登山道に咲くヒカゲツツジに感動
田代原トレイルセンターは奥雲仙を代表する山々、九千部岳、吾妻岳、鳥甲山に囲まれた田代原牧場にある。
駐車場の南にはこれから登る九千部岳が聳え(写真上)、背後には険しい岩壁を見せる吾妻岳が迫っている。
日曜日だというのに先行車は1台のみ。二人組が出発する後を追って我々もスタートする。先行者は反時計回りで
登ったようだ。
トレイルセンターの前を通り、県道を横切ると登山口がある。田代原牧場の柵に沿った九州自然歩道の平坦な道を
西に向かって歩いていくと、やがて立派な木道の道になる。長い木道には牧場に張り出した形で東屋が二箇所設置
され休憩所になっている。
登山口から30分ほどで道標に従い、牧場周回路と分れ山に入って行く。植林帯の中の登山道は道幅は広いが路面
はかなり荒れており石がゴロゴロして歩きにくい。少し開けたところにあるベンチを過ぎ、九千部岳山頂の標識からは
次第に傾斜が増してくる。苔むした岩が転がる道が階段状になると、杉林を抜け明るい自然林の谷間になる。
芽吹き始めた美しい谷道は一段と傾斜がきつくなり、息を切らしながら登り詰めると尾根上の鞍部にたどり着く。
静かな落ち着いた佇まいの鞍部にはベンチと案内板が設置されており、小鳥の声を聞きながら休憩する。
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田代原トレイルセンター駐車場 |
背後には吾妻岳 |
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九千部岳登山口 |
田代原牧場の柵に沿って歩いていく |
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やがて木道になる |
第一東屋 |
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長い木道が続く |
第二東屋 正面に見えるのは鳥甲山 |
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牧場周回路と分れ山に入って行く |
植林帯の中、石のごろごろした道を行く |
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少し開けたところにベンチがある |
標識の先からは傾斜が増してくる |
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苔むした石の転がる道を登り、石が階段状」になり、傾斜が増してくると植林帯から抜ける |
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美しい緑の谷間を登り、尾根の鞍部へ |
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鞍部の休憩所 |
九州自然歩道から別れ九千部岳の登山道に入る
入り口の鳥居は見事に朽ちて崩落している |
鞍部を出てひと登りすると、吹越経由で雲仙岳へ向かう九州自然歩道と別れ九千部岳への登山道に入る。ネットで
見かけた分岐入り口の九千部大明神の鳥居は見事に朽ちて果てて崩落している。
潅木の中の細い登山道を登っていると、先行した二人組の人とすれ違い「ヒカゲツツジが咲いていますよ」と教えてく
れた。急登の道端に咲くヒカゲツツジは感動的だった。薄黄緑のツツジのしては大輪の花はシャクナゲのように美しく
気品に満ちていた。この時期にヒカゲツツジに会えるとはなんという幸運であろうか!
その感動も覚めやらぬうちに、岩場の上に出ると雲仙岳が目の前にその全容を現した。 国見岳、明神岳、そして
平成新山も・・・・・。
ヒカゲツツジとは良く名付けたものだ。日陰ほどその美しさが際立ち、シャクナゲのような葉っぱも青々としている。
木陰に咲くヒカゲツツジの群生地を過ぎると山頂の岩が間近に見え、岩場をすり抜けると三等三角点のある山頂に
到着する。
狭い山頂の岩場で圧倒的な景観の雲仙岳と360度の絶景を楽しみながら昼食を採る。
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急登の道端に咲くヒカゲツツジを見た後は雲仙岳の全貌が目の前に・・・・ |
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ヒカゲツツジの群落を過ぎると九千部岳の山頂はもうすぐだ |
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九千部岳山頂(1062.4m) |
ランチタイムも終わる頃、吹越登山口から登ってこられたご夫婦に山頂岩場の席を譲り、西尾根を下山路する。
山頂を後にするとすぐ、山頂直下の岩窟に九千部大明神の祠がある。深い洞窟の奥に大明神は祀られている。
西尾根は露岩が連続し、ところどころにロープが設置してある。岩場を縫うように歩き、30分ほど掛って、大きな塔の
ような岩のところに着いた。この岩が尾根の西端だ。ここから北に向かって尾根を一目散に降りていく。
山道から林道に出ると間もなくトレイルセンター近くの県道に出る。200mも歩けば駐車場だ。
相変わらずトレイルセンターの駐車場は閑散として静かだ。
ヒカゲツツジと雲仙岳の大展望! 大満足の山旅だった!
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急な岩場を降りると岩窟に九千部大明神の祠がある |
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尾根の岩棚から九千部岳を振り返る |
岩尾根はまだまだ続く |
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岩尾根西端の巨岩 |
吾妻岳と田代原牧場が眼下に |
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山道から林道へ |
下山口の車道が見えてきた |
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ハルリンドウ |
車道を歩き駐車場へ |
ひとこと:九千部岳はヤマボウシだが、ヒカゲツツジに大満足!・ |