おしどり登山隊                                |山便りへ ホームへ 
爪ヶ城(広戸仙)(つめがじょう):1115.0m          岡山県津山市勝北町

 山の概要
  爪ヶ城(地元では旧広戸村の地名から広戸仙と呼ぶ)は、岡山県津山市勝北町に位置し、氷ノ山・後山・
  那岐山国定公園内の那岐連峰の西端にあり、東へ滝山(1197m)、那岐山(1255m)と連なる
  雄大な山容を形成している。
  山名は、西の津山方面からの山容が爪先のように見えるから、また、広戸氏の居城矢櫃城跡より峰続き
  の広戸仙に砦があり、俗に詰ヶ城(後に爪ヶ城)と呼び最後の拠点とされたことからとの説がある。
        ー「中国地方の山100選」中国新聞社よりー

 Route Map声ヶ乢登山口から山頂を経て甲山に周回するコース
 Road Map中国自動車道津山ICから国道53号線を西に進み日本原交差点から県道450号線を北上する。
 

 2014年5月17日(土曜日)
  晴 

 ホーム5:50.....9:15峠の茶屋駐車場9:20 → 9:25声ヶ乢登山口 → 10:00第一展望所10:10 →

 11:21第二展望所10:29→ 11:02展望岩11:12→ 11:21第三展望台 → 11:31広戸仙山頂11:35 → 

 11:43第三展望台(昼食)12:03→ 12:23矢櫃城跡→ 12:58甲山→ 13:20金山林道下山口 →
 13:34ランチャー台 → 14:05峠の茶屋駐車場14:15.......17:30ホーム

 行動時間:4時間45分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:20分
広戸仙と爪ヶ城は同じ山。でも三角点は爪ヶ城、一番高い所は広戸仙
今週も中国百名山(山と渓谷社選)の爪ヶ城へ。高速道路の割引が制限されて、登山曜日も高速道路のルートも限られてきた。天気の良い土日を家でぶらぶら過ごすわけにはいかないし、三次から中国道を走れば1000円以上違う。
勝山ICを降りると那岐連峰が見えてくる。まだ朝靄がうっすら罹っているが絶好の登山日和だ。国道53号線の勝北町から広戸仙の案内に従い、山に向かって走っていく。集落を過ぎると道幅は狭くなり、七曲に高度を上げていく。
公園らしい桜の木が植えられた広場を過ごすと「峠の茶屋」がある。声ヶ乢の駐車場まで行って見るが満車状態なので峠の茶屋に戻り駐車する。ここも既に5,6台の車が停まっている。
爪ヶ城は、山頂を中心に白色のサラサドウダンと、赤色のベニドウダンが混在群生する中国地方屈指のドウダンツツジの群生地だ。その人気のほどが判る。
山仕度を終え、登山口に向かう。声ヶ乢までは100mほどの距離だ。登山口は峠の切り通しにあり、いろんな標識が立ち並んでいる。那岐三山の登山道の地図や「登山口標高530m」、「第一展望所まで1400m」、「まむし注意」など。
登山道は横木の階段から始まる。すぐ折り返し緩やかに登っていく。その先も何度も折り返し、切り替えししながら、よく整備された緩やかなジグザグ道で高度を上げていく。振り返ると声ヶ乢の峠の向かいに山形仙が見えてくると間もなく第一展望所に着く。涼しい風に当り、一休みし、ヒノキの植林帯と広葉樹林の境を進むと稜線に出る。「標高850m 頂上まで1200m」の標識がある稜線の接合点を左に進むと「第二展望所」がある。トイレは残念ながら壊れている。第一展望所から20分程、また展望を楽しみながら休憩。ここが「ふるさとコース」の分岐点になっている。全長6kmの健脚コースで滝を廻りながら山野草(ヤマシャク、シャクナゲ等)が楽しめるらしい。
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峠の茶屋 声ヶ乢の駐車場
 声ヶ乢登山口 横木の階段も緩やか
ガクウツギ ツクバネウツギ
なだらかなジグザグ道が続いている
視界が開けると後ろに山形仙 第一展望所
ふるさとコース案内板 第二展望所

