楽しい滝登りの後は、急登の藪漕ぎ
中国道徳地ICから国道489号線に入り、「ふれあいパーク大原湖」の案内に従って走っていく。ICから15分ほど
走ると大原湖が見えてくる。湖畔の道を走っていくとキャンプ場先のに白い橋(釣山橋)がある。この橋を右折し、滑
集落へと入っていくが、この林道を5kmくらい走ったところにある林道支線分岐の目印「三本杉」の標識を見逃し、
1時間ほど山中を迷走するはめになった。
雀谷山登山口のある滑集落を過ぎると未舗装路となるが、道は整備されており、走行には支障はない。しばらく
走ると川を挟んだ向かいに三本杉が見えてくる。ここから約700mで飯ヶ岳登山口広場に到着する。広い駐車場に
車の姿はなく、今日登るのは我々だけのようだ。
薄に囲まれた駐車場の奥に登山口がある。登山口にある案内板の内容を頭に入れて、草に埋もれた登山口に入っ
ていく。今日は沢コースを登り、山頂から周回コースを下山する予定だ。
登山口から、すぐ右に入り、沢に下りていく。沢登りだが、踏み後もあり、テープがしっかり道案内してくれる。ただ
少しのルートハンティングと滑らないように慎重に歩けばいいだけだ。渡渉時も靴底を濡らすだけで、問題なく登って
いける。
沢歩きの雰囲気とひんやりした涼しさを感じながら20分ほど登ると第一の滝が見えてくる。小振りだが美しい滝だ。
置物のようなガマカエルの歓迎を受け、滝の右岸を登っていく。 滝登りにはロープが設置してある。
滝を超えると岩が大きくなり、渡渉に苦労するところも・・・・・。 ロープを持って、水の流れを超えると第二の滝が目
に入ってくる。階段状になった滝だ。自然が作り出した造形美に感動しながら、滝を超えていく。
滝の上に上がり、ロープを見てびっくり、結んである木が枯れている!? うっかり体重を懸けられないぞ! |
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「三本杉」の標識(○印)に従い左折する。
この標識を見逃した為、約1時間の迷走 |
萱に囲まれた広い駐車場 |
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草に覆われた登山口 |
登山口にある案内板 |
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登山口から沢に下りていく |
踏み後とテープを辿り、ゴーロの沢を登る |
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渡渉と高巻きを繰り返しながら高度を上げていく |
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第一の滝 置物のようなガマカエルに迎えられる |
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流れが美しい階段状の第二の滝 |
第二の滝から20分、第三の滝に到着。ゴルジュ(規模は小さいが)を見下ろし、小休止とエネルギー補給。
第三の滝は真新しい大きな落石で塞がれ流れが変り、迫力が半減している。それでも、その側壁を登る高度感には感動
する。 岸壁を登り切ると小さいながら美しい滝がある。二段滝の上部の滝だ。(休憩はここですれば良かった!)
第四の滝はすぐそこ・・・・・。ここは滝の中にしか道は無く、飛沫を浴びながら階段状の道を登っていく。この滝も二段になっ
ており、上部の滝の右岸を高巻きしていくと周回路に合流する。その先は赤い岩が続く滑滝、滑りやすいので注意しながら
登っていく。これで今日の沢歩きコースは終了する。あとは地獄の藪漕ぎ急登が連続する。 |
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二段滝の第三の滝 真新しい大きな落石が流れを変えている |
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二段滝の第四の滝 最後の滝登りは飛沫を浴びながら・・・・ |
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滑りやすい赤滑の滝 |
茶褐色の綺麗な滑床を100m余り進み、右手の笹に覆われた急斜面を登っていくと支尾根に出る。それにしても暑い、
沢のひんやりした空気と違い、汗が一気に噴き出す。
立派なブナが茂る支尾根には「国有林のブナ結実調査個所」の看板が立っている。この辺りのブナは本州最西端のブナ林
らしい。
支尾根からヶ岳主稜線の山頂部を左手に見ながら、山腹をトラバース気味に、上り下りを繰り返しながら進む。一度小さな
沢を下り、再びブナ林を藪漕ぎする。笹の切れた明るい陽だまり二か所ではマムシが日向ぼっこして動こうとしない。
稜線への登り返しで、ご夫婦の登山者と出会った。こんな日(月曜日)にこんな山で出会うとは・・・・。
「とんでもない山に来てしまった。」と愚痴をこぼしながらすれ違った。これから先が大変なのに・・・。
稜線に出ると「飯ヶ岳山頂 左」の標識があり、徳地町、鹿野町の境界線の道を進む。笹を払いのけながら登っていくと大きく
切り開かれた山頂に達した。山頂からの素晴らしい眺めも木々の成長により失われつつある。360度は180度に・・・・。
そのなかで一際、秀麗な十種ヶ峰が野道山の彼方に聳えているのは感動的だ。
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ササに覆われた急坂を上るとブナの茂る支尾根へ、そして再び笹の海へ |
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立派なブナ林 |
飯ヶ岳主稜線の山頂部 |
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山腹をトラバース気味に進み、小さな沢を下る |
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主稜線を目前にして一旦下る |
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稜線鞍部の標識 |
飯ヶ岳、雀谷山の縦走路 |
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飯ヶ岳山頂 |
弟見山 |
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十種ヶ峰(左)と野道山 |
下りは急登の尾根コース。山頂から西に延びた下山道も笹に埋め尽くされた急斜面の道だ。東へ大きくUターンし、
元の尾根に戻ると、やっと笹漕ぎがおわった。
山頂から30分で周回コース分岐に、それから10分で滑松生立地に着いた。滑松の美しい樹も現在は38本程度しか
生立していないとか・・・。
滑松生立地を過ぎると登山口はもう少しだ。沢コースの水で顔を洗い、駐車場へ。
登りのコースに比べれば、下山道は足元もしっかりしており笹漕ぎも苦にならなかった。
出会ったご夫婦の車は既に無かく、代わりに虫網を持った人が一人車で登ってきた。
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帰りも笹の海へ(マウス ON) |
案内板のある周回コース分岐(マウス ON) |
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美しい木肌を見せる滑松
説明版には「滑マツとは、この付近一帯の尾根筋から中腹にかけて天然に生立した樹齢200年以上の赤松の通称」
「昭和40年には皇居造営用材として、昭和42〜43年には錦帯橋の修理用材として使用されている」 |
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ひとこと:笹が刈られ、登山道が整備されたら素晴らしい山なのに・・・! |