おしどり登山隊                                |山便りへ ホームへ 

猿政山(サルマサヤマ):1267.7m
  島根県奥出雲町仁田
 山の概要 猿政山は広島県と島根県の県境に聳える一等三角点の山だ。比婆山連峰から西の方向にひときわ
   切り立ち、その特異な山容は他を圧するようだ。また春の花の季節にはサンカヨウ、ヤマシャクヤク、
   ササユリ、オオヤマレンゲ等が咲き植生の豊かな山である。
   登山道は島根県からの内尾谷コースと広島県側のコースがあるが広島県からのコースは地区住民との
   トラブルにより閉鎖されている。ただ最近、俵原林道から南尾根を登るコースで登山する人がいるが
   正式に許可されたものかどうかは分からない。
         
 Route Map 内尾谷林道を歩き登山口へ、登山口から山頂を往復
 Road Map  高野町新市交差点を左折して国道432号線を北上し、王貫峠を越え可部屋集成館へ、
         さらに内尾谷林道を2kmほど走った辺りに駐車場あり               

 2011年11月26日(土曜日)
  快晴 

 ホーム6:00......8:50猿政山駐車場9:00→ 9:16車止め→ 9:23沢渡渉→ 9:48林道分岐→ 

 10:20登山口10:30→ 10:39尾根→ 10:50 1077mピーク→ 11:07急登始まり→ 11:48南尾根→ 
 11:56山頂(昼食)12:36→ 12:48南尾根分岐→ 13:55登山口→ 14:49駐車場15:00.....18:00ホーム

 行動時間:5時間49分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:40分
長い林道歩きの先は・・・
 
いよいよと言うか、やっとと言うか、ついに猿政山に登る気になった。長い林道歩きと藪漕ぎ、そして何より険しい懸崖の登り、猿政山は人を拒む厳しい山だ。またそれが猿政山の醍醐味でもある。
高野町から王貫峠を越え、4kmほど行った所に可部屋集成館がある。集成館の駐車場を右に過ごし、集成館前の橋を渡ると内尾谷林道の入り口だ。腹を擦りながら2kmほど奥にはいると「猿政山駐車場」がある。5〜6台は停まれるだろう。すぐ近くには熊檻もあり「クマ出没注意」の看板が現実味を帯びている。
テレビドラマのロケ地を過ぎ、廃屋の点在する林道を15分ほど行くと「関係者以外立入禁止」の看板と共に車止めの鎖がある。沢を渡り、いよいよ熊のいそうな深山に入っていく。林道とはいえ傾斜がきつく、広い登山道といった感じがする。登山口から50分ほどすると林道が二手に分かれる。ここは右手の方に進み、尾根を回りこむと展望開けが大万木山、吉田毛無山、鯛ノ巣山の山並みが見えてくる。行く手には切り立った猿政山が990m独標と共に聳えている。駐車場から1時間20分、林道終点にある登山口についた。第一の関門「長い林道歩き」が終った。
国道432号線から可部屋集成館へ 紅葉が盛りの集成館前の橋を渡ると・・・
 内尾谷林道は直進する 猿政山の案内は倒れている 9:00 2kmほど入ったところに登山者用駐車場がある
 TBSドラマ ロケ地(ここに登山届けを出す) 廃屋の残る林道を歩いて行く 
9:16 立ち入り禁止の看板を車止めの鎖 9:23 ぐらぐらする石を踏んで清流を渡る
 
白い落ち葉がタイルのようで美しい 林道脇の樹林が切れると切り立った猿政山の威容が・・
 大きなゆったりとした大万木山、その右に毛無山 斜面が白いぞ!? 
土砂崩れが修復された林道。正面は猿政山 10:20 林道終点の登山口、小さな標識があるだけ
  ウォーミングアップは十分、エネルギーを補給して、登山道に取り付く。 杉林の急斜面、掴む物を探しながら登って行くと次第に雪が出てきて歩きにくい。それでも10分程で稜線に出る。まずは横演習といったところか?
 稜線にでると右折して、笹に覆われた道になるが踏み後はしっかりしている。葉を落としたブナの間から吾妻山や立烏帽子山等の比婆山連峰を左手に見ながら、なだらかな尾根道を進んで行く。猿政山の東斜面が近づいてくると笹が消え、羊歯に覆われ苔むした山肌が雪で白くなっている。 次第に傾斜が増してきて、懸崖のような急斜面を仰ぎ見る。木の根やロープを掴み足元を確認しながら体を引き揚げていく。 帰りが心配だ!
 南尾根の稜線に上がると広島側からの登山道と合流する、赤いテープが賑やかに巻いてある。ここは右折して、痩せ尾根を笹を掻き分け登って行くと山頂部の東端に着く。左に曲がり暫く行くと大きな一等三角点が迎えてくれる。山頂は空木や雑木に囲まれて狭い。雑木越しに山頂に雪を頂いた大山や船通山を見ることが出来る。今日の登山者は広島側から登られた3名を含め6名。素晴らしい天気を称えながら昼食。今日はラーメンと巻き寿司そして食後にコーヒー
登山口から杉林を急登  山頂直下の急登に備え10分ほどの練習、アキレス腱が伸びた!
10:40 尾根に出ると、肩までの笹漕ぎ 吾妻山や立烏帽子の比婆山連峰を見て進む
雪の残る急登に悪戦苦闘  11:56 狭い猿政山山頂  雑木越しに見える冠雪した大山、手前に船通山
  帰途は来た道を下山。笹の尾根道を下り、南尾根へ。そして急斜面への分岐。気を引き締めて下り始める。笹や木の枝を掴み、そしてロープにぶら下がり、何も無いところは尻を着けて。傾斜が緩くなり鞍部まで降りるとホッとする。山頂から1時間20分林道に下りた。登り、下りとも予定より20分ほど余分に掛かったが無事厳しい関門を通過できた。
 あとは晩秋の柔らかな陽を浴びながら林道を下って行くだけだ。熊に会うことも無く駐車場に帰りついた。
 下山後は高野町に戻り、りんごを買い求めるという恒例の行事だけだ。今年もりんごは不作とのことだった。
 
南尾根の分岐 ここから急斜面  よし!と覚悟を決めて下り始める 
   
安全第一!時にはお尻を着いて  ロープに頼って谷底へ 
 
1077mピーク辺りのブナ林  植林帯の上部は全てブナ 
 
柔らかい晩秋の日差しを浴びて 気持ちよく下って行く 猿政山を振り返る 左の鞍部辺りに登って行く 
   
14:49  怖かったような、楽しかったような猿政山  ヤブムラサキ?    
 ひとこと:久々にあちこちの筋肉が痛い。    
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