もなく8合地の381mピークだ。眺望はあるが先ほどの岩よりは劣る。
随分歩いたように思ったが地図を見ると先は長い。 息を切らしながら登っていると3人組のおじさんが軽やかに下りてきた。
手には鋸と鎌、宇和木から登山道を整備しながら登ってきたと言う。有難いことだ。宇和木まで藪漕ぎは無いと言っていた。
いつかこの山稜を南北に縦断してみたい!
381mピークから2つ目のピーク辺りに西宇土分岐があるが標識には「この先行き止まり」と記されている。まだ整備が進ん
でいないのだろう。
分岐を過ぎると10合地の表示が現れ、開けた岩場がある。一瞬山頂かと思ったが、山頂はまだ先だ。時間も遅くなったので
展望は無いがここで昼食だ。
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6合地の展望岩 |
岩を登れば7合地 |
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381mピーク手前の岩場から |
381mピーク |
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西宇土分岐
(マウス ON 標識には「この先行き止まり」の表示) |
10合地展望所(ここで昼食) |
10合地展望所から岳浦山山頂は目と鼻の先だ。林の中を下って行くと鬱蒼とした中に三角点が見えてくる。山頂には三等
三角点と小さな手書きの山頂表示がある。常緑樹に囲まれ展望は全くない。北東に延びる宇和木への縦走路があるが往路
を引き返す。
6合地の展望岩に登り、改めて展望を楽しむ。岩場コースを横目で見ながら直進するとアッという間に合流地点に着いた。
大向山から戦争遺構を巡り、約25分で登山に帰ってきた。登山口に止めてあった車は居なくなっていた。あの登山道を整備
していた人たちの車だったのだろう。
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樹林に囲まれた岳浦山山頂と3等三角点 |
6合地展望岩で小休止 |
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展望岩から岳浦山を振り返る |
駐車地に無事帰る |
ひとこと:整備途上の登山道は切り株も刈れた羊歯も真新しかった! 感謝、感謝! |