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 矢筈山(やはずやま):1848.5m
 徳島県三好市

 山の概要
   徳島県西部、祖谷川を間に挟んで剣山地と対峙する祖谷山地。標高1520mの落合峠を中心に、寒峰、烏帽子、
   矢筈、黒笠と1600〜1700m級の山岳を連ねるこの山地は、メインルートの剣山、三嶺の稜線のような華やかさ
   はないが、玄人好みの個性的山岳が集中し、独特の味わいをもつ。その盟主が矢筈山である。三嶺に次ぐ県下
   第四位の標高を誇るその山容は、その名のごとく天を突き、シコクザサの山頂は360度さえぎるもののない大展
   望である。
    この山の玄関口は落合峠である。祖谷谷と吉野川を結ぶこの峠は、ススキの名所として知られ、展望も素晴ら
   しい。峠から山頂へは2時間あまりの行程で、快適な登高が楽しめる。
     −「ヤマケイ 日本の山1000」からー
      
 
Route Map 落合峠登山口から登り、山頂を往復
 Road Map 徳島道井川池田ICから国道192号線を東に進み、県道44号線を南下、桟敷峠から深淵へ
  
 強風と寒さに震えた山行き
  
剣山系の山々から見ると遥かな高嶺に位置する落合峠とその右手に堂々と聳える矢筈山には、いつしか憧れにも
  似た感情を持つようになってきた。その祖谷山の盟主にやっと登る機会が巡ってきた。
  三加茂からの県道44号線は始めてのルートだ。ところどころ工事中で交通規制の時間表が出ている細い道を深淵
  (みぶち)の標識を頼りに進んでいく。桟敷峠で右折し、深淵へ直進は風呂塔キャンプ場。深淵川に沿って高度を上
  げていくと周りは見事な紅葉が広がっている。やがて標高1520mの落合峠に到着。峠から上はすでに紅葉は終わ
  り初冬の景色が広がっている。
  登山者の影は無く、名物のススキも終わり寒々とした峠だ。青空も覗いているが強い風にアッというまに吹き消され
  てしまう。それでも三嶺、天狗塚、牛の背と今年5月に歩いた稜線はくっきりと見えている。
  今日は駐車場(峠を越えたところにある)ではなく峠の広くなった場所に停める。車を降りると真冬のような寒さだ。 
  ウインドブレーカーに手袋と冬のいでたちで出発する。
  

 2012年11月1日(木曜日)
  曇り時々晴れ 全国に強風注意報

 ホーム4:40 。。 。8:45落合峠9:00 → 9:26三角点 → 9:47 1654ピーク → 10:20矢筈山0.8kmの標識 →
 10:55矢筈岩 → 11:00矢筈山山頂11:10 → 11:13矢筈岩(昼食)11:41 → 13:25落合峠13:35。。18:30ホーム

 行動時間:4時間25分
 昼食時間:28分
県道44号線沿いに展開する錦秋の森
落合峠 落合峠から三嶺、天狗塚の稜線の眺め
落合峠の駐車場(車中泊には良いが水は無いようだ)とトイレ(誰が掃除するのか清潔)

 落合峠には峠を挟んで矢筈山と烏帽子山の二つの登山口がある。烏帽子山へは又いつの日にか登ろう!
 落合峠から矢筈山山頂へは標高差330m程しかないので石堂山まで足を延ばしたいが、この時期に9時スタートでは少し
 無理かもしれない。
 腰まである笹を掻き分けながら高度を上げていくと落合峠が遥か下に見え、烏帽子山に向かうルートが落禿の山肌に刻ま 
 れているのが確認できる。平坦な尾根に上がるとサガリハゲ山が目の前に聳えその奥に矢筈山の頂が頭を覗かせている。
 振り返れば独特の形をした烏帽子山が後ろに控えている。
矢筈山への登山口 烏帽子山への登山口
落合峠と落禿 落禿から前烏帽子、烏帽子山への稜線
手前にサハリハゲ、左奥が矢筈山 眼下の紅葉が美しい
矢筈山2.5kmの標識を過ぎ、枯れたススキの中を進んでいく 

 笹原とススキの草原を過ぎるともみの木の林に入っていく。 小さなアップダウンはあるものの、ほぼ平坦な道が続いてい
 る。1654mのピークを過ぎ、登山口から1時間、傾斜のある登りが始まる。次第に急さが増してきて、ロープのある急登に
 なる。ロープにつかまって、急登を登りきるとサガリハゲ山分岐・矢筈山0.8kmの標識が見えてくる。ここからは笹の斜面を
 トラバースしてサガリハゲ山と矢筈山への鞍部へ向かう。分岐といってもサガリハゲ山への登山道は踏み後も定かでない
 ようだ。
 足下の悪い、笹の斜面に付けられたトラバース道は、やがて矢筈山を正面に見るテンニンソウの枯れ草の広がる明るい谷
 になる。美しい風景だ! 夏は花で彩られたお花畑になるのだろうか?
 トラバースを渡りきり矢筈山とサガリハゲ山との鞍部に出ると剣山と次郎笈の雄姿が出迎えてくれる。
もみの木の林の中を歩いていく やっと上りらしくなってきた
ロープのある急登を登りつめるとサガリハゲ山分岐・矢筈山0.8kmの標識に着く
標識からは笹の斜面をトラバース
テンニンソウの枯れ草が広がる谷から見る矢筈山

 私たちの行く手を遮るように強風が唸り声をあげながら鞍部を越えていく。山頂までもう少しだ矢筈岩も頭上に見えている。
 岩の痩せ尾根を慎重に登っていくとやがて矢筈岩に到着。強風に耐えながら岩の上に立ち記念撮影する副隊長。
 ここから山頂は目と鼻の距離だ。 AM11;00 出発して2時間矢筈山山頂に到着。
 強風吹き荒れる山頂では昼食も出来ず、矢筈岩の陰で風を避け、寒さに震えながら昼食にする。ラーメンの温かさが嬉し
 かった。
自然の驚異を感じる押し曲げられた岩  矢筈岩(マウスON 強風に耐えながら岩上立つ副隊長
矢筈岩から山頂は5分もかからない
標高1848m矢筈山山頂(マウス ON) 落合峠から歩いてきた稜線も一望出来る
暗雲垂れ込める剣山と次郎笈  山頂より

 この荒れ模様の天気にすっかり石堂山へ行く気力を失い下山することに。
 今年初めての、白いものが空から舞ってきた。もう冬がそこまで近づいて来た。
秋2題・・・・・マユミの実と落ち葉
眼下に広がる見事な紅葉を見ながら無事下山
 ひとこと:体感温度は氷点下何度?!      
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