おしどり登山隊                                             |山便りへ ホームへ 

 野貝原山(のがいばらやま):715.9m
        広島県廿日市市

 山の概要
   野貝原山はかって「のうが高原」と呼ばれ一帯は総合レジャー地帯として賑わっていたが、現在は頂上付近に
   その廃墟が点在するだけである。かっての車道はゲートが設置され許可無しでは通過できない。
   この山は以前の国土地理院の地図には「のうが高原」の記載があったが、現在の地図では抹消されている。また
   廃墟と化した展望台のすぐ南にあった標高733mの旧三角点は平成元年に現在の位置に野貝原一等三角点(
   標高719.5m)として移設されたが地図には依然として「野貝原山」の山名の記載は無い。
   三角点手前の斜面にはかって「のうがピラミッド」と呼ばれていた巨石群があり、巨石文化の古代遺跡とも云われ
   ている。
   登山ルートは沢山あるが、ともに荒れ気味のルートの為、事前の準備と地図は必携である。。
   
 Route Map明石登山口から古代参道を辿り山頂へ、下山は野貝原林道に周回
 Road Map山陽道廿日市ICから県道30号線に入り、野貝原バス停で右折し大歳大明神へ
 

 2015年3月13日(金曜日)
  晴れ

 ホーム8:00.。。。。9:45大歳神社駐車地9:53 → 10:02古代参道入口 → 11:05雨宿石11:15 → 奇岩巡り → 

 11:39林道木橋 → 11:43外周路出会 → 11:56廃墟跡ゲート →12:00外周路(昼食)12:40 → 12:58方位石 → 

 13:03野貝原山山頂13:06 → 13:26十字路 → 13:43林道崩落地 → 14:06野貝原林道終点 → 14:15堰堤 → 
 14:27団地最奥 → 14:30大歳神社駐車14:35。。。。 。。。16:05ホーム

 行動時間:4時間37分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:40分

古代参道を登り、なぞの巨石群を訪ねる
 古代のロマンを秘めたなぞの巨石群と現代(昭和40年代)の夢と欲望の残骸が同居する野貝原山に登る。
 県道30号線野貝原信号から山に向かって右折し、途中から「林道野貝原線」へ左折すると「大歳大明神」の鳥居が
 見えてくる。神社の脇に駐車し、参拝して登山の無事を祈り出発する。
 住宅地を左に見ながら舗装路を登り詰めると作業小屋の前に出る。右手に立派な山道があるが、ここは左手にある
 「山火事注意」の看板の後ろにある細い山道を登って行く。民家の裏の金網を過ぎると右に谷状の登山道がある。こ
 れが古代参道だ。深く掘れた登山道は倒木が覆いかぶさり、越えたり潜ったり迂回したりの連続だ。 これが厚く積
 もった落ち葉のふかふか足場と共に、体力を奪っていく。20分程登るとやっと歩き易い尾根道になる。 しばらく進む
 と竹林になり、再び深く積もった落ち葉を踏みしめながら歩いていく。竹林を抜けると左手向こうの尾根の稜線が見
 え、傾斜が緩くなってくる。コナラ林の中を右、左に大きく蛇行しながら平坦な道を進み、左手に垂直な岩肌が見えて
 くるとやがてこちらの尾根道も岩場の急登に変わってくる。
 急登を登りきり、不思議な石積みを回り込むと「雨宿石」は目の前だ。
 
大歳大明神と駐車地 作業小屋の前を通り、フェンスの横を抜ける
山道の突き当たりを右折し古代参道へ 倒木の折り重なる登山道
 倒木が行く手を塞ぐと溝から出て迂回する
古代参道入り口から20分、溝状登山道から尾根道へ
早春の空 左手に垂直な岩壁
急登を登り詰める
石積みを回り込むと雨宿石に着く( マウス ON )