汗も引いたところで、第二展望所をあとにする。来た道を少し戻り、尾根道を登っていく。第二展望所までの道とは打って変わって岩場の急な登山道になる。鎖の設置した場所もあるが、たいした岩場ではない。次第に展望が開けて来ると、眼下に小さくなった第二展望所の屋根や向かいに見える山形仙もすでに下に見下ろすようになる。
標高1000mの標識がある辺りには石のベンチがあるが、この強い日差しの中では座る気は起きない。ドウダンツツジの群生する岩場を越えると第三展望所の櫓を水平な稜線の先端に見ることが出来る。
右に「山頂あと600m」左に「展望所」の二段の標識を左に入ると平らな岩峰に出る。絶壁の先端から眺める中国山地のパノラマや新緑に包まれた広戸仙の全貌は感動ものだ。
登山道まで引き返し、急な階段を下り、登り返すと第三展望所に着く。ここは東屋ではなく、屋根の無い櫓だけの展望台だ。眼下に広がる日本原の眺望や滝山、那岐山も遠望できる。
すぐ上に爪ヶ城三等三角点(1075.5m)の標石と「爪ヶ城跡」の説明版が立っている。 「山頂まで300m」の標識 が草に埋もれている。、そこから一旦下り、狭い尾根道を進む。こんもりとした岩場を左から回りこむと縦走路上に「声ヶ乢3km、滝山3km」の(標柱には広戸仙山頂 標高1114.5m表記がある)標柱や案内板、石のベンチがある平地に着く。右の小さな岩峰、ひとり立つのもままならない狭い岩の上が広戸仙の山頂だ。
第二展望所を後にすると鎖場に続く急坂が待っている
樹高が低くなり視界が開けてくると第二展望所の屋根の向こうに山形仙
 
ベニドウダンの群生する岩場の登山道
広戸仙の山頂が見えてくる 展望所と山頂まで600mの標識
 
展望所(展望岩)  イワカガミ
広戸仙全景(展望岩から)
岡山県下の中国山地の山並(展望岩から)
第三展望台と爪ヶ城の三角点            展望台から那岐山方面を望む            
 
下山コースの甲山への稜線 西側の展望
 
縦走路上にある山頂標識  広戸仙の山頂は岩の上(マウス ON)
 
第三展望台まで戻り昼食にする。日差しは強いが、爽やかな風が暑さを和らげてくれる。
下山は展望台から真下に延びる尾根を下り、甲山から金山林道に出て峠の茶屋に帰る周回コースだ。
第三展望台の左からザレた道を下り、窪状の急坂を下って行く。この道は昔ながらの歴史を感じさせる趣のある道だ。矢櫃城跡の案内板を過ごすと「東美作路名木百選 アセビ群集地」の案内板が立つ、アセビの純林帯に入る。
太い幹のアセビが林立する森を抜け、登り下りを続けると岩場の道を甲山に向かって登っていく。登るに連れて、振り返れば爪ヶ城が見えてくる。第三展望所も遥か上に小さく見えている。やがて二級基準点のある平らなピークに甲山に着く。紅葉したようなアセビの新緑が縁取る尾根道から南に下ると巨岩の下に小さな祠があり、兜神社の案内板が立っている。祠を過ぎると道は植林帯の山腹を緩やかに西に向かう。10分程下ると作業道に出る。標識に従い、暫く進むと再び植林帯に入って行く。標識が無いと見過ごしてしまいそうな入り口だ。植林帯の中をつづら折りに5分ほど降りると林道に飛び降りる。薄暗い植林帯で今日はじめてのマムシを踏み就けそうになった。
 看板通り、やっぱり居た!
「声ヶ乢2500m」の標識が立っている林道登山口から金山林道を歩いて標高差70mを下って行く。
途中ランチャー台、展望所、愛宕の滝(愛宕神社)を過ごし、タニウツギやガクウツギに気を紛らわせながら歩いていると、また道の真ん中で日向ぼっこをしているマムシを踏みつけそうになった。道のヘリばっかり気にして、真ん中を歩いているとこうなる!
桜の木が植えられた公園の東屋を過ぎると間もなく峠の茶屋に帰ってきた。
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第三展望所の横から下山   急なガレ場の道
掘れた登山道  下山道の標識に従って下って行く
矢櫃城跡を過ぎ、巨木のアセビが茂るの岡山県下有数のアセビの森の中へ
甲山に向かって岩場を登っていく
甲山の二級基準点          アセビの新緑が縁取る登山道  後のピークは第三展望所
兜神社の祠(マウス ON 説明版) 作業道に出る
作業道を少し歩くと再び植林帯の登山道へ(マウス ON 「下山道」の標識)
金山林道の登山口 パラグライダーの踏み切りがある東屋
林道を飾るタニウツギとガクウツギ
那岐連峰全景    左から広戸仙、滝山、那岐山
 ひとこと:油断禁物、二度もマムシを踏みそうになった。登山口の「マムシ注意」は正しかった!・        
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