熊の痕跡と雪渓の残る登山道を登り、なだらかな山頂部へ
駐車場が狭いので早めにキャンプ場を出るが、車は意外と少ない。停まっているのは道外ナンバーの車ばかりだ。後で宿の
主人に聞いたところでは、「今年は雪が多くて、登山客が少ない」と。今年のこの暑さでも残雪が多いのだろうか?
駐車場から50mほど歩くと林道終点?に狩場山登山口がある。登山口の看板にも雪渓の注意がある。登り始めは急だが
すぐに傾斜は緩み、よく整備された道が続いている。樹林の中で展望は無いが、この暑さでは木陰がありがたい。
30分程行くと次第に傾斜が増してきて苦しくなってくる。5合目では若いアベック休憩中だ。さらに30分ほど登っていくと足下
にはシラネアオイやサンカヨウ、ヤマラッキョウなどの花が現れ、樹林の切れ間からは雲海が目を楽しませてくれるようにな
る。 登山口から1時間30分、ようやく道が平坦になり植生がハイマツ帯に変わる。暫く進むと、熊の糞と足跡があった。登山
届によると昨日のものらしく、その人はここから引き返したらしいが・・・・・・。
平坦な道をさらに進むと大きな雪渓に出るが、この雪渓は通行止めになっている。雪渓の横を高巻きすると小さな雪渓が
現れる。この雪渓は避けられない。急傾斜の雪面を横切らなくてはならない。アイゼンを着けている単独行の人を抜いて
雪渓に踏み出す。雪面はかなり硬い。キックステップで進むが思うようにステップが切れない。やっと渡りきったと思ったら
氷のところで転倒。笹薮に突っ込んで止まった。肘を少しすりむいたがヤレヤレ! 気をつけなくては!
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千走新道コースの駐車場
登山口は50mほど先にある |
千走新道登山口 (マウス ON 看板拡大)
狩場山の注意事項
千走新道コースは、無理をしなければ初心者でも登れますが
コース途中に一部雪渓があり軽装での登山は危険なので
注意してください |
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良く整備された登山道 |
雲海に浮かぶのはメップ岳とカスベ岳か? |
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サンカヨウ |
ナルコユリ |
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北海道南西部に分布が限られるフギレオオバスミレ |
シラネアオイ |
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湧き上がる雲が稜線を越えて溢れ出る |
植生がハイマツに変わってきた |
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熊の落し物と足跡(マウス ON) |
目の前に大きな雪渓・・・ここは高巻き |
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最初は短い雪渓を渡る |
今度の雪渓は大きい! それに歩いた跡も無い。一旦上に向かうが滑ると危険なので下方の笹藪に沿って渡ることにする。
これなら滑って落ちても擦り傷で済みそうだ。長い雪渓だ!足が疲れて途中で副隊長と交代。後ろからいくのは楽だ!
やっと渡りきったぞ! 振り返ればアイゼンを着けた3人も苦戦しているようだ。4本爪では役に立たないみたいだ。
雪渓を渡ると急登が待っている。さらに其の先には岩場の急登。登り切ったところが南狩場(1464m)だ。ここの岩場からは
狩場山のなだらかな山頂を望むことが出来る。暫く笹の被った道を進むと視界が開け山頂部のなだらかな平原に出る。そこ
にある雪渓はなだらかで、気持ちの良い雪遊びを楽しむことが出来る。
平原から緩やかに登っていくと道南の最高峰狩場山山頂(1520.2m)に着く。
狭い山頂は展望もあまり良くないので早々に降りて、雪の残る平原の岩で素晴らしい展望を眺めながら昼食にする。
心配した帰りの雪渓は雪も緩み、楽々下ることが出来た。
もう少し気温が低かったらアイゼン無しではとても登れない山だ。駐車場で明日の登山に備えてる人は早朝に登るそうだ。
熊と雪の危険はないのだろうか・・・・・・
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次は大きな雪渓を渡る |
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二つ目の大きな雪渓を渡ってくる単独行の人と若いアベック 軽アイゼンがかえって難しくしているみたいだ |
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チシマキンバイソウ |
フウロウ |
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雪渓が終わると急な岩場が現れる |
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標高1464mの南狩場とそこから見る狩場山 |
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雪渓の残る山頂部 |
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山頂部のなだらかな雪渓 |
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山頂部にある親子沼 |
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狩場山山頂 |
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山頂部の平野 (下山時) |
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カラマツソウ |
キバナシャクナゲ |
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ひとこと:6月の北海道の山にはアイゼン携帯のこと! |