おしどり登山隊                               |山便りへ ホームへ 

天狗山(てんぐやま):610.4m
     島根県松江市八雲町

山の概要
  雨宮山ともいう。「出雲風土記」には、熊野(くまぬ)山とある。島根県八束郡八雲村と能義郡広瀬町
  との境界にある。八束郡内では最も高い山である。
  出雲国一ノ宮である熊野神社より、若松谷方面に歩き、林道から登山道に入る。意字ノ源(意字川の源流
  である)なる水場を過ぎて尾根伝いに進む。稜線手前で巨岩に出くわす。そこが熊野大神の磐座である。
  三角点のある平らな頂上まではあとわずかで、登山道入り口から40分で山頂に達する。なお広瀬町山佐
  からも登ることが出来る。
  付近には、星上山、京羅木山が連なり、さらに島根半島の山々や大山などが遠望できる。
  下山後は熊野神社に参詣したい。一名、日本出火初神社(ひのもとひでぞめやしろ)といい、火造りの
  祭神を祭る。
  周辺地域には、古代出雲文化にかかわる遺跡などが多い。
 Route Map天宮山駐車場から若松谷の林道を進み、登山口から山頂を往復する
 Road Map松江自動道・三刀屋ICから県道24号線を東に進み、大東町から県道53号線に入り、
        八雲町に至る
 

 2014年4月16日(水曜日)
  曇りのち晴

ホーム5:40......8:25天宮山駐車場8:33→ 8:57天狗山登山口→ 9:09意宇の源→ 9:22不思議な構築物→ 

9:28肩のベンチ9:34→ 9:43斎場跡→ 9:50稜線のベンチ9:55→10:00天狗山山頂(コーヒータイム)10:24→ 
11:02天狗山登山口→ 11:24天宮山駐車場11:30.........15:30ホーム

 行動時間:2時間51分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:24分
須佐之男命伝承に包まれた秘境
前回(2014.02.20朝日山)、雪の為敗退した天狗山をリベンジする。
松江自動車道・三刀屋木次ICから国道・県道を乗り継いで八雲町を目指すと30分足らずで登山口のある温泉スタンドに着いた。タクシーに先導され天宮山駐車場に向かうが、前回と違う風景が展開していく。どうも前回は道を間違えたらしい。温泉スタンドの先にある標識の「百米先より右に折れる」を無視して直進したようだが、結果的には撤退が怪我の功名になったようだ。
広い天宮山駐車場に着くと、先ほどのタクシーから一人の女性が降りて、林道を歩いていく。登山の格好ではなく、観光客のように見える。そのまま山頂まで行くのかな?
我々も仕度をして出発する。道端のスミレを見ながら歩いていくと、咲き始めのミヤマカタバミやイカリソウが目に付くようになり、初対面のサツマイナモリも日陰でひっそりと枝を広げているのを見かける。
檜林が切れるとミツバツツジの咲く林道から、一瞬天狗山の山頂が顔を出したがすぐ又、姿を隠した。   
春の花を楽しみながら歩いていると駐車場から30分程で天狗山登山口に到着した。
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「かもじヶ瀧」の駐車場とかもじヶ瀧(マウス ON 天狗山駐車場(マウス ON 駐車場拡大図
快適な林道歩きでウォーミングアップ 石橋を渡るとS字カーブへ
イカリソウ サツマイナモリ
ミヤマカタバミ ツクシキケマン ムラサキケマン
ミツバツツジの咲く林道を歩いていく 天狗山登山口

登山口にある説明板[熊野大社元宮跡と天狗山[熊野山]のご案内]を読み、山の謂れを理解して天狗山に向かう。
登山口の板橋を渡ると、可愛いボタンネコノメソウが一面に咲き誇り、その美しさに暫し足を留め夢中で写真を撮る。
すぐにもうひとつの橋を渡り、右手に流れを見ながら登っていく。取り付きから急な坂道が続き、汗びっしょりになって「意宇の源」の水場に付く。 登山口から10分程経過、冷たい水で喉を潤し、さらなる急坂で高度を上げていく。
「登山道 右」の標識を過ぎると植林帯のなかでミツマタの花があちこちで白く羽を広げているのがみえる。植林帯を抜け、自然林の山腹を進んで行くと「登山道 左」の標識と「山頂まで20分」の標識が立っている。道標を左折するとその先に「不思議な構築物」の標識が立ち、石組みが並んでいる。別に変わった石組みではないが、「誰が、何の為に」の疑問から不思議な構築物ということになったのだろう。
「不思議な構築物」を右手に過ごすとベンチの置かれた支尾根の肩に着く。歩き始めて1時間、登山口の取り付きから登り一辺倒の急登で火照った身体をベンチで冷やす。
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登山口の橋を渡り山道へ 登山口を飾るネコノメソウ
二つ目の橋 登山口から10分ほどで意宇川の源流へ
登山道右、左の標識を過ぎると自然林の中
不思議な石積 支尾根の肩にあるベンチ

ベンチから登山道は尾根を直登している。一段と傾斜がきつくなってくるが芽吹いた明るい自然林が癒してくれる。山頂まで10分の標識を過ごし、傾斜が緩むと左手に斎場跡の標識を見る。案内板には「ここは出雲一宮・熊野大社の元宮の斎場跡(祭場跡)で、古くから元宮平といわれている地です。」とある。今も毎年5月第4日曜日には元宮祭が開催され、祭礼が執り行われているそうだ。
斎場標識の上部は切り開らかれており、「磐座(いわくら) この上」の標識の上には大小さまざまな石が並んでおり、不思議な空間が広がっている。
副隊長は恐れ多くも神聖な磐座の上に登り、大藪を漕いで稜線の天狗山の登山道に合流してきた。隊長は「頂上への道」の標識に従い、熊笹茂る急な道を登り稜線のベンチで副隊長が合流してくるのを待つ。
ベンチから緩やかな道を進み、最後の急坂を登ると標高610mの天狗山山頂に着いた。
こじんまりした山頂は居心地がよく、巨木をすかして宍道湖も微かに見える。
時間も早く、まだ腹も空いていないのでコーヒータイムで時を過ごす。
山頂からさらに南に延びる登山道は大出日山(おおしびさん)への縦走路だ。今日はその気が無いから、このまま来た道を帰ろう。
斎場跡を少し登ったところで、先行した女性が傘をさして登ってくるのに出会った。普通の靴でのこの急坂の下りにはかなり苦労するのでは・・・・・。
その後も、次々と登ってくる登山者に出会った。改めて天狗山が人気の山だと実感した。
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支尾根を直登 斎場(マウス ON 磐座)
主稜線のベンチ 稜線の尾根道
こじんまりとした山頂と巨木の横から見渡せる北西方向の風景

登りに見落とした花や景色が無いか確認しながら降りて行き、山頂から40分で登山道入口に帰り着いた。
見落としていた花も幾つか有ったが、特筆は車道脇に群生していた二輪草だ。こんなところにニリンソウ!?と感激した登山口から20分余りで駐車場へ。
時間は早いが熊野神社で昼食を採り、道の駅に寄りながらのんびり帰ろう!
のんびり花を愛でながら下山 ミツマタ&ツルシキミ
ショウジョウバマ セリバウォーレンの実 マムシグサ
 
ニリンソウ サンインシロガネソウ
 ひとこと:久しぶりに沢山の花に会えて楽しい山登りだった!・        
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