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 赤星山(アカボシヤマ):1453.2m
         愛媛県四国中央市土居町

 山の概要
   東西に連なる法皇山脈は二ヶ岳で北より向きを変え赤星山に至る。山脈は赤星山から再び東に向かって延び標
   高を落としながら豊受山、翠波峰と連なっている。
   赤星山は1453mの標高があり、伊予小富士とも呼ばれる美しい山である。夏場には、さそり座のα星アンタレス
   (赤星)がこの山の上に輝くことからこの山の名前が付いた説や、その昔宇摩大領越智玉澄が大山積の神をお迎
   えになった時、宇摩の海で南風(やまじ風)が吹き遭難しかけた際に、この山から明るい星が飛んできて嵐を収め
   船を安全に導いたことからこの名前が付いたという説もある。
   登山コースは北から皇子渓谷の滝を見ながら登るコースだと4時間ほどかかり、標高差1100m余りを登ることに
   なる。なお、南からの中尾集落からだと2時間ほどで山頂に立つことが出来る手軽なコースがあり、花の季節には
   多くのハイカーに親しまれている。

 Route Map皇子渓谷を遡行し赤星山へ 野田別れから新道を下山する周回コース
 Road Map松山道土居ICから国道11号線を西に200mほど行った最初の信号を左折し、林道を登山口へ
 以前の赤星山:2011.04.21

 2013年5月14日(火曜日)
  快晴

 ホーム4:35.。。 7:25林道終点登山口7:35 → 8:15機滝8:20 →  8:36豊受山分岐 → 9:18千丈滝分岐 → 

 10:00千丈滝 →10:20本道合流→11:30山頂まで500m →11:40シャクナゲ尾根(休憩)11:50 →12:00赤星山山頂 → 
 12:20展望岩(昼食)12:45 → 13:35野田分れ13:40 → 14:45豊受山分岐 →15:17駐車地15:30。 18:45ホーム

 行動時間:7時間43分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:25分
花を訪ねて標高差1100mを登る
 
今年こそ赤星山の花と滝の醍醐味を味わうため皇子渓谷の登山口から登り、新道を下って花を訪ねることにする。
  林道終点から橋を渡るとコンロンソウの白い花が迎えてくれたが前回見たヤマルリソウやエイザンスミレ、ミヤマカタ
 バミは既に花期もおわり、僅かにタチツボスミレが残っているだけで色取りには欠けるが新緑がそれを補ってくれる。 
 右岸、左岸へと橋を渡っていると珍しいユキモチソウに初めて出会った。五番目の橋を渡り、 行く手に大きな岩が立ち
 塞がり、頭上に巨大な岩壁が覆いかぶさってくるとやがて この渓谷を代表する機滝(は ただき)に着く。河原に降り
 迫力ある全容を見、マイナスイオンを浴びてリフレッシュする。岩に張り付くヒメレンゲの鮮やかな黄色が水に映えて
 美しい。この先は紅葉滝、布引滝と滝が連続して現れる。布引滝を越えたところには苔を伝って崖から清水が滴り落
 ちている所がある。豊受山からの支流が合流する地点にある荒れた造林小屋 を過ぎ六番目の橋を渡ると豊受山
 分岐がある。屈折した稲妻滝の辺りは苔の付いた岩上が登山道になっており滑りやすい箇所には鎖が取り付けられ
 ている。
 千丈滝分岐から本道を離れ、谷筋の道を進む。最後の橋を渡ると千丈滝。河原には降りずに登山道から見るが長く
 てどこまでが滝か良く分からない。それに猛烈な急登でじっくり滝を眺める余裕がないが中間地点の平らな場所には
 ニリンソウが群生して咲いていた。
林道終点の駐車場 登山口 山頂まで4.5kmの標識
この橋を渡って登山開始 二番目の橋
自然石の階段  渓谷美を楽しみながら三番目の橋を渡っていく
澄んだ水の上を跨ぐ二連橋 橋の趣がそれぞれ違う 五番目の橋
皇子渓谷一番の名瀑 機滝(はただき)  
滑らかな布引滝、滝の上部は庭園のような苔むした岩
 
