おしどり登山隊
 甲斐駒ヶ岳2965m 北沢峠〜仙水小屋〜仙水峠〜駒津峰〜甲斐駒ヶ岳〜駒津峰〜双児山〜北沢峠
2010年9月7日(火曜日) 一日中晴れ

北沢峠5:12 → 5:17登山口 → 5:22駒仙小屋 → 5:54仙水小屋 → 6:25仙水峠6:35 → 8:02駒津峰8:10 →
8:50直登分岐8:55 → 9:47駒ヶ岳山頂10:15 → 11:34駒津峰11:40 → 12:20双児山12:40 → 13:45北沢峠
 <ルート図はこちら

歩行時間:8時間32分(休憩含む)
南アルプス北部の盟主、甲斐駒ヶ岳(信州側では東駒ヶ岳と呼ばれている)を深田久弥は「日本アルプスで一番
代表的なピラミッドは、と問われたら、私は真っ先にこの駒ヶ岳をあげよう・・・日本アルプスで一番綺麗なな頂上

は、と訊かれてもやはり甲斐駒をあげよう。」と紹介している。いやが上にも期待で胸が高鳴る。
 明るくなって出発しようと思っていたが、朝の3時から人の動く気配がして4時に起きてしまった。美味しくない朝
弁を味噌汁で流し込み出発準備。出かけようとすると大阪からの登山者が是非一緒にというので同行することに
する。話を聞くと65歳から100名山を目指し、現在77座登頂し、さらに今回の山旅は26日目で甲斐駒は14座目
に当たるとのこと。70歳にしては元気はつらつ、はたして我が身は・・・?
 薄暗い中、北沢バス停を出発。山梨県側に5〜6分下ると「仙水峠へ」の標識がある。広い道を左方向に少し行
くと河川敷にテント村が見え、北沢駒仙小屋の前に出る。 小屋前の丸太の橋を渡り、山道に入っていく。川沿い
の緩やかな道をいくつか堰堤を越え、沢を何度か渡り、急な傾斜を上ると仙水小屋に着く。仙水小屋の水場の水
は冷たく気持ちがいい。ここから上には水場が無いのでここで水筒を満タンにしておこう。
 小屋から苔むした樹林の中を緩やかに登ると突然目の前に大きなガレ場が現れる。ガレ場の裾を縫うように足
場を探しながら仙水峠まで歩いていく。振り返れば朝日に輝く仙丈ヶ岳が見え、カラマツやシャクナゲが岩と織り
成す景色は日本庭園のようだ。北沢峠から1時間で駒津峰と栗沢山のコルにある仙水峠(2264m)に着く。ここから正面に鳳凰三山のオベリスクもはっきり見え、左前方には白い岩峰の摩利支天が聳えているのが見える。
これから始まる1時間半の駒津峰への急登に備え、ゆっくり休憩する。
北沢峠バス停 仙水峠登山口
北沢駒仙小屋 仙水小屋
ゴロゴロした岩場の道 仙水峠
仙水峠から見た摩利支天
仙水峠から鳳凰三山と雲海
 駒津峰への登りは噂どおりの”きつさ”だ。この”きつさ”を克服して初めて”日本一のピラミッドや綺麗な山頂”
に辿り着けるだと言い聞かせながら登る。そんな苦しい中、立ち止まれば仙丈ヶ岳や北岳、駒ヶ岳の頂上が望
めるのが何よりも救いだ。急登に次ぐ急登、そして岩場を過ぎれば、ハイマツ帯となり、視界が開けてくる。
丸くなった尾根を登ると、標高差約500mを1時間30分激闘し、ようやく駒津峰の頂上(2752m)に到着する。
 駒津峰からの展望も素晴らしい。(写真ページの一番下) 富士山、北岳の南アルプス、隣の仙丈ヶ岳そして
真っ白な花崗岩で覆われたピラミダルな駒ヶ岳が一望できる。眺めは素晴らしいが風も強い。ハイマツの陰で
風を避けながら休憩する。
 駒津峰から駒ヶ岳頂上へは六方石と言われる大岩のあるコルまで狭い岩尾根を稜線伝いに下るのだが、この
強風下で少しビビッてしまったが、直登コースを登る数組の登山者に勇気付けられ先に進む。幸いにも登山道は
稜線直下の右側にあったので風の影響は少なかったが岩場の道を慎重に上り下りしながら分岐に到着する。
分岐点で同行者と相談の結果、トラバース道の一般コースを行くことにする。
 最初の樹林帯を抜けると、灰色の岩と白い砂の道になり、さらに摩利支天分岐からは白さを増した砂の斜面
となって頂上へ続いている。強い風に飛ばされた砂が顔に吹き付け、時折吹く突風に体が浮きそうになる。
砂礫の斜面を過ぎ脆そうな岩の間を登ると山頂下の平らな道となり、最後の岩を攀じ登ると駒ヶ岳山頂の祠の
前に立つ。
 三角点の周りにある大きな岩な間に、風を避けながら、かなりの登山者が休憩をしている。景色も最高だが
風当たりも最高だ。北岳や仙丈ヶ岳は雲を被ったが、富士山や鋸岳、鳳凰三山はバッチリ、360度遮るものの
無い山頂。さすがに名山と呼ばれるに相応しい、素晴らしい山だ。
ここで同行者と別れ下山する。(同行者は1時30分のバスに乗るため早々に下山)
 下りの砂礫の道が滑らないか心配したが、案外しっかりしていて滑ることは無かった。 それに3時のバスには
余裕があるので楽しみながら、散歩気分でゆっくり歩く。折り返した駒津峰と下山コースの双児山の登りから何
度も何度も振り返り、素晴らしい景色に名残を惜しむ。駒津峰からハイマツの中のガレた道を下り、樹林の中から
展望の利く低木帯を登ると双児山に着く。双児山には二人の登山者が休憩中。我々と同じように早すぎて時間
待ち、一緒になって楽しい山談義をする。
 双児山からは樹林の中の単調な道をひたすら下り長衛荘の裏にでる。長く退屈な道だ、下りはいつも・・・・。
今日は仙流荘は休み。遠野さくらホテルで温泉につかり、旨いビールを飲もう!
駒津峰から見る東駒ヶ岳 岩稜帯の先に続く登山道
六方石のコル 白い登山道
白い岩肌 甲斐駒ヶ岳山頂
甲斐駒ヶ岳山頂から 山頂の祠
駒津峰から 雲を被った仙丈ヶ岳と手前双児山
鞍部から駒津峰を振り返る 双児山山頂
いつかは行きたい! 駒津峰山頂からの眺望
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