 雨宿石の前で道は二分し左は山頂への直登道、右は巨石群の周遊道だ。
 雨宿石を潜るとすぐ右手に円形鏡石がある。ここから岩壁に沿って狭い回廊を進み巨石巡りが始まる。大きな岩を回り込む
 と ピラミッド積石が現れ、赤いテープに導かれ暫く進むと巨石群のシンボルとも云える塔岩に出る。イザナギ、イザナミの二方
 を象徴したものとされ、巨岩が五つ積み重なった石塔が二塔立っていたが昭和59年に一塔が崩れ落ちたらしい。塔岩から
 の展望は素晴らしく、瀬戸内海と宮島が一望出来る。
 塔岩からトラロープの助けを借りて急斜面の不明確な道を辿ると10分ほどで林道終点の朽ちた木橋に出る。左にUターン
 すれば山頂だが直進して、現代の遺跡?に向かう。落ち葉の積もる荒れた車道を直進するとのうが高原の外周路に出る。
 道端のカヤは綺麗に刈られ、思いのほか良く整備された道を廃墟のほうに歩いていく。旧山頂の鉄塔が頭上に見えているが
 そこまで行くには廃墟の中を通らなくてはならない。廃墟の両側はスライドフェンスが設置され進入できないようになっている。
 時間も12時だし、まずは腹ごしらえと道路の陽だまりで、暖かい早春の陽光を浴びながら昼食にする。
 腹が膨れると廃墟の中を通り展望台に登る気力が失せ、山頂に向け引き返すことにする。
 林道終点の木橋から右手の道に入るとすぐタイル巨岩があり、その先には貴婦人墳墓がある。ドリル跡にすこし違和感が・・。
 トラロープに案内されて急坂を登ると方位石のところで雨宿石からの直登コースの道が左から合流してくる。
 山頂はもうすぐだ。
 一等三角点の鎮座する野貝原山山頂は雑木が茂り展望は無いが、西に下る広い道と相まって明るく開放的だ。
 
円形鏡石  岩壁に沿って狭い回廊を進む
・・・・・・・ ピラミッド積石 塔岩
塔岩からの展望          塔岩からはトラロープに導かれて
 
林道終点の木橋 山頂へは下の写真 廃墟の入り口
木橋から山頂へはUターンする タイル岩
貴婦人墳墓 方位石
野貝原山山頂 一等三角点

 山頂から西に向かって広い道を下る。平坦な尾根道から山腹の急な道になり、やがてガードレールの残る車道に出る。
 右折して舗装路を下って行くとのうが高原の外周路に出る。左折して右手にのうが湖を見ながら歩いて行くと十字路がある。
 野貝原林道に下る左折の道には車止めの鎖があるが、構わず進入する。十字路から10分で道が二分する。地図では左の
 峠越えだと思って進んだが行き止まり、正解は右手の沢沿いに下る道だったが、その道も3分後には崩落していた。
 崩落地を越えると道は山道になり、地図上の道に復帰した。この林道は麓からではなく山頂部から開発されたようだ。
 山道を7分ほど下ると鉄塔保守道に合流する。高圧線の見える左手の明るい尾根に向かって保守道が伸びているが、ここは
 右にとり、広い道を下って行く。10分程下ると道が寸断され沢を渡る。さらに数分行くと石ころだらけの山道にぶつかる。
 両端に側溝の残る荒れた道を下って行くと野貝原林道終点のコンクリートの橋に着く。ここからは舗装された林道を下る。
 桧林の植林帯を抜けると巨大な砂防堤が幾つも見えてくる。平成17年の豪雨による土石流に対処する為に建設されたもの
 だ。 先ほどの寸断された山道も荒れた石ころだらけの道もこのときの豪雨のなせる業か?
山頂からは広い道を下る のうが湖
十字路 林道には車止めの鎖がある
地図では鞍部の峠を越えるようになっているが正解は右の林道を下る
崩落した林道
林道から山道へ 寸断された道
表面が削り取られ石ころだらけの道 やっと舗装された林道へ
真新しい砂防ダムがあちこちの谷に建設されている
 ひとこと:うんと昔にドライブしたなぁ〜!        
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