近場の山巡りに少し飽きてきた副隊長、ストレス解消に遠征することにする。幸い昨日、今日と天気は上々。先日買ったピッケ
ルを試しに石鎚山に出かける。
始発は8時だと思い込んで5時前に家を出たのに8時40分が始発。睡眠時間を1時間近く損をした。出発時間が近くなると駅
舎も次第に賑やかになり、登山者やスキーヤーを満杯にしてロープウエイは出発した。
8時55分、スキーヤーに混じって山頂駅から一面の銀世界の中を成就社に向かう。天気はピーカン、今日は最高の天気だ!
約20分ほどで石鎚神社の鳥居が見えてくる。鳥居の奥には銀色に輝く石鎚大きく構えている。遥拝殿から石鎚山に参拝。
今日の登山の安全を祈願 ( お賽銭が無く、お願いだけしてすみません! ) |
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ロープウエイ入り口 |
山麓下谷駅 |
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山頂駅から成就社へ、スキー客と一緒に賑やかに出発したがリフト乗り場を過ぎると誰も居なくなった |
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鳥居の間から白く輝く石鎚山 |
雪に埋まった成就社 |
9時20分 アイゼンを装着し服装を整え、神門を潜って出発する。
はじめは八丁坂を下って行く。ブナやモミの巨木が茂る気持ちのいい道だが、天気が良すぎて期待していた霧氷は無い。
下り切ると前社ヶ森目指して登って行く。不揃いの階段も積雪のお陰で段差が無く登りやすい。締まった雪にアイゼンが良く効
き快調に登って行ける。
前社ヶ森の手前まで来るとさらに傾斜がきつくなり、汗が噴出す。すでにウールのシャツになっているのに・・・・。
1時間余りで前社ヶ森の茶屋に到着。ここで燃料補給の休憩。ドーナツと温かいコーヒーが美味しい!
茶屋の前から見ると霧氷が青空に映え、遠くには白く輝く瓶ヶ森、その美しさからなかなか離れられない。 |
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神門を潜って、ご登拝へ |
雪を踏みしめるアイゼンの音が小気味いい |
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神門から20分で遥拝所の鳥居に着く。鳥居の先には白く輝く雪嶺が・・・。 |
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八丁坂を下って鞍部の八丁へ、ここからは前社ヶ森への急登が待っている |
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前社ヶ森から眺める瓶ヶ森の美しい山並み |
前社ヶ森を過ぎると、次はこのルートで一番楽しみな夜明峠だ。
茶屋から尾根を直登し、剣山の斜面をトラバースし尾根を乗り越えると、目の前に真っ白な石鎚の北壁が迫る感動の風景が広
がる。この感動を味わう為に、ここまで来る人も居るという。
夜明峠を後にし、一ノ鎖を巻き再び尾根に出ると弥山がグッと近くに迫り、二ノ鎖元の鳥居あたりとトラバース道には先行者が見
える。
振り返れば瓶ヶ森が雪原の向こう、紺碧の空の下に一際白い頭を出している。
深くなった雪の急斜面をのぼると二ノ鎖元の鳥居に着く。 |
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剣山の斜面をトラバース |
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尾根を越えると、夜明峠の背後に霊峰石鎚が聳えている |
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伊予の高嶺・霊峰石鎚の全景 |
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夜明峠を越え、白い壁に向かって進んで行く |
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振り返れば、お鉢のような氷見二千石原に
雪を一杯溜めた瓶ヶ森 |
柔らかい雪を踏みしめて・・・ |
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二ノ鎖元の鳥居辺りに先行者の姿が見える |
二ノ鎖元の鳥居 |
ここからが噂に聞く難関!滑落しそうな所を歩くことになるそうだが、ピッケルの出番があるかも・・・・・・・?
今日はまだ半分ほど巻き道の階段が出ているが、これが雪に埋まると極めて危険なトラバース道になりそうだ。山側の雪の斜
面にはバランスを取ったピッケルの跡が無数に付いている。今日も手すりの隠れたところはかなりの緊張が強いられる。
階段が終わり、二ノ鎖と三ノ鎖の間のトラバースになるとやっと安心して歩ける。
面河分岐から急坂を登ると三ノ鎖小屋。ここから最後の難関、三ノ鎖巻き道が始まる。
何箇所か危険な場所もあったが無事通過。今日はピッケルの出番は無かった。 |
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最初の難関、二ノ鎖巻き道 |
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鉄の階段の桟道が終ると急勾配の雪道、登りきれば二ノ鎖巻き道終点 |
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三の鎖小屋から見る石鎚北壁 |
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絶景に暫し、緊張を忘れる |
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最後の難関、三ノ鎖巻き道 |
山頂直下の急坂を登り、石の階段を上がると石鎚山弥山山頂に着く。
山頂には感動の風景がいっぱいに広がっている!
今日は西ノ冠岳から二ノ森への真っ白い稜線がクッキリ見える。さらに遠くには雪を頂いた剣山系の山も見えている。
石鎚の最高峰天狗岳はキリッとして天を指している。
山頂広場にはテントが二張りある。写真撮影の機材が見えるから写真のプロかもしれない?
風も無い穏やかな山頂には十人余りの登山者がのんびり過ごしている。
食事が終った頃、途中でお会いした香川の人がアイゼンを提げて登ってきた。グレーチングにアイゼンを取られ、アイゼン無し
で登ってきたとのこと。「難儀しました!」という言葉に実感がこもっていた。 |
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山頂風景、天狗岳に人影は無し |
十分、弥山を堪能して下山する。巻き道も無難に通過し、土小屋の分岐まで降りてくると一安心。夜明峠で石鎚山と名残を惜し
み、前社ヶ森へ。残りの樹氷が青空に映えて美しく輝いている。この時間もまだ雲一つ無い青空が広がっている。
八丁から成就社までは緩やかな登り返しが続いている。雪の解けかかった長い道程は思いのほかきつかった。
15時、やっと神門の姿が見えてきた。アイゼンを外すと急に足が軽くなった。
終った!雪山を堪能した一日だった! |
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巻き道も終わり、足取りも軽く雪原を下って行く |
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青い空に雪の花 |
まだ元気一杯の副隊長 |
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無事、帰ってきました。石鎚さんに感謝! |
ひとこと:念願の雪の石鎚、霧氷やモンスターは無かったけれど最高の天気に恵まれて最高! |