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 利尻岳(リシリダケ):1721.0m
  北海道利尻郡利尻富士町

 山の概要
   国土地理院では利尻山(りしりざん)という名称がつけられているほか、「利尻岳」、「利尻富士」とも呼ばれる。 
   頂上は北峰(1719m)と南峰(1721m)に分かれているが、最高峰の南峰への道は崩落が進み危険なため、
   一般登山者は北峰を頂上とみなしている。
   登山道は利尻富士町鴛泊の利尻北麓野営場(三合目)より登る鴛泊コース、利尻町沓形の見返台園地(五合
   目)より登る沓形コース、利尻富士町鬼脇の林道より登る鬼脇コースがある。   ーウィキペディアよりー
   
 Route Map鴛泊登山口から利尻岳山頂へ

 熊もマムシもヘビもいない楽園の島
  
広島から3日掛けて、やっと利尻島に辿り着いた。野営場が改装中で閉鎖されていたので稚内に車を置いて、人
  だけで渡ってきた。宿泊は「田中屋ひなげし館」を予約しておいた。
  幸い天気に恵まれ停滞することなく登れそうだ。5時に旅館の車で登山口の駐車場まで送ってもらって登山開始。
  同じ車で来た10人ほどが登山口に向かう。甘露泉水を過ぎると鬱蒼とした針葉樹(トドマツ?)の中を進み、次に
  ダケカンバの明るいトンネルの道を1時間ほど登ると5合目の開けた所にでる。ここで用意してくれた朝食を食べ、
  次第に急さを増すゴロゴロ道をひたすら登り、長官山へ。 ”長官山まで4時間を過ぎる場合は下山すべし”の注意
  書はクリア。
  長官山から見上げる利尻岳は天に突き刺さるかのような尖峰だ。その急峻さには圧倒されるが、その前の避難小
  屋を経て急登に取り付くまでは、この山で唯一、楽しいハイキングが出来る登山道だ。横木の階段からザレ場の
  階段になると間もなく九合目広場に到着する。 「ここからが正念場!」の標識に押され、ザレ場の急登に向かう。
  大きくえぐれた、赤い土の登山道は修復の努力をあざ笑うかのように3m以上の溝の底でなお崩落を続けている。
  ザレ場を抜け尾根に出ると社の立つ山頂が望める。登山口から5時間6分利尻岳山頂に立つ。山頂には札幌の大
  学生グループと北広島町のご夫婦、いづれも五合目で抜かれた人達が食事中。
  山頂から見下ろすガレ場は尻込みするほど急だ。慎重に歩を進め無事通過、あとはイヤになるほど長いゴロゴロ道
  をひたすら下って行く。甘露泉水の東屋のところでアベックが休憩していた。いまから避難小屋まで行くとのこと、
  ここで休憩は無いだろう!日が暮れて歩けるような登山道じゃないし。お節介は後から来るパーティのガイドに任
  そう。早く帰ってビールが飲みたい!     

 2011年7月14日(木曜日)
  晴

 ひなげし館5:00.。。。。 登山口5:08 → 5:18甘露泉水 → 6:21五合目6:30 → 8:12長官山8:17 → 

 8:30避難小屋 → 8:58九合目9:08 → 10:14利尻岳山頂10:40 
 → 11:30九合目11:36 → 12:16長官山 →  14:53登山口15:05。。。  ひなげし館

 行動時間:9時間45分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:26分
 
 島全体が一つの山を形成し、しかもその高さが千七百米もあるような山は、日本には利尻岳以外にはない。
九州の南の海にある屋久島もやはり全島が山で、二千米に近い標高を持っているけれど、それは八重岳と
呼ばれているように幾つもの峰が群立しているのであって、利尻岳のように島全体が一つの頂点に引きし
ぼられて天に向かってはいない。こんなみごとな海上の山は利尻岳だけである。
「日本百名山」深田久弥著より
改装中の野営場の横を通り登山口へ(下山時撮影) 登山口から先も舗装されている(下山時撮影)
 登山口から10分ほどで甘露泉水に着く
日本最北の名水100選になっている
三合目を過ぎ橋を渡ると本格的な山道になる
鬱蒼としたトドマツの森から白樺やダテカンバの森になるとやがて標高610mの五合目に達する
登山道補修用の機材が置かれた五合目からは礼文島の姿も見渡せる
ここで旅館が用意してくれた”おにぎり”で朝食
五合目から石のゴロゴロした急登を90分ほど登ると開けた第二展望所に着く  
展望所から20分で標高1218mの長官山に着く
初めて姿を現した利尻富士は険しく聳えている 。その急峻さには一瞬たじろぐ程だ。
 
 
長官山からはなだらかな尾根道を辿り避難小屋へ、
利尻岳で唯一リラックスできる登山道にはエゾシマリスも姿を見せる
 避難小屋を過ぎるとザレ場の階段を登り九合目広場へ
九合目標識に書かれた「
ここからが正念場!」が印象的
 
急峻なザレ場
沓形コース合流点、深く刻まれた溝に向かってザレ場を進む 
深く掘れた登山道 上の写真の溝の所 ザレ場を抜けるとローソク岩と山頂の社が見える。
あと一息!
標高1719m利尻岳山頂 標高1721m南峰とローソク岩 
 
山頂から海に向かって切れ落ちた斜面 帰路はここから恐怖のガレ場下りが始まる。
 
改修が進む利尻北麓野営場  迎えの車を待つ隊長 
   
 9月15日利尻島を後にする  
稚内へ向かって船が島から遠ざかるにつれて、それはもう一つの陸地ではなく、一つの山になった。
海の上に大きく浮かんだ山であった。左右に伸び伸びと稜線を引いた美しい山であった。利尻島はその
まま利尻岳であった。それもいよいよ遠くなり、稚内の陸地が近づいて来た。やがて山も消え、その山の
形に白い雲が一と所海面に湧き上がっているのが、利尻岳の最後の面影であった。

「日本百名山」深田久弥著より 
 ひとこと:利尻岳をクリアしたのは一番の大成功!        
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