お伊勢参りの道を辿って山頂へ
天気予報は「曇り後晴れ」なのに雲が低くたれ霧雨が降っている。8時出発予定だったが少し時間待ち
する。何とか雲は上がっていくようだ。30分遅れで出発する。車道を歩いてキャンプ場へ。駐車場では
山登りの準備をする人がいる。駐車場の手前に登山口がある。指導標に従い杉林に入っていく。はじめ
はゆるやかだが小さな谷を過ぎた辺りから徐々に傾斜が増してくる。話し声が聞こえると思ったら駐車
場で登山仕度をしていた人に追いつかれた。林野庁森林管理局の人達3人だ。今日は同じルートを歩く
ようだ。
「熊がいるから鈴を付けて、ゆっくり登ってきてください。」と言うとあっというまにいなくなった。
九十九折の急な階段(氷ノ越コースで一番の急坂)を上がると氷ノ越と呼ばれる峠に出る。かってお伊
勢参りの峠道として通行していた名残の地蔵尊が道端にある。
ここには避難小屋があり、悪天候のとき休憩するにはさぞ有り難い事だろう。
ここから山頂小屋が確認でき、ガスの切れ間に見え隠れしている。氷ノ越からは県境沿いのなだらかな
道がブナ林の中に続いている。途中の開けた所からは鉢伏山やスキー場も見ることが出来る。
仙谷コースの分岐を過ぎると「こしき岩」と呼ばれる岩峰に着く。岩峰のてっぺんは氷ノ山で一番眺め
が良いと言われているが今日はガスに包まれているのでパスする。岩頭への薄い踏み後を右に過ごし、
岩場を左に巻いていくと幅の広い登山道が山頂まで続いている。やがて、山頂小屋のよく目にする風
景が広がり、丸太の階段を登りきると氷ノ山山頂だ。
今日はガスに包まれ360度の展望を楽しむことが出来ないばかりか、風が強く体感温度も相当低い。
避難小屋に入ると林野庁の人達ともう一人が休憩中。ここでも「ゲレンデはザレているから危険です
よ」と忠告して出て行かれた。小屋の中の温度は4℃。それでも風が無いだけ、随分暖かく感じる。
食事中にも次々登山客が入ってくる。兵庫県側からの人が多いようだ。
いつ晴れるか判らない天気を待つわけにもいかず小屋を出、帰途に着く。 |
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「ひょう太くん」と駐車場 |
キャンプ場の駐車場 |
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キャンプ場登山口 |
伊勢道を登って行く |
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急なジグザグの階段が続く |
伊勢道らしい氷ノ越の十字路 |
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氷ノ越避難小屋 |
ガスの切れ間に見え隠れする山頂避難小屋 |
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ブナの自然林の中のなだらかな道を登って行く |
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山頂に近づいてくるとガスの中 |
こしき岩は左に迂回 |
幅の広い登山道を山頂へ |
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山頂に向け最後の階段を登る 良く見る風景だ! |
避難小屋&展望台(トイレ付) |
背丈以上のチシマザサが茂る登山道は広く刈り払われており歩き易く、展望が無い代わりに風を遮ってくれるので暖かい。5分程行った所の右手に「千年キャラボク」の巨木があり、赤い実を鈴生りにつけている。
山頂から15分程下ると登山道は鞍部から右に曲がり、右手の尾根に向かって登って行く。この尾根道にはいろい
ろな障害物が待ち構えている。まずは猪のヌタ場?が現れ、次は天然杉の巨木(夫婦杉)が茂る湿地帯。細い丸太を渡り歩いて、なんとか無事脱出。三ノ丸の展望台が見えてきた。 ふりかえると氷ノ山の山頂にはまだガスが掛かっている。
三ノ丸から氷ノ山にかけて広がるチシマザサの大群落、雄大でなだらかな稜線は氷ノ山の大きさと優しさが感じられる。 |
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チシマザサが広く刈り払われた登山道には
黒い艶々した鹿の糞が点在する |
千年キャラボクの実を食べる副隊長
(マウスON 鈴生りの実) |
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左端の天然杉の辺りは湿地帯 |
ここは猪の沼田場か? |
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後ろの氷ノ山山頂は雲が掛かっている |
目指す三ノ丸の展望台が見えてきた |
三ノ丸からは氷ノ山を一望でき、また扇ノ山等中国山地の山々を望むことができます。
この付近はチシマザサの草原ですが、北側の氷ノ越・仙谷コースではブナや天然杉、南側の三ノ丸コースでは杉の植林地やスキー場の開放的な草原など変化に富んだ植生が観察できます。ー三ノ丸コース案内板からー |
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可愛い三ノ丸避難小屋 |
三ノ丸展望台(トイレ付) |
三ノ丸から暫くチシマザサの中を進むとブナ等の樹林帯に入っていく。木間からはガスの取れた山頂が見える。やっと晴れたようだがとても今迄は待てない。やがて登山道は崖のような急坂になり、リフト最上部に出る。ここからの丸太の階段が又凄い
急傾斜だ。急傾斜の階段が終ったところがリフトの中間点乗り場だが、道は左の方に向かっている。ここで間違えた!リフトの右側の少し奥まったところに自然探勝路の入り口がある。 標識はそのさらに奥だ。ゲレンデの最下部から入り口を探しながら登るのに大汗を掻いたが無事見つかってよかった!
探勝路は最初、鬱蒼とした杉の植林帯進む。15分程平らな道を歩くと巨木のトチノキやブナが茂り、苔むした岩に覆われた不思議な雰囲気の谷に出る。谷を渡り、小さな尾根を回り込むとワサビ田の跡が残るワサビ谷に出る。
ワサビ谷からは植林帯を進むとゲレンデに出る。登山道は上に向かっているがゲレンデを横切ることにする。二つのゲレンデを横切ったところが仙谷コース登山道の入り口になっている。
車道を25分、ぶらぶら歩いてクールダウン。 急な登りも少なく楽なルートの氷ノ山だった。 |
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すっかり雲のとれた氷ノ山 |
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リフト最上部横から降りる |
強烈な階段下り |
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進入路が分からずゲレンデ最下部から引き返す |
リフト中間点乗り場が自然探勝路入り口 |
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杉の植林帯を抜けると 苔むした谷に出る |
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次の谷にはワサビ田の跡がある |
ゲレンデを横切り(近道)仙谷コース登山道へ |
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仙谷コース登山口 |
ひょう太くんに帰ってきました |
ひとこと:ザレたゲレンデを下るのは危険!自然探勝路を! |