今年のGWの後半は天気予報が最悪の状態。そんな時に槍ヶ岳に登る羽目になった。”おしどり”だけなら即中止だが・・・・。
今回の山行きは女8人に男8人、それに超ベテランガイドの塚田さんと土谷さん、それに添乗員二人の豪勢な編成だ。
5月2日
夜行バス( 運転手は2人(^-^) )に揺られ、降り立った上高地は予報どおり雨が降っている。
今日は槍沢ロッジまでの、なだらかな道を5時間ほど歩く道程だから、何とかなるだろう。
河童橋から見る穂高は厚い雲に覆われている。 素晴らしい風景なのに残念・・・・・。
明神から徳沢、横尾と河原の道を順調に進む。3時間余り経過。横尾までは雪も無くハイキングコースの道だ。しかしここ横尾
からは雪道になり、登山道らしくなるがアイゼン無しでも大丈夫だ。ここらはずっと梓川と並走している。天気が良ければ気持
ちのいい道だろうが・・・・
一ノ俣、二ノ俣を過ぎ、沢から離れると間もなく今日の宿「槍沢ロッジ」に到着する。
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上高地 標高1500m 河童橋と穂高連峰 |
平坦な道 |
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穂高奥宮の石碑と明神館 |
樹林の中・・・・・・ |
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梓川の清流に沿って登って行く |
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河原が登山道? |
穂高・槍の分岐点 横尾橋 |
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横尾山荘 |
雪道もアイゼン無しで大丈夫 |
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沢沿いのなだらかな道を行く |
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今夜の宿 槍沢ロッジ 標高1825m |
5月3日
今日は登頂する日だが、目を覚ますと強い雨、最悪の事態を覚悟するが次第に小降りになってくる。出発時間を遅らせ、小雨 の中を出発する。
40分ほど登ると視界が開け、ババ平のテン場が現れる。沢の前方には東鎌の尾根が聳え、沢の両側は見上げるような急な
岩山の底にある小さな野営場だ。野営場から東鎌尾根に向かって、これから登って行く長い雪渓が延びている。
ババ平から30分ほどで槍沢大曲に着く。これから次第に登りが急になり、しばらく行くと一気に斜度が増してくる。
槍ヶ岳山荘に向かって一直線の登りだ。視界に入るのは点々と雪の斜面に立つ赤い旗のみ。一歩一歩踏みしめて登る苦しい
登りが何時果てるとも無く続く。
そして突然、ガスが切れ青空に槍の穂先が・・・・・・ 感動! 夏山で見る穂先ほど尖って見えない。
最後のひと登り(とは言っても急登約30分)、槍ノ肩に到着。青空は少ないがアルプスの山々は見渡すことが出来る。
穂先への登りは夏ルートと違う岩場を登って行く。雪や氷は無く、山頂直下の梯子の手前まで難なく登ることが出来る。
梯子手前の雪溜まりはザイルを張って梯子に辿り着く。夏道をアイゼンとピッケルで降りて来る若者もいる。
槍の頂上から眺める大パノラマは言葉を絶する美しさ、荘厳さを持ち合わせている。 幸運にも山の女神がすこし微笑んで
与えてくれたこの感動を享受し、幸せな一時を過ごした。
今夜の宿は標高3060mにある槍ヶ岳山荘だ。 トイレもバイオに改装され、部屋も綺麗になっている。食事も良くなったよう
に思う。
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今日はいきなりアイゼン装着 |
ババ平のテン場で休憩 標高2000m |
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次第に傾斜を増してくる槍沢の雪渓を詰めていく。 僅かな光に赤沢岳が輝いている |
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白一色の世界で目印は天まで続く赤い旗のみ |
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10歩行っては立ち止まる急登 |
雪に埋もれた殺生ヒュッテ |
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青空と共に槍の穂先が現れた |
槍の肩から穂先へ 標高3080m |
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槍の肩から表銀座の山並みを遠望 |
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槍の穂先の登り |
穂先着 |
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穂高連峰 |
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後立山連峰 一際高いのは黒部五郎岳か? |
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標高3180m 槍ヶ岳山頂 |
今夜の宿 槍ヶ岳山荘 |
5月4日
無事、登頂も終わり、今日は下山するばかりだ。ガスに包まれているが、雨は降っていない。
凍った急坂を一時間余り下り、いよいよ待望の尻セードの時間だ。急登を行列になって登ってくる登山者を横目に歓声を上げ
ながら滑っていく。 気持ちいい! おもしろい! 気がつけば尻がベチョベチョ。
アッと言うまにババ平に帰ってきた。何時の間にか青空が広がり、明るい輝きを取り戻した渓谷を気持ちよく歩いて行く。
しかし徳沢に着くころには再び、天気が崩れだす。この天気の崩れが沢山の遭難者を出したとは・・・・・・・・。
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ウヮ! 急! |
雪渓を上る蟻の行列 |
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楽しい尻セードで下りましょう! |
ババ平のテン場 今日は十張程のテント |
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二ノ俣の沢を渡り 綺麗な沢の流れを見ながら、一ノ俣をすぎると1時間ほどで横尾に着く |
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横尾から1時間で今夜の宿 徳沢園 到着 |
5月5日
初めて、朝から青空が広がっている。爽やかな朝の空気を浴びて、のんびり散歩。AM6:00 梓川の向こうに、焼岳が青空に映 えて美しい、テン場もやっと朝の賑わい・・・・。
徳沢園を出発して30分余りで明神に着く。
今回、やっと明神橋を渡って明神池へ行くことになった。趣のある嘉文次小屋を過ぎると明神池に着く。500円の入場料がい
るとは予想外だったが、池の風景は素晴らしかった。
AM10:00 楽しかった、苦しかった思い出を胸に広島へのバスに乗り込む
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色とりどりのテントが並ぶ徳沢キャンプ場 |
梓川と焼岳 |
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高い山は雲に覆われている |
明神橋と穂高の神様の御神体明神岳 |
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嘉文次小屋 |
明神池 |
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水面に映る景色が美しい明神池 |
龍頭鷁首(りゅうとうげきす) |
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「ひろでん中国新聞旅行」のスナップ写真はこちら |
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ひとこと:遭難相次ぐ北アルプス、無事帰れたことに感謝! |