おしどり登山隊                                             |山便りへ ホームへ 

 金明山(きんめいざん):735.0m
        広島県東広島市志和町

 山の概要
   金明山は東広島市の志和盆地を取り囲む山塊の北部に位置する標高735mの山である。
   山頂から南西に張り出した尾根の先端頂部には天野政貞によって築かれたという金明山城跡がある。
   入山する者が少ないのか鉄塔保守道、登山道とも明瞭ではないので、「火の用心」の黄色い札やテープに注意し
   ながらルートを辿ることになる。山頂からの展望は無いが、各鉄塔からは眺望が広がっている。
    
 Route Map県道46号線中電道入口から中電道で鉄塔を巡り、山頂を経て尾根道を下山し、再び中電道を下る
 Road Map国道2号線向原分岐から県道46号線を北上し、志和堀に入る
 

 2015年3月5日(木曜日)
  曇り時々晴れ

 ホーム8:00.。。。8:50県道駐車場9:00 → 9:05中電道分岐 → 9:16中電道合流 → 9:58 17号鉄塔10:08 → 

 11:08 16号鉄塔11:20 → 11:43 赤白鉄塔(昼食)12:27 → 11:30金明山山頂 → 12:48金明山城跡 → 
 13:10展望地13:30 → 13:40分岐 → 14:19中電道出会 → 14:37登山口14:45。。 16:05ホーム

 行動時間:5時間37分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:44分
鉄塔を巡り山頂へ
 志和盆地を取り囲む山々は虚空蔵山以来久振りだ。それはこれらの山々が急峻な割りに見晴しが悪く、山頂まで林
 道が延びていたり、登山道も整備が悪い等、色々な思いがいつの間にか、これらの山から遠ざかる結果となった。
 今回は「山歩きと山野草」さんのレポートの助けを借りて、金明山を歩いてみることにする。
 国道2号線から志和盆地の中央、志和堀に入ると標高700mクラスの山並に囲まれる。その正面に立ちはだかる
 のが金明山だ。
 県道46号線を北に向かうと広島市との境に程近いところに鉄塔保守道の入り口がある。向かいの生垣の間には「
 キノ子生産者販売」の看板が掛る小さな販売小屋がある。又、取り付きの北、市境に寄った所には駐車地があり、
 大型トラックも駐車している。
 取り付きからは広い鉄塔保守道を進み、5分で保守道と登山道分岐。保守道を右に過ごし登山道に入る。伐採地を
 過ぎると次第に道が不明瞭になってくるが赤いテープが導いてくれる。10分ほど保守道と合流する。
 緩やかな保守道も、下山予定ルートの二つ目の尾根を乗り越すと石のゴロゴロした荒れ気味の道になってくる。ガレ
 場や倒木を越え、三つ目の尾根に差し掛かると道は二分し、直進は18号鉄塔に向かっている。見れば鉄塔は遥か
 下に見える。鉄塔まで降りて登り返すこともなかろうと、右の尾根道に入って行く。道はすぐ羊歯が被さり、踏み跡も
 薄くなってくる。羊歯漕ぎしながら急登すると羊歯のない道に出るとやがて保守道に合流する。
 尾根を少し登ると保守道は桧林の斜面をトラバースし、17号鉄塔に向かう。やがて取り付きから約1時間、今日初め
 ての展望が開ける17号鉄塔に到着する。
 目の前に切り立っている鎌倉寺山の岩峰を眺めながら一休みする。
 
 
県道脇の駐車地 鉄塔保守道入口 向かいにある「きのこの無人販売所」
鉄塔保守道入り口  保守道と登山道分岐
明るい伐採地 緩やかな中電道
下山予定ルートの尾根 石が目立つ保守道
木立の間からは安駄山が見える ガレ場を渡る
直進は18号鉄塔 尾根道に入る 羊歯漕ぎの急坂
急坂を登ると17号鉄塔  鎌倉寺山の岩峰が目の前に

