5月3日 晴れ
今年のGWは去年に続いて残雪の北アルプス鹿島槍ヶ岳に登る。
幸いにもGW後半は天気は良さそう。今回の山行きは女7人に男11人、それに超ベテランガイドの塚田さんと添乗員二人の
総勢21人の大パーティだ。
中国道西条ICをAM8:10にバスに乗り込み、GWの渋滞を潜り抜け10時間余りで白馬村のペンション「ひまわり」に到着。
明日に備えアルコールは控えめにして寝床に着く。
5月4日 晴れ
登山口脇にはテントが張られ入山者のチェックをしている。柏原新道を進んでいくと八つ見ベンチの先に南尾根への案内板が
あり、ここから南尾根に向かって樹林帯の中を行く。 しばらく行くと雪道になるが、まだアイゼン無しでも大丈夫だ。尾根に出
ると樹林の間から蓮華岳〜針ノ木岳〜岩小屋沢岳の山並みが見え楽しくなってくる。樹林帯を出るとジャンクションピークま
での登行ルートが見える。このコースはジャンクションピークまで標高差1000mあり、最後は雪面の急登が続くが素晴らしい
眺望が広がっている。登山口から4時間、標高2320mジャンクションピークに到着です。
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Gw期間中はテントが張られた登山口 |
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雪が多くなってきたがまだアイゼンは不要 |
樹林の中・・・・・・ |
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蓮華岳(左)・針ノ木岳(中央)〜 鳴沢岳の稜線 |
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樹林帯の間から鳴沢岳〜岩小屋沢岳の稜線が・・・ |
尾根を目指して |
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蓮華岳(左)・針ノ木岳(中央)〜赤沢岳の稜線 |
樹林帯を抜ける |
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あの頂点がジャンクションピーク |
ジャンクションピークへの登行ルートを前に休憩 |
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急登が続く |
ジャンクションピークへ最後の登り |
ジャンクションピーク脇にはテントも設営してある。目の前には綺麗な山容の爺ヶ岳、振り返れば扇沢を囲む蓮華岳・針ノ木の
稜線、そして蓮華岳の肩越しには槍・穂高が見渡せる。
ここからルートは端正な三角錐の爺ヶ岳南峰に延びる直登尾根が続いている。遮るもののない広大な尾根は左側(西)から吹
き付ける風で、左側は岩稜帯が露出し、右面は深い雪面になっている。
小さなコブを越えると南峰頂上に向けて斜度が増してくる。おまけに天気は下り坂、強風と寒さに震えながら最後のひと登りを
頑張り山頂へ。南峰山頂から爺ヶ岳中峰・北峰へと続く稜線は強風に煽られ飛んでくる砂交じりの雪の為を顔を上げることも
出来ず、中峰山頂で記念撮影して一目散に通過、やっとの思いで冷乗越まで降りて来ると冷池山荘が見えてきた。
冷池山荘は雪に埋もれ、1階部分は雪のため、2階が入り口になっていた。
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11:20ジャンクションピークに到着 ジャンクションピークから爺ヶ岳を望む |
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蓮華岳(手前)・針ノ木(中央) |
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危険を避けて一旦樹林の中へ |
天気が崩れてきた。 |
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厳冬期のような寒さと強風の中 |
爺ヶ岳山頂は記念撮影が済むとすぐ下山 |
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冷乗越・赤岩尾根分岐を過ぎれば冷池山荘まではあと少し 山小屋も見えてきた ヤレやれ! |
5月5日 晴れ
今日は風も収まり絶好に登頂日和だ。朝食前にご来光と朝日に染まる北アルプスの山々にご挨拶。
今日の予定は明日朝の凍結を考え、鹿島槍登頂後、冷池山荘には泊まらず扇沢まで一気に下ることになった。10時間余りの
長丁場だ。
準備完了後、鹿島槍に向け出発。ギザギザの剣岳、巨大な山塊の立山も朝日に輝いている。最初に登る布引山の尾根には
巨大な雪庇が延びている。新雪の積もった雪庇の内側に付いたルートを登山者が登っているのが見える。
布引山を越えると鹿島槍までの登り斜面はそれほど急斜面ではなくなり、遮るもののない尾根道を素晴らしい景色に包まれ快
調に登っていく。
AM8:30 鹿島槍南峰登頂。山頂に上がると向こうには五竜・白馬の後立山連峰の峰々が迎えてくれる。振り返れば剣岳・立山
遠くに槍ヶ岳・穂高の姿も・・・・・・・ |
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冷池山荘から見る朝焼けの爺ヶ岳 |
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朝焼けの鹿島槍ヶ岳 |
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登頂目指して準備中 |
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ギザギザの剣岳 |
鹿島槍をバックに・・・・・ |
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鹿島槍を目指して登る |
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槍・穂高がはっきり見える |
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凄い雪庇が出来ている |
布引山山頂 |
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巨大な雪庇が張り出す尾根を登る |
鹿島槍南峰山頂 |
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五竜・白馬の峰々が連なる後立山連峰 |
絶景を堪能した後は来た道を引き返す。爺ヶ岳の三峰も今日はしっかり姿を見せてくれている。冷池山荘で早い昼食を採り、
爺ヶ岳に登り返し、昨日は夢中で歩いた稜線を今日は鹿島槍を振り返り、名残を惜しみながら歩いた。
尻セードを楽しみ、やがてジャンクションピークを過ぎれば爺ヶ岳にもお別れ。
PM5:30 登山口に無事帰着。
大町温泉・薬師の湯で汗を流し、今夜の宿ペンション「ひまわり」へ
今日の下山途中にも樹林帯で滑落事故があり、死亡が確認されたそうです。事故の相次いだ今年のGW。山口の捜索隊と
ご一緒したペンションでのキャンプファイヤーは亡くなられた方々の供養の火のようで、歌声は鎮魂歌のようでした。
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気持ちの良い下り、爺ヶ岳の三峰に向かって下る |
冷池山荘が見えてきた |
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小屋で早い昼食後、爺ヶ岳に登り返す |
楽しい尻セードも・・・・・ |
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無事登山口に帰ってきた |
ペンション「ひまわり」でキャンプファイヤー |
「ひろでん中国新聞旅行」のスナップ写真はこちら |
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ひとこと:真冬並みの雪、遭難相次ぐ北アルプス、無事帰れたことに感謝! |