失われゆく古道を歩いて下山
大朝を代表する山、寒曳山を何時かは登りたいと思っていた。今日は秋晴れの絶好の登山日和、寒曳山探訪に出
掛ける。
間所集会所に車を駐めさせていただき、駿河丸城跡に向うが、本丸まで170mの標識を見てパスする。農道を直
進し、突き当りを右折して、真北に大きく立ちはだかる寒曳山に向かう。浜田自動車道を潜り抜けると駐車場には
最適の開けた場所に出る。この辺りに車を駐めれば良かったが、後の祭りだ。
まつかぜ荘の先で車道は終わり、そこからは右手の山道を登っていく。赤松の混じる広葉樹の森を右手に見ながら
南から東へと巻くように緩やかに登っていく。小さな赤い祠が祭ってある大きな岩が左手に現れる。仙人岩の水場
だが水は枯れている。仙人岩の先の木陰でGPSの電池交換を兼ねて休憩。周りには美味しそうなオオズミの実が
落ちている。食すると舌が痺れそうな程渋いが、ほのかにリンゴの香りがする。
「山頂?まで800m?」(字が薄くて読めない)の標識を過ごし、木立の雰囲気が変わって明るい登山道になると直
登コースの分岐がある。
「上へ、250m」の標識に従い、左の道を取ると壊れた鎖の鉄柱が残る急登になる。15分ほどで頂上稜線東端の
「天狗岩」に着く。岩上に立つと南東面180度の展望が広がっている。
西に約200mで寒曳山山頂。三角点付近は草地になっており、四方の案内パネルは白くなって散乱している。
南面の展望は木々が成長して失われているが北面はゲレンデに向かって切り開かれて、岩見冠山や三瓶山を望
むことができる。
日差しを避けて、木陰で昼食にする。風は既に秋色だ。すぐ体が冷えてくる。
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間所集会所 |
駿河丸城跡(本丸まで170mの標識) |
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民家越しに見える寒曳山 |
浜田道のガードを潜る(マウス ON ガードの先) |
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まつかぜ荘 |
林道終点 (マウス ON 文字の消えた標識) |
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気持ちの良い登山道を行く |
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仙人岩 |
・・・・・ |
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リンゴのようなオオズミの実 木陰で休憩 |
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山頂?まで800mの標識 |
鉄板の標識を飲み込む木 |
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木立の雰囲気が変わり、明るい登山道になると直登コース分岐がある |
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急坂を登り、展望の天狗岩へ |
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天狗岩からの眺望 |
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天狗岩 |
ガマズミの実 |
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寒曳山山頂 |
山頂の雨量測量装置 |
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山頂から北方の展望 岩見冠山と右手に薄っすらと三瓶山の影 |
下山路は山頂からいきなり笹漕ぎの道だ。樹の間越しにスキー場のリフトが見える稜線を西に辿るとやがて笹藪が
切れ平坦な鞍部に出た。「牛の寝床」に出るには右に行くのだろうがはっきりとした踏み後は無い。我々の進む下
山道は左手の南斜面だ。かすかな踏み後を探しながら進むと藪になり、又、踏み後が現れる。地図上でははっきり
とした道が記されているのに、道標はおろか、テープさえ無い。
30分ほど下るとスギ林に出る。慎重に道を選び、植林帯を抜けると荒れた林道に出る。これで安心、道迷いの心配
はなくなった!
しかし、この林道は手強い。やがて林道は溝状に掘れ、柘植や灌木、それに倒木に覆われてくる。もはや林道を歩
くことは出来ない。林道に沿って林の中を歩いて行く。どこにいたのかヤマカガシが1匹、2匹と逃げていく。
山頂から1時間半、車道に飛び出した。左を見ると浜田道に懸かる寒曳橋が見える。無事下山したようだ。
寒曳山の稜線を眺めながら、稲穂の実る田園の中を間所集会所に帰る。
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山頂からいきなり笹漕ぎ |
笹が消えると鞍部(牛の寝床?) |
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スギ林を抜けると荒れた林道に出る |
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掘れた林道 |
次々と現れる藪漕ぎ |
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林道に出ると左には浜田道に懸かる寒曳橋がある |
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寒曳橋から浜田道を見る |
左手に寒曳山 下山の起点鞍部がよく見える |
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豊かに実った稲穂を見ながら間所集会所へ |
ひとこと:古道を早く整備しないと、本当に消失してしまう! |