 17号鉄塔までが尾根の乗り越しなら、18号鉄塔までここからは谷渡りだ。大小3っつの谷を渡っていく。
 鉄塔を出ると右手に尾根道があるが、保守道は桧の植林帯に入って行く。最初の谷は桧の植林帯にある小さな谷だ。急斜
 面に付けられた保守道は狭く、ズレて歩きにくい。小さく上下を繰り返しながら谷を渡っていく。
 二つ目の谷は岩のゴロゴロした岩海の中の大きな谷だ。倒木と岩でルートは寸断されている。ルートハンテングしながら途
 切れた道を繋いでいく、楽しい一時を過ごせる谷だが、行動は慎重に!
 岩の回廊を回りこむと三つ目の大谷だ。岩場は続くが道は明瞭になってくる。谷の最深部の岩場の小さな流れを渡ると反転
 して急斜面を一気に登って行く。空が開けてくると尾根上に立つ鉄塔が見えてくる。最後の急斜面をジグザグに登っていくと
 16号鉄塔にあがる。
 鉄塔からは西方向に展望が開け、志和盆地の西の壁、高鉢山から安駄山の山影、その右奥に白木山の姿が望める。
 鉄塔から林道のような広い道が山頂に向かって延びている。歩き始める分岐がある。直進は金明山の西側鞍部に向かうの
 だろうか? 保守道は尾根から外れて左手の桧の植林帯に入って行く。15分ほど登ると林道が見えてくる。林道を少し歩
 いて山に入ると赤白鉄塔に向かう山道に出た。
 鉄塔からは福富町の田園風景が広がり、左手には鷹巣山が存在感を見せて聳えている。
 冷たい風に混じって小雪が舞う中、窪みで昼食。最近お気に入りの鍋焼きうどんだ。
桧の植林帯へ 右手の尾根道は稜線への道 植林帯のトラバース道
岩海の中に消える保守道  苔蒸した大岩
 苔むす岩海の中にルートを求めて
トラバース道を抜け急登を登ると16号鉄塔  白木山が遥か彼方に望める
広い道を進む 黄色い札のところから林道に出る
15号赤白鉄塔                      鉄塔から見える鷹巣山(左奥)と福富町      
下山は尾根道ルートで
 昼食後は鉄塔奥から金明山へ。鉄塔と金明山山頂はほぼ同じ標高だ。平らな道を進み、林道を横切ると道の曲がり
 角にある金明山山頂に着く。木立に囲まれ展望は無い。「あさきた里山マスターズ」の山頂標識のプレートが掛って
 いた。この山頂は東広島市だけど?
 山頂からは雑木が道を塞ぎルートが判りにくい。鞍部まで下り、溝を飛び越え尾根に取り付く。矢竹の生える急坂を
 よじ登ると平らな台地が広がる金明山城跡に着く。アセビ等の雑木が茂る平地は思った以上に広く、在りし日の城の
 規模が偲ばれるが案内も無く、訪れる人も少ないのは残念だ。
 郭跡を何段も下って、落ち葉に埋もれた尾根道を鞍部まで降りる。大岩が待ち構える岩尾根を登り返すと652mピ
 ークに達する。そこから少し下ると志和盆地を見下ろす絶景ポイントがある。田園風景を眺めながらコーヒータイムだ。
 保守道には無かったテープが登山道の尾根道にはいたるところにあり、もう道迷いの心配は無い。
 倒木を避けながら平坦な道を進んで行くとテープが沢山ある分岐に出る。右は17号鉄塔に至る道、左がこれから下
 る南西尾根の道。暫く進むと道は急斜面を右に捩れながら下って行く。更にテープが無ければ道に迷ったと方向を見
 失うほど右に曲がり、次に左に反転して下ると眼下に保守道を見つける。
 鉄塔保守道に降り立ち、左折して朝登ってきた道を下って行く。帰りは保守道を何処までも歩き、鉄塔標識杭から右
 に直角に折れ、後は一直線に県道入り口へ。 無事金明山周回を終了する。
 
鉄塔奥から金明山へ 林道を横切る
金明山山頂 矢竹のある急斜面
金明山城跡 岩尾根を登ると652mピーク
展望所から見る志和盆地 中央の山は生城山(おうぎやま)
17号鉄塔分岐 鉄塔保守道に出る
右に直角に折れると後は一直線 駐車地に無事帰る
 ひとこと:鉄塔保守道とて侮り無かれ!        
ページTOP 山便りへホームへ 

osidori登山隊