大山の展望台へ4年ぶりの挑戦
昨日(4月26日)この山域は雹も降る大荒れの天気だったらしい。北アルプスでも遭難が相次いだこの日に登山する計画だっ たが天気予報が時間の経過とともに悪くなってくるので今日に延期した。二日連続4時起きすることになったが今日の天気を 思えば、非常に良い決断だった。
蒜山へは4年ぶりの山行き、この年になると一年一年体力が衰えてくる。はたしてこの度は・・・・・・・
犬挟峠の駐車場には5台ほどの車、準備している間にも次々車がやってくる。道路の反対側を整地して工事をしているが新しい駐車場だろうか?
登山口から湿地帯を進み、林の中へ入っていく。緩やかな道を10分程登ると「頂上まで1時間40分」の標識がある尾根に上がる。そこから先は鎖とロープが着いた階段が延々と続き、3合目標識で一息つくと今度は鎖とロープが着いた急な岩場の道になる。周りの木立が低くなり、疎らになってくると視界が一気に開け5合目標識が現れる。5合目からは下蒜山の最高に美しい風景の中を歩いていく。目前に聳える下蒜山に向かって広々とした枯れた笹原を進んでいくと平坦な雲居平に着く。振り返れば雄大な笹原に付いた一本の道をひとり、ふたりと登山者が登ってくるのが見える。
前回来た時には沢山咲いていたカタクリの花はまだ咲き始めで蕾の状態だ。
7合目まで来ると山肌が迫り、いよいよジズザグの急登が始まる。息を切らして登ったピークには9合目の標識があり、その先 にはさらに山頂へ急坂が待っている。
下蒜山山頂から眺める絶景は急登の疲れを癒してくれ、ここから一望する大山は蒜山縦走中で一番美しく見える。
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犬挟峠駐車場 |
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8:00 下蒜山登山口 |
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湿原から山道へ |
青空が気持ちいい |
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頂上まで1時間40分の標識 |
鎖の設置された急な階段 |
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イカリソウ |
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3合目からは岩場の登り |
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8:40 5合目、樹林を抜けると笹原が広がる |
絶景の雲居平 |
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笹原を行く |
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ミツバツチグリ&ショウジョウバカマ |
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雄大なササ尾根を振り返る |
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7合目 急登の始まり |
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ジグザグの急登を登りきると9合目のピーク |
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9合目の先には山頂への急登が待っている |
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9:40 下蒜山山頂 |
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中蒜山・上蒜山そして残雪の残る大山と奥大山の山々 |
ゆっくり景色を堪能した後は、いよいよ上蒜山までの三座縦走だ。意気込んでスタートしたものの、いきなり試練が待ち構えていた。出だしの急な下りは滑りやすい泥んこ道。転ぶと大変なことになりそう?
急な下りを無事通過すると中蒜山に続くなだらかな笹尾根から山頂に延びる稜線に一本の細い線のような縦走路が走っているのが一望出来る。
そして登山道は左に大きく曲がり、樹林の中のなだらかな尾根道を暫く進み、919mの小さなピークを過ぎるとカタクリの群生が道端に広がっている。 前回来た時に道端を飾っていたイワカガミはまだ咲いていない。
カタクリの群生地を過ぎ小さなコブを右に曲がり、樹林から出て笹原を下っていくと標高800m付近の鞍部にフングリ乢の標柱が立っている。
ここからは長い急坂の登りになる。息継ぎに立ち止まり振り返れば、下蒜山は遥か彼方に遠のき、感慨も新たに悪路の急登に立ち向かう。
塩釜からの登山道と合流すると傾斜も緩み、前方には山頂部と避難小屋も見えてくる。避難小屋を右手に過ごし、そのまま直進すると明るく開けた中蒜山山頂に達する。上蒜山をバックに蒜山高原を見下ろしながら昼食を採る。
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泥んこの急な下り |
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縦走路の先に中蒜山・上蒜山の雄姿 |
群生するカタクリ |
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なだらかな笹尾根を中蒜山へ |
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フングリ乢 |
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急な登りは悪路の連続 |
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振り返れば下蒜山は遥か遠くに・・・・ |
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シハイスミレ? |
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ダイセンキスミレ |
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苦しい登りも後わずか |
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思い出の避難小屋 |
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11:57 中蒜山山頂 昼食には絶好の場所 |
展望を楽しみながら十分休養をとったので、今日の最後の山上蒜山に向かって出発する。避難小屋のところまで戻り、小屋の 横に立っている標識に従い左下に向かって降りていくと登山道には残雪が残り、泥んこ状態になっている。滑らないように足下に注意を集中していると淡い紫の可憐な花・キクザキイチゲが目に入ってきた。笹原の小さなコブ(ユートピア)まで下って来ると道の状態も良くなり、前を向いたり後ろを振り返ったりしながら写真を撮るのに忙しく、なかなか前に進まない。
やがて鞍部から上蒜山への急登が始まる。こちらの登りは半岩場のような登山道にあまり役に立たない鎖が設置してある。
ここにも目線の位置にキクザキイチゲが群生し、目を楽しませてくれる。
次第に高度を上げていくと縦走してきた下蒜山・中蒜山の雄姿が重なって見える。急な傾斜の岩場を抜けると道はトラバース気味になり、平坦な道からは蒜山高原の素晴らしい景色をゆっくり楽しむことが出来る。(前回はここで副隊長が熱中症の症状になった。)
さらに平坦な道を進んでいくと標高1202mの上蒜山山頂に達する。上蒜山の三角点峰には向かわず、下蒜山から抜きつ抜かれつしてきた若い兄ちゃん二人と山談義をして休憩する。
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残雪のある登山道を抜けるとユートピアから上蒜山の素晴らしい風景が広がる |
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中蒜山を振り返る |
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キクザキイチゲ |
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上蒜山への急登も岩場を過ぎると緩やかな道になる |
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振り返ると縦走してきた中蒜山・下蒜山の姿が見える |
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14:58 上蒜山山頂 |
長い縦走もあとは下りを残すのみ。山頂から尾根道下っていくと東側にはいままで歩いてきた下蒜山、中蒜山の山々、眼下には広々とした蒜山高原、西側には皆ヶ山と大山と素晴らしい展望が広がっている。そして尾根道の先には船の先端のように蒜山高原に突き出した8号目の槍ヶ峰がある。そこには展望の無い山頂を補って余りある上蒜山一の絶景がある。
下山道を伴った細い尾根が蒜山高原に向かって延び、その上を美しい蒜山高原を眺めながら降りていく。
とても気持ちがいい時間帯だ!
やがて急なガラガラ道になり、荒れた擬木の階段をくだると植林帯へと入っていく。横木の階段を一気に降りて行き、階段が終わると登山道は右にまがり「まむし注意!」の立て札を過ぎると緑の草原が目に飛び込んできた
百合原牧場の中を進み柵を越えると今日の山旅は終わりだ。
タクシーを待ちながら厳しかった山を振り返りクールダウン。犬挟峠の駐車場は満杯になっていた。
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素晴らしい風景を楽しみながら下山 |
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蒜山三座を振り返る |
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蒜山高原を見下ろす絶景の槍ヶ峰 |
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蒜山高原に向かってひたすら尾根を下る |
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植林帯を抜けると上蒜山登山口 |
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15:00 緑の青さが目にしみる百合原牧場の柵を跨ぐと今日の山旅は終わり |
ひとこと: やっぱり蒜山三座縦走は厳しいタフな山行きだった! |