登山道を挟んだ崖の苔に滴る清水  標高610m豊受山からの支流の合流点、
六番目の橋 (マウス ON
壊れた小屋
 
 
稲妻のような流れに沿って登山道があり、滑りやすいところには鎖が取り付けられている
山頂まで2.5kmの標識がある千丈滝分岐を過ぎ七番目の橋を過ぎると次第に勾配が増してくる
七番目の橋は壊れて渡れない(マウス ON  前回は渡っている
荒れた谷から尾根に上がり千丈滝へ 千丈滝(下部) 千丈滝(上部)
 
 滝の上部を渡り本道に合流し、明るい広い谷をを登っていくとイチリンソウ、ニリンソウの混じってヤマシャクヤクが
 咲いている。さらに登るとハシリドコロが群生している。山頂まで1kmの標識から杉林の尾根一杯に使ってジグザグ
 に登る。この登りが結構キツイ。「後500m」の標識を過ぎると疲れもピークに達するが、もう一分張りするとシャクナ
 ゲの茂る尾根に出る。熱中症気味になった体を休め、梅干と冷たい水で癒し暫く休憩する。
 元気を取り戻し、なだらかな道を登っていくと終わりかけとはいえ沢山のカタクリの花が山頂まで導いてくれる。
 鬼の面のような二ヶ岳に迎えられて着いた山頂は広く、日差しが強く虫の多さにゆっくり昼食も出来ない。
   
千丈滝、左は滝本体、右の写真は最上部
猛烈な急坂を登って滝の上へ、この辺りも花が多いそうだが見当たらない
 本道に合流、山頂まで1.5kmの標識 気持ちの良い明るい谷筋の道 
   
 急斜面のハシゴも今回は壊れて使えない
マウス ON 前回の写真)
あと1kmの標識、杉林の中 しんどい道が続く
   
シャクナゲが茂る尾根に上がるとほっと一息、しばらくは平坦な道 になる
 カタクリの咲く斜面をジグザグに登っていくと山頂に着く
 
 豊受山への道はシャクナゲやアケボノツツジ、ミツバツツジ、ブナの尾根道だ。赤星山山頂から縦走路を20分ほど下
 った所にある展望岩でアケボノツツジに囲まれ昼食にする。日差しは強いが爽やかな風が吹き、アケボノツツジを見
 ながら「ソーメン定食」に舌鼓を打つ幸福なひと時を過ごした。
 小さなアップダウンを繰り返し、ドンドン下って行くと野田登山口分岐に出る。ここはヤマシャクヤク咲く山野草のお花
 畑が広がっている。身頃のヤマシャクヤクが沢山咲いていて写真を撮るのに夢中になる。
 野田登山口分岐から新道を下る。4,5年前にルートが開かれた新道も今では踏み後もはっきりして歩きやすくなって
 いる。登山道ははじめは植林帯をジグザグに下り、やがて自然林の急坂を下る。なだらかで開けた所にはヤマシャク
 ヤク、イチリンソウなどの群生があちこちに見られる花の宝庫でもあるが開花時期はすでに終わり残骸が残るのみ。
 シコクカッコソウが僅かに見られたのは幸運だった。
 平坦地を過ぎると豊受山分岐に向かって植林帯の急傾斜の道を下っていく。分岐から登山口までは30分の行程だ。
 
 やっぱり赤星山はハードな山だった! 花の赤星山!
アケボノツツジ咲く縦走路
 
 展望岩から振るかえる赤星山 展望岩で昼食 
   
痩せ尾根になり登山道が荒れてくると間もなく野田分岐 新道入り口の野田登山口分岐の標識 
この辺りも山野草の宝庫
休憩所が出来ている 新緑の中を降りていく
ミツバツツジに混じり一際大きな赤い花オンツツジ 豊受山分岐に帰ってきた
 山芍薬  ヒメレンゲ エンレイソウ ラショウモンカズラ 
 ハシリドコロ  ツクバネソウ カタクリ  ニリンソウ 
イチリンソウ ヤマブキソウ ミヤマハコベ シコクカッコソウ
コンロンソウ ツマトリソウ ユキモチソウ ユキザサ
 ひとこと:期待していなかったアケボノツツジにも遭えて大感激 !・        
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